![マウント・レーニア](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/09/mount-rainier-autumn-collors-1.jpg)
秋といえば紅葉狩り。常緑樹に覆われたワシントン州でも、美しい紅葉が楽しめるところがあちこちにあります。状況は天候によって大きく左右されますが、天気のいい日に出かけてみては。「紅葉を楽しめるワシントン州のスポット10選」とあわせてご覧ください。
ワシントン・パーク植物園とシアトル日本庭園 (モントレイク)
![seattle-japanese-garden-6 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2021/09/seattle-japanese-garden-6.jpg)
シアトルのモントレイク地域にあるワシントン・パーク植物園と、その中にあるシアトル日本庭園(有料)は、市内中心部にありながらきれいな紅葉が楽しめるスポットとして知られています。
1960年に開園し、数カ月後には日米の平和と友好を願って訪米した皇太子明仁親王殿下(現 ・上皇)と美智子妃殿下(現・上皇后)が訪れ、それぞれ白妙の桜、カバノキ(European White Birch)を植樹されました。
2018年4月には、ワシントン・パーク植物園(Washington Parks Arboretum)を周遊できる2マイル(約3.2キロ)のトレイル 『Washington Park Arboretum Loop Trail』 が完成しました。詳しくは「日本とシアトルの桜の深いつながり」をご一読ください。
窪田ガーデン (レーニア・ビーチ)
![kubota-garden-9 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2020/09/kubota-garden-9.jpg)
シアトル南部のレーニア・ビーチにある窪田ガーデンは、140種類のモミジがあることで有名な日本庭園。1907年に高知県高岡郡からサンフランシスコに渡り、シアトルに移住した窪田藤太郎氏(1879~1973)が、1927年に5エーカー(6120坪)の土地を購入して造園を開始したのがその始まりです。
独学で造園を学び、造園会社を創業した窪田氏は、ここノースウエストの美しさを日本風に表現したいという考え、シアトル地域の至る所に庭園を設計・設置しました。窪田氏が関わった庭園には、シアトル大学のキャンパスや、ベインブリッジ・アイランドのブローデル・リザーブにある日本庭園などがあります。第2次世界大戦中のアメリカ合衆国政府による日本人・日系人強制収容を生き延びた窪田一家は、戦後にシアトルに戻り、窪田ガーデンを完成させました。
1970年代にコンドミニアム建設業者が庭園を再開発する計画を立てましたが、市民がシアトル市に保護を要請し、1982年に庭園の中心となる4.5エーカーが市の歴史的建造物に指定されました。その後、シアトル市は1987年に窪田家から庭園を購入し、市の庭園として管理しています。2015年には、日本全国各地の城の石垣を築いた「穴太衆積み」の技術を世界に伝える粟田建設が手がけた石垣が完成しました。日本政府は窪田氏の功績を称え、1972年に勲五等瑞宝章を授与しています。入場無料。
この庭園の石垣の建築に携わった彫刻家の児嶋健太郎さんのエッセイ「シアトル石垣プロジェクト」も、ぜひご一読ください。
チッテンデン・ロックス (バラード)
![チッテンデン・ロックス](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/08/ballard-locks-18.jpg)
ピュージェット湾とレイク・ユニオンを行き交う船が通る水門、ハイラム・M・チッテンデン・ロックス。2017年で100周年を迎えました。
地元では The Locks(ザ・ロックス)、または Ballard Locks(バラード・ロックス)と呼ばれます。この周辺でも紅葉が少し楽しめます。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2023/08/ballard-locks-31-468x263.jpg)
リンカーン・パーク(ウエスト・シアトル)
![lincoln-park-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2020/10/lincoln-park-1.jpg)
ウエスト・シアトルにあるリンカーン・パークは、ピュージェット湾に面した大きな公園。フェリー・ターミナルの Fauntleroy Ferry Terminal のすぐ北にあります。
135エーカーの敷地には、ビーチ沿いの約4.6マイル(約7.4km)の遊歩道、約3.9マイル(約6.3km)の自転車道、テニスコート、ピクニックシェルター、野球場、海水プールなどがあります。夏は豊かな緑に恵まれていますが、秋にはその緑の葉がきれいに紅葉し、海沿いを歩くだけで癒されます。
2023年には、デンマーク出身のアーティストと地元アーティストが共同制作したトロールが設置されました。ぜひ立ち寄ってみてください。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2023/09/west-seattle-troll-2-468x351.jpg)
ボセル・ランディング (ボセル)
![bothell-landing-2 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2020/10/bothell-landing-2.jpg)
ボセルの小さなダウンタウンのそばにある公園やサマミッシュ・リバー沿いで紅葉が楽しめます。1960年代に完成した小さな公園には、1884年に建てられたスウェーデンからの移民アンドリュー&オーガスタ・ベックストローム一家のログキャビン、1885年に建てられたボセル初の学校の校舎、1893年に建てられたビクトリア/クイーン・アン様式の民家『The Hannan House』(1978に現在の場所に移転され、ボセル歴史博物館となっています)、医師の住宅として1896年に建てられた 『Lytle House』(現在は公園管理局事務所となっています)があります。ボセル市の史跡に登録されている建物の詳細はこちら(PDF が開きます)。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2021/06/bothell-21-468x351.jpg)
ロックス・トゥ・レイクス・コリドー(バラード〜イサクア)
![east-lake-sammamish-trail-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/10/east-lake-sammamish-trail-1.jpg)
