シアトルを高いところから眺められる展望スポットや、身近な自然を満喫できるスポットを集めました。定番のスペースニードルやコロンビアタワー、無料で楽しめるケリー・パークやアルカイ・ビーチ、ディスカバリー・パークなど、いろいろな角度からシアトルを見てみてください。
SPACE NEEDLE スペース・ニードル
高さ605フィートのスペース・ニードルは、シアトルのランドマークの一つ。外にせり出したガラス張りの展望デッキのある地上520フィート(158.5m)のフロアまで、エレベーターで一気に上がります。その間、43秒。この展望フロアの下にある世界唯一のガラスの床の回転展望台はスリル満点!この回転展望台のラウンジでは、軽食やドリンクも楽しめます。12月にはスペース・ニードルの天辺がライトアップされ、大晦日には新年カウントダウンと共に花火の打ち上げが恒例となっています。1階には土産物屋とチケット売り場(屋外)があります。
COLUMBIA CENTER コロンビア・センター
1985年にダウンタウンの中心部に完成した76階建てのコロンビア・センターは、943フィート(約287メートル)の高さを誇る高層ビル。73階にある Sky View Observatory はミシシッピ川以西の展望デッキでは最も高いところにあり、ピュージェット湾、オリンピック山脈、マウント・レーニア、ダウンタウンとその周辺のすばらしい眺めが楽しめます。2014年4月には 『Conde Nast Traveller』 の「世界の展望デッキ トップ10」にも選ばれました。2018年7月には改築工事が完了し、ドリンクや軽食が楽しめるバーも登場しています。
SEATTLE GREAT WHEEL シアトル・グレート・ホイール
2012年6月末にウォーターフロントのピア57にオープンした観覧車。ナイアガラの滝が一望できる 『ナイアガラ・スカイホイール』 やサウスカロライナ州の 『マートル・ビーチ・スカイホイール』 を手がけた企業によるもので、全長175フィート(約53メートル)は西海岸最大、年中運営している観覧車の中では全米最大規模を誇り、15~20分かけてピュージェット・サウンドやダウンタウン、スペース・ニードルなどの景色を楽しめるようになっています。ゴンドラは6人乗りが41台、座席が革張りで床がガラスになっている4人乗りの VIP 専用ゴンドラ1台の計42台で、エアコンも完備。オーナーのハル・グリフィス氏は、1980年代からシアトルで観覧車を建設する計画を立てていましたが、市の許可がなかなか下りず、自身の所有する埠頭に設置することで30年越しの夢を実現したそう。観光シーズンである夏場の晴れた日は特に長い行列ができることもあります。
PIER 62 ピア62
ウォーターフロントにはたくさんのピア(pier: 桟橋)があります。その一つの「ピア62」は、歴史的にコンサートやイベントが開催されていたところですが、より安全でサステナブルに再建され、2020年6月に新しい公園としてオープンしました。エリオット湾、オリンピック山脈、シアトルの街並みが見え、沿岸を通るサーモンの生息地に光が届くようデザインされており、コンサートやコミュニティイベントの会場としても活用されています。
ピア62の横には、海面に浮いた状態のドック(floating dock)があり、ゲートが開いていれば、誰でもアクセスできるようになっています。犬もリーシュに繋いで同伴することができます。このドックから海に入ることはできません。
BELL STREET PIER ROOTFTOP DECK ベル・ストリート・ピア
大型クルーズ船の発着ターミナルのあるピア66。その屋上には、ウォーターフロント、ダウンタウンの街並み、大観覧車、T-Mobile Park、Lumen Field、マウント・レーニア、エリオット湾、オリンピック半島が見渡せる展望デッキがあります。ベンチもあるので、天気のいい日はピクニックもおすすめ。Alaskan Way からなら階段またはエレベーター、Elliott Avenue からならスカイブリッジでアクセスできます。無料。
HistoryLink.org によると、シアトル港は1911年代に有権者の投票で設立されたもので、ベル・ストリート・ターミナルはその最初の埠頭として建設されました。その後、輸送規模が大きくなると、次第に使われなくなりましたが、1990年代から再開発が始まり、マリーナ、クルーズ船ターミナル、レストラン、イベント施設などを備えた複合型ピアとして1996年にオープンしました。ピア66の周辺には、もともと先住民のデュワミッシュの村がありましたが、強制立退となり、現在はベル・ハーバー・マリーナに部族が漁期に使えるドックが確保されるのみとなっています。
SMITH TOWER スミス・タワー
