シアトルから車で約40分、距離にして約30マイル（約48km）のところにあるスノコルミー滝。英語では Snoqualmie Falls と呼ばれるこの滝は、ネイティブ・アメリカンのスノコルミー族の神聖な土地として知られています。
ネイティブ・アメリカンの神聖な土地
スノコルミー滝の公式サイトによると、Snoqualmie （スノコルミー）とはサリッシュ語で moon（月）を意味する sah-KOH-koh、または Sdob-dwahibbluh を英語発音したものです。
スノコルミー・バレー（スノコルミー峡谷）のネイティブ・アメリカンは、people of the moon（月の人々）として知られていました。
コースト・サリッシュに属するスノコルミー族にとって、スノコルミー滝は神聖な土地であり、数々の伝説が生まれた場所だそう。その一つに、空に昇って木と火を地球に持ち帰ったビーバー（S’Beow）の話があります。
年間150万人が訪れる、人気の観光スポット
スノコルミー滝はシアトルから比較的近いこともあり、年間150万人が訪れる人気の観光スポット。1990年～1991年に放送されたテレビドラマ『Twin Peaks』のオープニングに登場することから、一定の年代の人にはよく知られています。
ナイアガラの滝のような巨大な滝ではありませんが、高さ270フィート（約82m）から落ちる滝は特に大雨の後や雪解けの時期は水量が多く、迫力があります。
周辺には2エーカーの公園、ギフトショップ、宿泊施設・レストラン・スパが揃った高級ホテルのサリッシュ・ロッジ・アンド・スパのほか、滝つぼと同じ高さまでハイキングできるトレイルとボードウォークもあります。
距離は0.5マイル（800m）ですが、急斜面なので十分に注意してください。
滝のそばにある高級ロッジ：サリッシュ・ロッジ
サリッシュ・ロッジ・アンド・スパで宿泊するのもおすすめ。宿泊しなくても、スパでくつろいだり、滝のそばのレストランで食事をしたりすることができます。特に朝ごはんが有名。
2019年10月、スノコルミー族はスノコルミー滝のそばにあるサリッシュ・ロッジ・アンド・スパと周辺の土地約45エーカーを買収しました。2007年にネイティブ・アメリカンの別の部族であるマックルシュート族がサリッシュ・ロッジ・アンド・スパを民間業者から買収し、大規模なホテルとコンベンション・センターの建設を計画しましたが、今回スノコルミー族と買収で合意に至ったことにより、スノコルミー族は神聖な土地を保護することに成功したことになります。
