シアトルは、アメリカ合衆国北西部に位置する、ワシントン州最大の都市。海や湖、山などの豊かな自然に囲まれているその美しさから「エメラルド・シティ」という愛称がつけられています。長らく先住民(ネイティブ・アメリカン)が住んでいたところで、1851年に白人が入植してから開発が始まりました。今ではアマゾンやスターバックスなどの本社があり、アウトドアアクティビティが盛んで、夏は涼しくて過ごしやすいことで知られています。
シアトルの気候
ワシントン州シアトルは、日本より緯度が高く、気温も湿度も低いですが、四季があります。
春:シアトルの春は曇りの日が多く、冬ほどではないものの、寒い日も多いです。ジャケットは欠かせません。昼間に気温が上がっても朝晩は寒くなるので、重ね着がおすすめです。
夏:「シアトルの夏は、独立記念日が終わってから始まる」と言われるほど短く、7月から8月にかけての2ヶ月ぐらいです。平均気温は華氏75度(摂氏24度前後)で、快晴が続き、冷房いらずの過ごしやすい日が続きます。日照時間が長く、夏至は午前5時ごろから午後9時過ぎまで明るい状態です。短期間の観光の場合は、7月から9月がおすすめ。
秋:夏が終わると、どんどん日が短くなります。曇りの日が終わり、雨の日が多くなると、秋の到来です。常緑樹が多い州ですが、きれいな紅葉も楽しめます。「ローカルは傘をささない」と言われますが、個人の好みで判断するのがベストです。
冬:典型的な真冬の一日は、日の出が午前8時ごろ、日の入りが午後4時ごろ。秋から春にかけては曇りや雨の日が多くなります。有名なシアトルの雨は10月ごろから始まり、ピーク時の11月から4月には毎日の降水確率は平均54%以上となります。帽子、手袋、ヒートテックなどの防寒下着、タイツ、ブーツなど、冬の装いが必要です。雪は滅多に降りません。
年間平均降雨量は東京の140.5cmをはるかに下回る94.5cm(37.19インチ)ですが、平均年間降雨日数は東京の50~60日をはるかに上回る154日なので、東京から来ると「雨が多い」と感じるようです。また、北海道より緯度は高いですが、積雪地帯ではなく、雪は一年に数回降って、数日後には溶けてしまいます。
シアトルの平均最高/最低気温(NOAA) F: 華氏 C: 摂氏 | |||||
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1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
47F/37F | 50F/37F | 55F/40F | 54F/39F | 59F/42F | 70F/52F |
8C/3C | 10C/3C | 13C/4C | 12C/4C | 15C/6C | 21C/11C |
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
76F/56F | 76F/56F | 71F/52F | 60F/46F | 51F/40F | 46F/36F |
24C/13C | 24C/13C | 22C/11C | 16C/8C | 11C/4C | 8C/2C |
アメリカ国内の時差と日本との時差
アメリカには9つの時間帯(タイム・ゾーン)があります。シアトルのあるワシントン州は、太平洋標準時です。
ワシントン州と日本の時差は、通常時間では17時間、夏時間(Daylight Saving Time:デイライト・セービング・タイム)では16時間です。
シアトルでの服装
シアトルの服装は、普段は基本的にカジュアルです。フリース、ジーンズ、ブーツ、スニーカー、T シャツ、ウォータープルーフのジャケット、ダウンジャケット、シンプルなドレス(ワンピース)などが無難です。アウトドア用のジャケットを着ていても、浮くことはありません。
でも、室内の温度設定を68°F(20℃)程度にしていることが多いので、それでは寒いと感じる人は長袖のカーディガンや薄手のジャケットなどが必須です。
冬場は曇りの日が多いので、重ね着がおすすめ。また、雨に濡れても大丈夫な服装を考えましょう。「ウォータープルーフでフードつきのジャケットやコートを着て、傘を使わないのがシアトライト(シアトルの人)」と言われますが、傘を差したければ差しましょう。市街地で雪が降ったり積もったりするのは珍しいので、天気予報で異例の雪が予想されていない限り、雪対策は基本的に必要ありません。
