ワシントン大学のレッド・スクエアと呼ばれる広場に面し、荘厳な雰囲気をかもしだすスザロ図書館(Suzzallo Library)。Business Insider による「全米で最もクールな大学図書館16」に選ばれ、映画 『ハリー・ポッター』 に登場するホグワーツ魔法魔術学校を彷彿とさせることでも知られています。
細かいところに見どころが詰まった図書館
レッド・スクエアに面したスザロ図書館の正面入口の上には、 “Thought”、”Inspiration”、”Mastery” の彫刻があります。これは、ワシントン州タコマ市出身の若手彫刻家アラン・クラーク氏がによるものです。
また、1923年にワシントン大学教授が学問と文化への貢献の象徴として選んだ、モーゼ、ルイ・パスツール、ダンテ、シェイクスピア、プラトン、ベンジャミン・フランクリン、ニュートン、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ガリレオ、アダム・スミス、ベートーヴェン、ダーウィンなどのテラコッタの像18体も、クラーク氏が手掛けました。
勉強したくなる読書室
英ガーディアン紙によって、「米国で最も美しい図書館」に選ばれたこともある読書室。床から天井までは65フィート(約20メートル)もあり、幅52フィート(約16メートル)、長さ250フィート(約76メートル)の長細い部屋です。オーク材の本棚が壁に沿って置かれ、ダグラスファーやサーモンベリーなどワシントン州固有の植物の浮き彫りを見ることができます。
図書館らしいスターバックスも
2017年半ばには、新しいスターバックスがオープンしました。建物の雰囲気をいかし、木を多用したスタイリッシュなインテリアが特徴です。スターバックスのファンならぜひ訪れたいところですね。
スザロ図書館の歴史
ワシントン大学は、1861年にワシントン準州議会によって公立研究大学として創設されました。当初は、テリトリアル大学として知られ、シアトル市の中心部にあった建物で講義が行われていましたが、1895年にレイク・ワシントンとレイク・ユニオンに近い現在のロケーションに移転しました。
スザロ図書館は、1915年にワシントン大学の学長に就任したヘンリー・スザロ氏によって推し進められた新図書館計画の産物で、1923年4月14日に着工されました。
スザロ氏はローランド・ヒル・ハートリー州知事との予算に関する軋轢をきっかけに1926年に学長の座を追われてしまいましたが、1933年に亡くなった後、その時点で完成していた第1棟が同氏にちなみ、Suzzallo Library(スザロ図書館)と名づけられました。