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世界遺産「和食」をフューチャーする「いただきますの日」、アメリカ人シェフによる和食対決!

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世界中の外国人料理人が和食の技術と情熱を競い合う、農林水産省と日経 BP 社共催の「和食ワールドチャレンジ2015」決勝進出をかけ、12月11日、ここシアトルでも熱戦が繰り広げられた。

いただきますの日

会場となったパイオニア・スクエアにあるレストラン 『Delicatus』 には、ブロガーを含むメディア関係者ほか地元の人々が多数訪れ、テレビ番組 『アイアン・シェフ』 さながらに大型スクリーンで映し出されるキッチンの様子を見守りつつ、地元卸売業者のヴィナムによる松竹梅や宝酒造の日本酒試飲や宇和島屋の商品紹介、『寿司割烹 田むら』 提供の和食ビュッフェを楽しんだ。

参戦したのは、1996年からマウイ島や東京、シアトルで和食の研さんを重ね、現在は 『しろう寿司』 で働くアーロン・ペート氏。そして、日本人の両親の元でシアトルに育ち、18歳から4年間、大阪の辻調理師専門学校、ミシュラン星付き割烹で修行後、帰国して昨年5月にケータリング専門の 『割烹キッチン』 を始めた中島正太氏。

持ち時間30分を終了し、「日本酒に合う、サスティナブルな地産魚介を使った和食」をテーマにした品々を食のプロである5人の審議委員が実食。「伝統的な和食に、個性を少し出すよう心がけた」というペート氏は、海鮮豆乳しゃぶしゃぶで勝負。豪華な具材を二段重にしのばせ、開けて目にした時のサプライズ感を演出した。

いただきますの日

「時間が足りなかったが、ベストを尽くした」というアーロン・ペート氏

「計画通りにすべてこなせた」と自信を見せた中島氏の作品は、銀鱈の幽庵焼きやだしの利いた根菜などの八寸盛り合わせ。大皿を横切る桂むきの大根から葉の緑が透け、繊細な美しさに会場から歓声が。香ばしいにおいも食欲をそそる。

いただきますの日

中島正太氏。現在もベースにあるのは “母の手料理” だそう

結果、正太さんに軍配が上り、京都で2015年1月30日に行われる決勝へと駒を進めた。「ノースウェストの食材への理解度と生かし方で勝ったのが大きな理由」と審議委員代表を務めた 『寿司割烹 田むら』 のオーナーシェフ、北村太一氏。「こうしたイベントはアメリカ人シェフにとって励みになる。今後もぜひ続けて欲しい」と語った。

ペートさん、中島さん、審議委員会の皆さん

「いただきますの日」審議委員会は、北村氏のほか、『Cafe Juanita』 のオーナーシェフ ホーリー・スミス氏、Seattle Times のフード・ライター ナンシー・リーソン氏、Seattle Metropolitan のフード&ドリンク編集者アレシア・ヴァーミリオン氏、そして日経レストランの戸田顕司編集長が委員を務めた。

掲載:2014年12月 取材・文:ハントシンガー典子、編集部

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