シアトル市内の治安と犯罪データ
太平洋北西部最大の都市シアトルは、日本と比べ、犯罪率が高くなっています。犯罪率は地域によって異なりますが、昼間は問題がなさそうな場所でも、暗い時間帯は雰囲気も歩いている人達がガラリと変わることがあります。人通りのない場所を一人で歩かないようにしましょう。「シアトルの治安」もご覧ください。
シアトル市内で報告された犯罪のデータや統計は、オンラインで公開されています。
【特に注意すべきエリア】
ダウンタウンの Pine Street の1st Avenue から3rd Avenue の間、キング郡裁判所(516 3rd Avenue, Seattle)周辺、パイオニア・スクエアの一部、Aurora Avenue は、治安は良くありません。一人で歩くのは避けましょう。
【その他の基本的な注意】
- 暗くなってからの一人歩き、公共交通機関の利用は避ける。
- 知らない人が寄ってきたら、注意して対応する。
- ホテルの部屋の鍵は必ず閉める。チェーンをかけるのを忘れずに。
- バスやライトレールの車内など、公共の場所で居眠りをしない。
- 派手な服装、高価な装飾品などは身に付けない。
海外旅行ですりや盗難に会うのはよく聞く話ですが、シアトルも例外ではありません。空港、観光地、ショッピングモール、ファーストフード店内など、あらゆる人が集まるところでは注意が必要です。ジーンズなどの後ろポケットに財布を入れるのは、絶対にやめましょう。
貴重品はホテルのセーフティ・ボックスに預け、高額の現金は持ち歩かないようにしましょう。
バックパックに貴重品を入れて背負わないこと。ショルダーバッグなどに入れる場合は体の前にバッグが来るようにかけましょう。荷物には常に注意を払い、人ごみでは前に抱えましょう。
また、置き引きにも注意が必要です。レストランやファストフード店、カフェ、映画館などで、貴重品の入ったバッグを椅子に置いたまま席を離れないことが大切です。
【犯罪に巻き込まれたり、目撃した場合】
犯罪に巻き込まれたり、犯罪を目撃したら、緊急の場合はすぐに警察・消防・救急の「911」に通報しましょう(番号の9、1、1を押して電話をかけるだけ)。オペレーターの質問に答え、電話を切っても良いと言われるまで電話を切らないこと。警察が現場に到着するまで、きちんと具体的に対応することが必要です。
英語を話せない場合は、911にかけ、”Japanese, please” と言えば、日本人の通訳と繋いでくることになっています。
【盗難にあったら】
ほとんどの海外旅行傷害保険は盗難をカバーしています。警察への報告書の控えが必要になるので、警察に報告書を提出しましょう。
シアトル警察の緊急以外の電話番号:(206) 625-5011
シアトルの空港
シアトル・タコマ国際空港(空港コード:SEA)は、シアトル市の中心部まで約14マイル南(約23キロ)、タコマ市の中心部まで約16マイル北(約27キロ)のところにあります。2024年4月時点で、28の航空会社が外国の都市との直行便を運航しています。
シアトル・タコマ国際空港からは、電車(リンク・ライト・レール)、バス、シャトル、タクシー、レンタカー、ライドシェアが利用できます。
シアトル・タコマ国際空港からシアトルのダウンタウンへ向かう場合、電車のリンク・ライトレールなら、シアトル市内までの所要時間は約40分。各駅停車のみ。毎日6分から15分間隔で運行しています。
公共交通機関では、居眠りをしたり、荷物から目を離したりせず、常に周囲に注意を払ってください。
シアトルの公共交通機関
シアトル・タコマ国際空港からは、電車(リンク・ライト・レール)、バス、シャトル、タクシー、レンタカー、ライドシェアが利用できます。
シアトル・タコマ国際空港からシアトルのダウンタウンへ向かう場合、電車のリンク・ライトレールなら、シアトル市内までの所要時間は約40分。始発は午前5時、終電は午前1時です。毎日6分から15分間隔で運行しています。
公共交通機関では、居眠りをしたり、荷物から目を離したりせず、常に周囲に注意を払ってください。
公共交通機関の乗車券を買えるアプリ『Transit GO』
バス、ストリートカー、ウォータータクシー、ライトレールなどの公共交通機関に乗る時に、クレジットカード、またはデビットカードで支払いができる公共交通機関用アプリです。観光にも便利!
