米国では、2015年の連邦最高裁判決によって同性婚(same-sex marriage)が全米で合法となりました。それ以前からいくつかの州では独自に同性婚を認める動きがあり、ワシントン州もその一つです。この記事では、同性婚の全米合法化、ワシントン州での同性婚の歩み、そしてシアトルを中心とした現在の状況をご紹介します。
同性婚の全米合法化
2015年6月26日、連邦最高裁判所(U.S. Supreme Court)は、画期的な判決『オバーゲフェル対ホッジス(Obergefell v. Hodges)』を下しました。
この判決により、同性婚(same-sex marriage)が全米50州で合法化され、結婚の平等が憲法で保障されることとなりました。
この判決は「結婚の自由はすべての人に平等に与えられるべきである」と認めたもので、アメリカの公民権の歴史の中でも大きな節目となりました。
ワシントン州での同性婚合法化
ワシントン州では、連邦判決よりも約2年半早い2012年12月6日に同性婚が合法化されました。
同年2月13日、当時のクリスティーン・グレゴア州知事が同性婚を認める法案に署名しましたが、反対派がワシントン州全体での住民投票(Referendum 74)の実施を求める署名を提出しました。
ワシントン州の住民投票の結果、2012年11月の州全体の住民投票で賛成52.9%、反対47.1%となり、同性婚の合法化が正式に承認されました。これにより、ワシントン州は、住民の意思によって同性婚を合法化した全米初期の州の一つとなったのです。
ワシントン州最大の人口を抱えるキング郡が州内最多の婚姻件数を記録しています。また、米国国勢調査局(U.S. Census Bureau)の2024年レポートによると、キング郡は全米の郡の中でも同性カップル世帯数のランキングで上位に位置しています。
2025年の最高裁判断:同性婚の権利を改めて支持
UCLA ロースクール・ウィリアムズ研究所(The Williams Institute at UCLA School of Law)によると、2025年時点で全米では約82万3000組の同性カップルが結婚しています。
2025年11月10日、連邦最高裁判所は、同性婚を全米で合法化した2015年の画期的判決「オバーゲフェル対ホッジス(Obergefell v. Hodges)」を覆すよう求めた訴えを正式に却下しました。この訴えを起こしたケンタッキー州の元郡職員キム・デイビス氏は、2015年の最高裁判決後も自身の宗教を理由に同性カップルへの結婚許可証(marriage license)の発行を拒否し、複数の同性カップルに訴えられていました。下級審はデイビス氏に対し、損害賠償と弁護士費用を合わせて約36万ドル(約5,600万円)の支払いを命じており、今回の最高裁の決定によりこの判決が確定しました。
まとめ
2015年の最高裁判決によって全国的に同性婚の権利が広がった今も、ワシントン州ではシアトルを中心に多くのカップルが結婚生活を営んでいます。
それから10年半が経過した2025年11月の最高裁判断は、同性婚の全国的な合法性を改めて確認し、オバーゲフェル判決が引き続き揺るぎない法的基盤であることを示すものとなりました。

