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シアトルの注目ニュース&話題:2025年7月14日(月)〜7月18日(金)

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FEMAの防災助成金打ち切りに対し、ワシントン州を含む20州が提訴 — 州内への影響とは

ワシントン州を含む全米20州は16日、トランプ前大統領の政権に対し、FEMA(連邦緊急事態管理庁)の防災助成金プログラム「BRIC(災害に強いインフラと地域社会の構築)」の打ち切りを違法とし、ボストンの連邦裁判所に訴訟を起こしましたロイターなどによると、FEMAは4月に突然、2020~2023年度のBRIC申請をすべて却下し、プログラムの廃止を発表。これにより、州や地方、先住民政府が進めていた災害リスクの軽減プロジェクトが宙に浮く形となりました。

ワシントン州への影響は深刻です。現在、州内には27件のBRIC関連プロジェクトが進行中で、その総額は約1億8200万ドル(約290億円)にのぼります。たとえば、海面上昇や高潮への備えとして計画されていたアバディーンやホキアムの防潮壁の整備、山火事や暴風雨時にも電力供給を維持するためのクリキタット郡の緊急用発電設備の設置など、住民の安全に直結するプロジェクトが資金不足により中止または延期の危機に瀕しています。特に、小規模な自治体や農村部が全体の75%以上の資金を受け取っており、独自にこうした事業を進めるのが難しい地域ほど大きな打撃を受けます。ワシントン州司法長官ニック・ブラウン氏は、連邦議会の承認を得ずに一方的に連邦プログラムを終了させたことを非難し、BRICプログラムの即時復活と、これまでに申請された助成案件の再評価を求めています。

Amazon、AWSで数百人をレイオフ 組織再編と効率化が目的と説明

Amazon(本社:シアトル)がクラウド部門のAWS(Amazon Web Services)で数百人規模の人員削減を実施したとロイターが報じました。対象となった顧客支援や製品提案を担う「スペシャリスト」チームの社員。今回のレイオフについて、AWS広報は「生成系AIが主導したものではなく、組織の現状を見直し、リソースの最適化と効率化を図るための判断」と説明しています。一方、Amazonのアンディ・ジャシーCEOは先月、「生成AIの導入が業務の自動化を進め、ホワイトカラーの仕事が減少する可能性がある」と発言していました(ロイター)。AWSは2025年第1四半期に売上高293億ドル、営業利益115億ドルと堅調な業績を維持しており、今回の措置は財務上の問題ではなく、長期的な事業強化を見据えた再編と見られています。アメリカ国内の対象社員には60日間の給与や転職支援などが提供される予定。

ワシントン州西部 高温注意報(HEAT ADVISORY)が17日午後8時まで延長

ナショナル・ウェザーサービス(国立気象局)は、シアトル大都市圏を含むワシントン州西部の広範囲に対して出している Heat Advisory(高温注意報)を、7月17日午後8時まで延長しました。17日は日中の最高気温が80〜90°F(約27〜32℃)に達する見込み。 最低気温も50°F台後半〜60°F台前半(14〜17℃)と高めです。

988自殺・クライシス対応ライフラインの「LGBTQI+ユース・サブネットワーク」、連邦政府の決定により7月17日で終了

アメリカの988自殺・クライシス対応ライフラインの「LGBTQI+ユース・サブネットワーク」が、連邦政府の決定により2025年7月17日で終了しました。この専門ラインは2022年に開始され、13〜24歳のLGBTQIA2S+の若者に対して、精神的な危機、薬物使用、長期支援へのアクセスに対応してきました。ワシントン州保健局の発表によると、月平均830件の電話、270件のテキスト、224件のチャットがありましたが、今後は988の通常ラインへの負荷増や支援の見えづらさが懸念されることから、988の相談員が引き続きLGBTQIA2S+の若者を支援できるよう訓練を強化しています。また、退役軍人向け、スペイン語話者向け、先住民向けのサブネットワークは継続され、The Trevor Project、Trans Lifelineなどの外部支援も利用可能です。