アプリをダウンロードし、アカウントを作り、クレジットカードまたはデビットカードを登録して使用します。詳しくはキング郡の公式サイトでご確認ください:kingcounty.gov
シアトル市内近郊の移動
ダウンタウンにいるなら、中心部にあるパイク・プレース・マーケットやショッピング・モール、アマゾン本社キャンパス、スペースニードル、スターバックス・リザーブのテイスティング・ルームなどは徒歩20分以内で行くことができます。
車がなくても、シアトル市内はバス、電車(リンク・ライト・レール)、モノレール、ライドシェア、バイクシェアなどが使えます。
郊外(シアトル市の外)に行くなら、レンタカーやライドシェアで
シアトル市の外に行くなら、レンタカーやライドシェアがおすすめです。レンタカーを使う場合は「日本人が迷いやすい・間違えやすいワシントン州の交通ルール15個」のまとめを参考にしてください。
シアトルでの喫煙・飲酒
ワシントン州では、公共の場所や職場は、全面禁煙です(2005年12月8日から)。これには電子タバコも含まれています。
公共の場所には、公園・ビーチ・飲み屋・バー・レストラン・ボウリング場・野球場・スケートリンク・先住民所有ではないカジノも含まれます。また、建物の出入口・窓・換気口から25フィート(約7.5メートル)以内も禁煙で、違反行為が認められた場合、罰金が課されます。
アルコールの購入、飲酒は、全米で21歳以上からと決まっています。購入の際は、身分証の提示を求められます。ワシントン州を含む全米のほとんどの州で、路上や公園、ビーチでの飲酒はできません。また、自家用車の中での飲酒も禁止されています。
シアトルの物価・税金・チップ
シアトルの物価は、基本的に日本の2~3倍と考えておきましょう。
シアトルの消費税は10.1%です。シアトルの郊外も似たような税率となっています。
レストランやカフェ、バーでのチップは、昼の営業時間なら15%、夜の営業時間なら20%が基本とされています。
レストランの中には、チップをなくし、メニュー全体の価格を引き上げているところや、チップをなくして飲食代の合計にサービス料を加算するところがあります。請求金額をよく見て、チップを二重に支払わないように気をつけましょう。
シアトルの人気観光スポット
※入場料がかかるところは、オンラインで事前にチケットを購入すると割安になったりします。
1. パイク・プレース・マーケット
現存するマーケットでは全米で最も歴史の長い、パイク・プレース・マーケット。毎日にぎわっていて、さまざまなショップや食べ物のお店が詰まっているので食べ歩きやお土産を買うのにもってこいの場所です。
観光としてはスターバックス1号店や魚投げのパフォーマンスが見られる魚屋、立ち止まって写真を撮る人が絶えないガムウォール、そしてエリオット湾を一望できるマーケット・フロントなど見どころ満載です。パイク・プレース・マーケットの詳しい情報はこちら。
2. スペース・ニードル
ダウンタウンのすぐ北、シアトル・センター内にある、高さ605フィート(184m)のスペース・ニードル。シアトル万国博覧会(World’s Fair)が開幕した1962年4月21日にオープンしたシアトルのランドマークの一つで、地上520フィート(約158m)の展望台からはシアトルを一望できます。2017年9月から総額1億ドルを投じた大規模な改築工事が行われ、地上520フィート(約158m)に世界で唯一の360度回転するガラスの床の展望台が完成しました。スペース・ニードルのより詳しい情報はこちら。
一階にチケット売り場ありますが、事前にオンラインでも予約することができます。営業時間は午前10時から午後8時まで。シアトルのダウンタウン(ウエストレイク・センターというショッピング・センターの3階)から、モノレールに乗って2分で到着します。モノレールの料金は大人(19~64歳)は片道3.25ドル、子ども(6~18歳)は1.50ドル。5歳以下は無料です。観光にもおすすめの交通系カードOrca(オルカ)が使えます。
3. アマゾン本社キャンパス
本社キャンパスの建設地に、土地の広い郊外ではなく、あえてシアトルの中心地サウス・レイク・ユニオンを選んだアマゾン。現在、ワークスペース兼温室 『The Spheres』 を一般公開しています。