シアトルのバラードと郊外のイサクアを結ぶ全長44マイル(約71km)のトレイルでも、湖沿いなどできれいな紅葉が楽しめます。
![unnamed - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2023/10/unnamed.png)
この長いトレイルは、バーク・ギルマン・トレイル、サマミッシュ・リバー・トレイル、メアリモア・コネクター・トレイル、イサクア・プレストン・トレイルが繋がったもので、シアトルの都市部とイーストサイド、カスケード山麓を行き来することができるようになりました。幼いお子さんからシニアまで、幅広い年齢層の人が気軽に利用できる多目的トレイルで、サイクリング、ウォーキング、ジョギングなどが楽しめます。
写真はレイク・サマミッシュの東側の The East Lake Sammamish rail corridor(ELSRC)。ここは、1889年にシアトル、レイクショア&イースタン鉄道がシアトルから現在のウディンビル、レドモンドを通って現在のイサクアの炭鉱まで鉄道を結んだ時から存在しています。20世紀初頭には、レイク・サマミッシュの東岸への鉄道のおかげで、製材所、新しい入植地、湖岸沿いのリゾート地が賑わいましたが、 やがて衰退し、今日のコリドー沿いは住宅密集地に取って代わりました。この鉄道は何度か所有者が変わり、最後にバーリントン・ナショナル・サンタフェ(BNSF)鉄道が買収しましたが、最終的に廃線を決定し、1997年にキング郡に売却。その後、キング郡は議会や地域コミュニティと協力し、2011年から2023年9月にかけて工事を進め、レドモンドからイサクアまでのトレイルを完成させました。
トレイルには車は入れないので、その点は安心ですが、自転車やE-Bike、スクーターやスケートボードに乗る時はスピードを出しすぎないことが大切です。
なお、バラードで一般道路を通る箇所があります。古い線路が敷かれたままになっており、自転車の車輪がはまってしまうと転倒して怪我をする可能性があります。くれぐれもお気をつけください。
タムウォータ―・キャニオン(レブンワース)
![tumwater-canyon-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2020/09/tumwater-canyon-1.jpg)
カスケード山脈も紅葉がきれいな場所があります。レブンワースの西側、Highway 2 沿いのタムウォータ―・キャニオンも人気の高い場所の一つ。ハイキングならタムウォータ―・パイプライン・トレイル(往復2.4マイル)などはいかがでしょう。Tumwater は先住民のチヌーク族の言葉で waterfall という意味。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2021/06/rika-leavenworth-1-468x351.jpg)
マウント・レーニア国立公園
![mount-rainier-autumn-collors-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/09/mount-rainier-autumn-collors-1.jpg)
シアトル地域から車で約2時間のところにあるマウント・レーニア国立公園。ワシントン州の最高峰マウント・レーニア(標高14410フィート/4392m)があり、通常、10月半ばから11月上旬に美しい紅葉が見られます。
Visit Rainier によると、最も美しい紅葉が見られるのは、サンライズとチヌーク・パスの間、パラダイス、リフレクション・レイク、ベンチ・レイク、スノー・レイクなど。写真はパラダイス。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/10/mount-rainier-national-park-20-468x263.jpg)
シーダー・クリーク・グリスト・ミル (ウッドランド)
![cedar-creek-grist-mill-1 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/09/cedar-creek-grist-mill-1.jpg)
この地域が「ワシントン州」となる13年前の1876年に完成した、石臼で粉を引く、水力で動く製粉機。現在のワシントン州では唯一原型のまま維持されているもので、製粉機の仕組みが学べる博物館として復元され、国定史跡に指定されています。
すべてボランティアで運営されており、そばを流れるシーダー・クリークに架かる屋根付きの橋は1994年に再建されたもので、世界中から観光客が訪れる人気スポットとなっています。10月末のアップルサイダー・プレッシングは、人力だけでリンゴを絞る体験ができる人気イベント。
オリンピック国立公園
![hoh-rain-forest-upper-hoh-road - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/10/hoh-rain-forest-upper-hoh-road.jpg)
©Olympic Peninsula Visitor Bureau
オリンピック国立公園を擁するワシントン州西端のオリンピック半島。その中心を占めるオリンピック国立公園の面積は、奈良県とほぼ同サイズ、東京都の約1.66倍にあたる3,734平方キロもあり、万年雪をかぶったオリンピック山脈、針葉樹のレイン・フォレスト(雨林)、そして60マイル(約100キロ)以上に及ぶ海岸線と、ダイナミックな大自然の美しさを楽しめることから、「3 Parks in One(3つの公園が一つになった)」と言われることもあります。
![lake-crescent-2 - junglecity.com](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/10/lake-crescent-2.jpg)
©Olympic Peninsula Visitor Bureau
オリンピック国立公園を擁するワシントン州西端の半島。世界遺産の温帯雨林に万年雪をたたえた山脈、「全米で最も美しいビーチトップ10」に選ばれた海岸が揃い、「3 Parks in One(3つの公園が1つになった)」と評されています。見どころに数えられるホー・レインフォレスト、レイク・クレセント、エルワ・リバー、マリーメア・フォールズなどでも紅葉が見られます。
![](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2020/08/eiko-hurricane-ridge-3-468x351.jpg)