パイオニア・スクエアにあるとんがり屋根が目印の白いビル、スミス・タワー。今では高層ビルとは言えなくなりましたが、1914年の完成当時は世界で4番目に高いビルで、約半世紀にわたり米国西海岸で最も高いビルでした。2016年8月に改装工事を終え、1階には軽食や土産物を販売するジェネラルストア、35階の展望フロアには禁酒法時代を思わせるバーがオープン。20世紀初頭のシアトルにタイムトリップしたかのような、専属の係員が金属の扉を手動で開閉する歴史的なエレベーターに乗って上がる展望フロアからは360度の眺めが楽しめ、ダウンタウンはもちろん、マウント・レーニア、ピュージェット湾、オリンピック山脈、カスケード山脈、シアトル・マリナーズの本拠地 T-Mobile Park(旧セーフコ・フィールド)、シアトル・シーホークスとシアトル・サウンダーズの本拠地ルーメン・フィールド(旧センチュリーリンク・フィールド)などを近くに見ることができます。
KERRY PARK ケリー・パーク
スペース・ニードルのすぐ北側にある丘、クイーン・アンから、ダウンタウンやエリオット湾、ウエスト・シアトル、マウント・レーニアを臨む小さな公園。1927年にケリー夫妻が「誰もがこの眺めを楽しめるように」とシアトル市に寄贈した土地で、中心部に設置されたドリス・チェイス作の彫刻 『Changing Form』 は、ケリー夫妻の子供たちが1971年に寄贈しました。2014年に TripAdvisor の「世界の公園トップ25」に選ばれました。
UW DRUMHELLER FOUNTAIN ワシントン大学の噴水
ワシントン州最大の公立大学であるワシントン大学。その一角にあるドラムヘラー・ファウンテンは、レーニア・ビスタと呼ばれる長い歩道の目玉で、晴れた日にはワシントン州最高峰のマウント・レーニアを見ることができます。
のちに今のワシントン大学のキャンパスとなる土地で1909年に開催された『アラスカ・ユーコン・パシフィック博覧会』は、マサチューセッツ州ブルックラインの名門オルムステッド・ブラザーズ事務所(ニューヨークのセントラル・パークを設計したことで有名)の造園家ジョン・C・オルムステッド(1852-1920)が設計したもので、借景の概念を用いて、マウント・レーニア、レイク・ワシントン、レイク・ユニオン、森など、シアトルの美しい自然を見渡せるような設計をしたことで高く評価されています。
GAS WORKS PARK ガス・ワークス・パーク
レイク・ユニオンの北岸にある公園。1906年から1956年まで Seattle Gas Light Company の石炭ガス化工場だったところで、1962年にシアトル市が公園にするため購入し、1975年に公園として一般公開されました。デザインを手がけたシアトルの景観設計家リチャード・ハーグ氏は、このプロジェクトで American Society of Landscape Architects Presidents Award of Design Excellence を受賞しています。現在も工場施設の一部が保存され、2013年1月2日に米国の史跡に指定されました。この工場施設、なんとなくジブリ映画を思わせませんか?
19.1エーカーの敷地には芝生が敷き詰められ、ピクニックや凧揚げ、楽器演奏、サイクリングなど、思い思いに楽しむことができます。独立記念日にはレイク・ユニオンで打ち上げられる花火を見物する場所として人気。
DISCOVERY PARK ディスカバリー・パーク
シアトルの良いところは、市内でも自然が身近なこと。ダウンタウンの北にあるディスカバリー・パークは海岸沿いで夕陽が見られて、オリンピック山脈もマウント・レーニアも見える欲張りなスポットです。灯台の周辺には駐車場がほぼないので、たいてい約1マイル離れたところに車を停めて歩くことになります。夏の間は駐車場とビーチを往復する無料シャトルが運行されるので、ぜひ利用してみてください。
GOLDEN GARDENS PARK ゴールデン・ガーデンズ・パーク
バラードにあるゴールデン・ガーデンズ・パークは、ピュージェット湾とオリンピック山脈を眺められる公共のビーチです。砂浜のビーチ、ハイキングトレイル、湿地帯、ピクニックができる場所があり、夏は特に賑やかです。夕陽を眺めるスポットとしてもおすすめ。オルカが見られることもあります。
ALKI BEACH アルカイ・ビーチ
シアトルのウォーターフロントとエリオット湾を挟んだ向かい側にあるウエスト・シアトル。海沿いの道や公園から、ダウンタウンを一望できます。アルカイ・ビーチにはカフェやレストランも。
Seward Park スワード・パーク
シアトル南部のスワード・パークは、121ヘクタールにおよぶ敷地内に、鷹の巣のある森林、原生林、ビーチ、自生の植物ガーデン、野外劇場など盛りだくさんな公園。周遊路として約2.4マイル(約4km)のバイク&ハイカー両用トレイル、無料または低価格のレクチャーやワークショップが行われるコミュニティ&ネイチャー・プログラムも要チェック。晴れている日はマウント・レーニアが見えることでも人気があります。
ワシントン州フェリー シアトル〜ベインブリッジ・アイランド
ワシントン州フェリーで、シアトルのウォーターフロントにあるピア52(コールマン・ドック)から片道35分で到着するベインブリッジ・アイランド。この島に向かう時も、シアトルに戻る時も、フェリーからシアトルの街並みを見ることができます。特に、シアトルに戻る時は、どんどん迫ってくる街の撮影が人気があります。
ベインブリッジ・アイランドには日本人移民とその子孫の歴史が刻まれています。観光で時間に余裕があればぜひ立ち寄ってみてください。移動は車が便利です。