『The Spheres』は五角六十面体(pentagonal hexecontahedron)というカタランの立体で、大きさは少しずつ異なりますが、最大サイズは高さ90フィート以上(約27m)、直径130フィート(約40m)。内部ではひとつのスペースになっていて、世界中から集められた植物が栽培され、魚の入った水槽などもあります。
予約は15日前の午前10時(PST)からリアルタイムで公開されます。50件の予約は、米国太平洋標準時(PT)の午前10時から午後5時まで、15分ごとにリリースされます。
4. Amazon Go と Amazon Fresh
2017年12月に1号店を開店した『Amazon Go』。店内で購入したいものを棚から手に取り、来店した時に通った改札口のような機械をそのまま通過すると、Amazon.com のアプリとリンクしてある自分のアマゾンのアカウントで精算が自動的に済む仕組みとなっています。
入店方法は次のとおりです。認証されると、ゲートが開きます。
- Amazon.com のアプリのQRコードをスキャンする。
- Amazon One を使って、手のひらをスキャンする。
- Amazon.com のアカウントに紐付けしてあるクレジットカードまたはデビットカードを機械に挿入する。
店を出る時は、入店する時に使った方法をもう一度繰り返す必要があります。
入店方法は次のとおりです。認証されると、ゲートが開きます。
- Amazon.com のアプリのQRコードをスキャンする。
- Amazon One を使って、手のひらをスキャンする。
- Amazon.com のアカウントに紐付けしてあるクレジットカードまたはデビットカードを機械に挿入する。
店を出る時は、入店する時に使った方法をもう一度繰り返す必要があります。
5. シアトル公立中央図書館
シアトルのダウンタウンの中心地に2004年に完成した、ひときわ目立つ建物。そのユニークで存在感のあるなデザインと画期的なサービスで国内外から注目を集める、シアトル公立中央図書館です。魅力の一つはやはり建築デザイン。曇りや雨の日も暗すぎるように感じさせない天井の高いスペース、フロアによって異なるインテリアや配色は歩いているだけでも楽しいはず。
また、冷暖房完備で、300台以上のコンピュータと Wi-Fi を無料で使うことができるほか、Wi-Fi プリンタ、スキャナ、コピー機、オンライン会議室用の部屋、スタディルーム、子供向けの本を集めた子供用のスペース、英語以外の言語の蔵書、電子ピアノのある練習室、275人を収容できるオーディトリウム、会議室やイベントスペースのレンタル、カフェもあり、さまざまなイベントやクラス、ワークショップなどを年中を通して開催しています。
6. パイオニア・スクエア
シアトル発祥の地として知られるパイオニア・スクエア。1850年代にこの地域に白人の入植者が到着し、シアトルの開発の歴史が始まりました。
シアトルの名前のもとになったシアトル酋長の胸像やトーテムポール、19世紀後半に建てられた建物が並び、すぐ隣のダウンタウンとは違った雰囲気です。また、スタイリッシュなアート・ギャラリーやオフィス、バー、レストランなども軒を並べ、その古い面影と共存しています。
7. チッテンデン・ロックス(水門)
ダウンタウンから車で約15分のところにあるチッテンデン・ロックスは、ピュージェット湾とレイク・ユニオンという水位の異なる海と湖を行き交う船が通る水門として1917年に完成しました。今では年間4万隻以上のヨットやボート、そしてツアーの船舶が通過する、アメリカで最も多くの船舶が利用している水門です。
水門の規模は小さいので、水位が上下し、海水と淡水が入れ替えられる様子が見られます。意外に簡単な仕組みがわかっておもしろいはず。入場はもちろん無料。
8. 新名所:トロール
2023年に完成したシアトルの新名所といえば、リサイクル素材を使って制作した巨大なトロールの彫刻。誰でも無料でアクセスできるパブリック・アート作品で、シアトル市内のバラード、ウエスト・シアトル、そして郊外のイサクア、ベインブリッジ・アイランド、バション・アイランドの合計5ヶ所に設置されています。トロールの制作を手がけたのは、デンマークの環境アーティスト、トーマス・ダンボさん。