移動式簡易トイレの「Honey Bucket(ハニーバケット)」、マリナーズの捕手カル・ラレー選手とパートナーシップを締結

アメリカで「Honey Bucket(ハニーバケット)」といえば、移動式簡易トイレの代名詞。その「ハニーバケット」が、現在MLB本塁打数トップ、そしてホームランダービーを制したシアトル・マリナーズの捕手カル・ラレー選手とパートナーシップを締結したと発表しました。まさかの組み合わせにSNSでも驚きの声が広がっています。ラレー選手は先日、T-Mobile の新CMにも登場しており、そちらは予想通りの仕上がりでしたが、今回の「ハニーバケット」とのタッグは、まさに意表を突いた展開。今後、どんなプロモーションが展開されるのか注目が集まります。シアトルの夏、そしてラレー旋風はまだまだ続きそうです。

ワシントン州でも津波や地震による被害への備えを

7月16日午後12時37分(現地時間)、アラスカ州サンドポイント南方約50マイルを震源とするマグニチュード7.3の地震が発生し、アメリカ国立津波警報センターは一部沿岸地域に津波警報を発令しました。しかし、その後の観測と評価に基づき、津波による大きな被害の恐れはないとして、同日午後2時45分頃に警報を解除しました。

今回の地震はアラスカ沖での発生でしたが、太平洋沿岸に位置するワシントン州も津波や地震のリスクがある地域です。特にカスケード沈み込み帯(The Cascade Subduction Zone)では大規模地震の発生が懸念されており、沿岸部では津波に備えた避難訓練やハザードマップの活用が推奨されています。地震・津波への備えは、アラスカに限らず太平洋岸全体の課題です。

ワシントン州西部の広範囲に高温注意報(HEAT ADVISORY)

ナショナル・ウェザーサービス(国立気象局)は、7月15日(火)と16日(水)にかけて、シアトル大都市圏を含むワシントン州北西部および中西部の広範囲に対し、Heat Advisory(高温注意報)を出しています。15日は日中の最高気温は80°F台後半から90°F前半(約27~34℃)、16日は80°F台後半から95°F前後(約31~35℃)まで上昇することが予想されるほか、最低気温も60°F台前半~中盤(約16~19℃)と高めで、高温が原因の悪影響(heat-related impacts)のリスクが中程度(Moderate)まで高まります。

シアトル・マリナーズの捕手カル・ラレーが MLB ホームランダービーで優勝

7月14日にアトランタのトゥルーイスト・パークで開催された2025年MLBホームラン・ダービーで、シアトル・マリナーズの捕手カル・ラレーがタンパベイ・レイズのジュニオール・カミネロを破り、初優勝しました。マリナーズ広報によると、ラレーはMLB史上初の捕手の優勝者で、マリナーズとしては1999年のケン・グリフィーJr.以来の栄冠です。このダービーでは、ラレーを1歳から指導してきたという父親のトッドが投球を行い、15歳の弟・トッドJr.が捕手としてサポート。家族が一丸となって手にした栄光とも言えそうです。MLB公式ハイライト映像はこちら

スターバックス、今秋から週4日出社を義務化 退職希望者には一時金支給

シアトル市内のソードーにあるスターバックス本社

スターバックス(本社:シアトル)は2025年秋から、本社の従業員に対して週4日のオフィス出社を義務化すると発表しました。対象はシアトルとトロントのサポートセンターを含む北米のオフィス勤務者で、出社日は月曜から木曜を基本とします。また、現在リモート勤務をしている管理職の社員には、12カ月以内に本社への転勤を求める方針です。一般社員に異動は求めませんが、今後の採用や異動においては、シアトルまたはトロントを拠点とすることが条件となります。

CEOのブライアン・ニコル氏は社内への発表を公式サイトで公開。「人とのつながりを重視する企業として、対面での協働が再建の鍵になる」と述べました。方針に合わない社員に対しては、一時金付きの自主退職制度を提示するとのことです。同社は現在、業績回復に向けた「Back to Starbucks」計画を進めており、出社文化の再構築がその一環となっています。

シアトル市の人口が初の80万人超え、今後はサンフランシスコ超えも?【ワシントン州2025年人口推計】

ワシントン州の新たなデータによると、シアトル市の人口が前年比約2.4%増の81万6,600人となり、初めて80万人を超えました。この1年間で約1万8,900人増加しており、今のペースが続けば2年以内にサンフランシスコ市の人口を超える可能性もあります。一方、サンフランシスコは同時期に約3,000人減少しました。

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