9. ワシントン大学
ダウンタウンの北にあるワシントン大学(英語名はUniversity of Washington、略してUW:ユーダブ)は、1861年に開校した、西海岸では2番目に古く、ワシントン州最大規模の総合州立大学です。
総面積703エーカー(約86万坪、2千8百45万平方メートル)もある広大なキャンパスには博物館やギャラリーなども含めて約220もの建物があり、毎年平均して約3万5千人もの学生が受講しています。
祝日やその前後、また学期休暇期間は閉館していたり時間が異なったりするので事前に時間を調べておくことをおすすめします。(スザロ図書館の開館時間を調べる)
また、2019年10月にリニューアルオープンした自然史文化博物館バーク・ミュージアムも見逃せません。ワシントン州唯一の恐竜の化石を含む所蔵品1600万点の約60%が、6つのギャラリー、遊び場、ラボ、ワークルームなど12のスペースで公開されているほか、敷地内では8万種類の在来植物が栽培されています。
10. シアトル日本町
シアトルのインターナショナル・ディストリクトには、太平洋戦争の勃発まで「日本町」として栄えていた一角があります。そんなかつての「日本町」に現存するパナマ・ホテルは、1942年当時の経営者タカシ・ホリ氏が強制収容される日本人・日系アメリカ人の所持品を保管するためにホテルの地下室を提供したことで知られる、貴重な建物の一つです。1階のカフェ、そして不定期に開催される地階の公共銭湯 『橋立湯(Hashidate-Yu)』は、貴重な歴史を感じさせます。
インターナショナル・ディストリクトの中心は、ワシントン州に3店舗とオレゴン州に1店舗の計4店舗を展開し、2022年で創業94周年を迎えた日系スーパーマーケットの宇和島屋です。1930年代に愛媛県からアメリカに移住した森口富士松さんは、シアトルの南にあるタコマ市に最初の宇和島屋を開店しました。第2次世界大戦中の強制収容所での収容を経て、戦後にシアトルで再出発。2000年に現在のシアトル店が完成し、2022年にリニューアルしました。現在は富士松さんの孫のデニース・森口さんがCEOを務めています。
こうした日本町の歴史をたどることのできる無料ウォーキングマップもあります。ウィング・ルーク博物館の公式サイトからダウンロードできるので、ぜひご覧になってみてください。
11. シアトル水族館
シアトルのウォーターフロントの埠頭にある水族館。ワシントン州の西端の海を再現した大きな水槽『Puget Sound Great Hall』で水槽の中を泳ぐダイバーと対話しながら生物について学べるインタラクティブなイベント、ヒトデなどにさわることのできる 『Life on the Edge』、近海に住む大きなタコ、オットセイ、ゴマフアザラシ、ラッコ、カワウソなども飼育されています。天気のいい日は海の上に張り出したデッキでエリオット湾を眺めるのがおすすめ。屋外の子連れの観光のオプションとしてぜひ。
12. シアトル・グレート・ウィール(大観覧車)
シアトルのウォーターフロントのピア57にある高さ175フィート(約53m)の観覧車。2012年に完成。ダウンタウン、エリオット湾、スペースニードル、オリンピック山脈などが一望できます。乗車時間は12分から20分。VIPチケットを購入すると、床がガラスでレザーシートのあるキャビンに乗ることができます。
13. ウッドランド・パーク動物園
シアトルのダウンタウンから約5.5マイル(約9キロ)のフィニー・リッジという地域にあるウッドランド・パーク動物園は、米国西海岸では最も古い動物園の一つ。東京ドーム約8個分を誇る園内では、できるだけ自然な環境の中で生活できるよう設計された展示に300種類を超える1090匹以上の動物たちが飼育されています。トドラーから小学生ぐらいまでが楽しめる遊び場のある屋内施設やカルーセルもあります。
14. アゴシー・クルーズ
映画『めぐり逢えたら』の撮影に使われたことでも有名なレイク・ユニオン周遊クルーズを始め、オリンピック半島やダウンタウンの景色が美しく見えるエリオット湾や、ビル・ゲイツの家が湖畔に見えるレイク・ワシントンなどを巡るクルーズなどがあります。一般のクルーズは毎日運航しており、名所の説明もあります(英語)。
シアトルで食べておきたい!グルメ情報
自然に恵まれたシアトルは新鮮なローカル食材が豊富で、世界各地からの移民が持ち込んだ食文化を取り入れた、バラエティに富んだ食事が楽しめます。特に、サーモン、オイスター、レーザークラム、グイダック、ダンジネスクラブ、コーヒー、ワイン、レーニアチェリー、りんごなどが、アメリカで食にこだわる人にはよく知られています。
コーヒーの街シアトルでカフェ巡り
スターバックスの本社とリザーブ・ロースタリー&テイスティング・ルーム
シアトルに来たら、パイク・プレース・マーケットにあるスターバックスの1号店へ。営業時間中はかなり長い列ができている時もあります。ここでしか買えないカップなども販売されているのでチェックしてみてください。
その後は、パイク・プレース・マーケットからパイク・ストリートを10ブロックほど坂を上ったところにある、リザーブ®・ロースタリー・アンド・テイスティング・ルームへ。2014年12月にオープンした旗艦店です。希少価値のある高級コーヒー豆のライン 『スターバックス リザーブ®』 の焙煎工場を中心に備えていて、焙煎されるコーヒー豆を見るだけでも楽しめます。
1971年に創業したスターバックスの本社は、シアトルのダウンタウンのすぐ南、ソードー(Sodo)と呼ばれる地域にあります。1階には、コーヒー・バー、イタリアのミラノ発ベーカリー 『プリンチ』、イタリアの定番アペリティーボが味わえるミクソロジー・バー、そしてさまざまな商品を販売するマーケットプレースが一体になった「リザーブ・ストア」の1号店があります。詳しくは下記のリンクからどうぞ。
シアトルならではのカフェ
コーヒーの街で知られるシアトルには数えきれないほどたくさんのカフェがあり、競争率も高いためどこもユニーク。そこでジャングルシティでは、シアトルでぜひ行っていただきたいおすすめカフェをまとめました!「老舗カフェ」や「インスタ映えするモダンなカフェ」など、あなたのお気に入りを見つけてシアトルのカフェ巡りをひと味違ったものにしてみてください。
クラフトブルワリー
ワシントン州は、ビールの主な材料であるホップの全米最大の産地。クラフトビール産業も成長し続けていて、現在、ワシントン州には420軒を超えるブルワリーがあります。定番ビールで自分の好みのタイプがわかったら、新銘柄や個性的なビールにもどんどん挑戦してみてください。
ディスティラリー
シワシントン州の州法が改定され、ワシントン州内初のディスティラリー 『Dry Fly Distilling』 がワシントン州東部のスポケーンで創業したのが2008年。その後、全米規模で巻き起こったウイスキー・ブームにもあやかって、ワシントン州の小規模蒸留所(クラフト・ディスティラリー)は2019年前半に132軒まで増え、全米最大の蒸留所の集積地となりましたが、連邦政府の税制優遇措置が終了することを見据え、2019年後半に約25軒が閉業したと報じられています。
ワイナリー
シアトル市内から車で約30分のところにある郊外の街ウディンビル市は、ワシントン州のワイナリーのテイスティング・ルームが集まるところ。ワシントン州を東西に分断するカスケード山脈の東側で栽培された葡萄で造られたワインを手軽にテイスティングできるデスティネーションとして、成長を続けています。
ファーマーズ・マーケット
地元の生産者が食材を直売するファーマーズ・マーケットは、いわゆる「地域生産地域消費」、略して「地産地消」を体現したものです。ファーマーズ・マーケットで生産者さんから直接購入することで、利益の100%が農家に還元されます。元の食材を見たり食べたりするのは面白いですし、せっかくなので、地元の人と話すチャンスがたくさんあるところへGO!
シアトルの絶景・展望スポット
シアトルには、街の中心部や少し離れた海辺や公園といったさまざまなところに景色を楽しめる場所があります。その中でもジャングルシティがおすすめしたい展望スポットをまとめました!
シアトルでマリナーズ観戦
シアトル観光で、やはりシアトル・マリナーズは欠かせないという方も多いはず。そんな方々に役立つ、マリナーズの試合観戦やシアトル ・マリナーズの本拠地 T-Mobile Park の楽しみ方、グッズやお土産購入についての情報をまとめました!
シアトルでアート&ミュージアムを楽しむ
シアトル美術館
シアトルダウンタウンにある、ハンマーを打ち下ろす黒い大きな彫刻 『ハマリング・マン(Hammering Man)』 が目印。地元では、頭文字をとって 『SAM』(サム)と呼ばれています。北西部屈指の規模を誇る収蔵品は2万4千件超。世界中のモダン・アートやファイン・アート、そして中にはアメリカ北西部のネイティブ・アメリカンや日本をはじめとするアジアの美術品も数多く所蔵しています。期間限定の展示も時期ごとにやっているので、公式サイトからぜひチェックしてみてください。
毎月第1木曜は全員入館料無料(期間限定の特別展示は有料)、金曜日はシニア(62歳以上)入館料無料(期間限定の特別展示は有料)です。
シアトル・アジア美術館
キャピトル・ヒルの緑豊かなボランティア・パーク内にあるシアトル・アジア美術館。アメリカでは数少ないアジア美術館の一つで、1900年代初期から収集されているアジアの美術品2万4千点以上を所蔵しています。1933年に完成したアールデコ調の建物は、2020年に大幅な改築工事が完了し、より充実した展示が楽しめるようになりました。
チフーリ・ガーデン・アンド・グラス
ワシントン州タコマ市出身で国際的に有名なガラス・アーティスト、デール・チフーリ氏(1941~)の特徴的な作品を多数展示した広さ1.5エーカー(1,836坪)の庭園。シアトルのランドマークの一つ、スペースニードルのあるシアトル・センターに2012年5月末にオープンし、人気の観光名所となっています。
MoPOP ポップカルチャー博物館
シアトル出身でマイクロソフト共同創業者で慈善事業家だった故ポール・アレン氏が莫大な資金を提供して2000年に完成したポップカルチャーの博物館。ビルバオ・グッゲンハイム美術館や神戸の「フィッシュ・ダンス」などを手掛けた著名建築家フランク・ゲーリー氏がデザインした、なんとも不思議な形の建物は一見の価値あり。
アメリカのシアトル出身ロックバンドであるニルヴァーナやミュージシャンのジミー・ヘンドリックスの展示を始め、ゲームやバンドの体験、ハリウッドの有名なSF映画のコーナーなどといったアメリカのポップカルチャーを楽しめます。
シアトル航空博物館
シアトルの玄関口であるシアトル・タコマ国際空港の北約8.5マイル(約14キロ)、シアトルの中心地であるダウンタウン・シアトルの南約7マイル(約11キロ)にある航空博物館。米国西海岸では最大かつ最も完成度の高い航空機を所蔵していることで有名です。
シアトル歴史産業博物館(MOHAI)
1952年に開館した博物館。150年以上に及ぶシアトルの産業の歴史を写真や動画など、歴史を学ぶのにぴったりな展示物がいっぱい。年間入場者数は6万人。
ワシントン州の美しい自然を楽しむ
スノコルミー滝
シアトルから車で約40分、距離にして約30マイル(約48km)のところにあるスノコルミー滝。英語では Snoqualmie Falls と呼ばれるこの滝は、ネイティブ・アメリカンのスノコルミー族の神聖な土地として知られています。
マウント・レーニア国立公園
マウント・レーニア国立公園は、1899年3月2日にオープンした米国で5番目に古い国立公園。中心となるマウント・レーニアは、ワシントン州を東西に分断するカスケード山脈の最高峰で、世界で21番目に高い標高14,410フィート(4,392メートル)を誇ります。
マウント・セント・へレンズ国立火山記念公園
約4万年前にできたとされるマウント・セント・へレンズは、カスケード山脈の火山の中では火山活動が最も活発な火山。1980年5月18日の大爆発は、世界史において例外というほどの規模的ではなかったものの、米国本土での噴火では1914年にカリフォルニア州北東部にあるラッセン・ピークが爆発して以来だったことから、大きな注目を集めました。
オリンピック半島
オリンピック国立公園を擁するワシントン州西端の半島。シアトルからは泊りがけで行く距離にあり、ダイナミックな自然が楽しめます。
オリンピック半島の中心を占めるオリンピック国立公園の面積は、奈良県とほぼ同サイズ、東京都の約1.66倍。万年雪をかぶったオリンピック山脈、針葉樹のレイン・フォレスト(雨林)、そして60マイル(約100キロ)以上に及ぶ海岸線と、ダイナミックな大自然の美しさを楽しめることから、「3 Parks in One(3つの公園が1つになった)」と言われることもあります。
ノース・カスケード国立公園
アメリカ本土の北西端、カナダとの国境に位置するノース・カスケード山脈。標高の高い山岳地帯、深緑の渓谷、閑散とした湖、雄大な氷河、パイカやマウンテンゴートなどの野生動物と、その自然はロッキー山脈やシエラネバダにも引けを取りません。
ワシントン州にある3つの国立公園の中でも「ノース・カスケード国立公園」は知名度が低いので、レーニアやオリンピックのように観光客が殺到することもなく、ゆっくりと大自然にひたることができます。