1990年代初頭のシアトルを舞台に、20代の独身男女6人が織りなす恋愛模様を描いたロマンチック・コメディ。6人の男女が、それぞれの恋愛や人生の選択に葛藤しつつも、やがて自分自身やパートナーとの関係を見つめ直し、成長していく過程が描かれます。物語全体に、当時のシアトルのグランジ音楽シーンが色濃く反映されており、時代の雰囲気をリアルに伝えています。
- 製作年:1992年
- 監督:キャメロン・クロウ
- 出演:キャンベル・スコット、カイラ・セジウィック、マット・ディロン、ブリジット・フォンダ
- レーティング:PG-13
あらすじ
都市鉄道プロジェクトに携わるスティーブ(キャンベル・スコット)は、環境保護活動家のリンダ(カイラ・セジウィック)に一目惚れ。でも、リンダは悪い男にだまされた直後だったため、なかなかスティーブに心を開くことができません。スティーブ自身も恋愛に不器用で、なかなか自分の思いを正確に伝えられず苦労します。
同じアパートに暮らすジャネット(ブリジット・フォンダ)は、グランジバンドのボーカルであるクリフ(マット・ディロン)に夢中ですが、彼は気ままな恋愛を続けていて、そこまでジャネットに関心を持っていません。そこでジャネットはクリフ好みの女性になればいいのではないかと考えます。
そして、スティーブの隣人で交際相手のいないデビー(シーラ・ケリー)は、友人がジョークとしてプレゼントしてくれた「ビデオ・デーティングサービス」を利用することに…。
主なロケ地(シアトル市内)
パイク・プレース・マーケット(Pike Place Market)

シアトルを代表する観光地。映画ではデートシーンや近隣のレストラン『The Virginia Inn』(1037 1st Avenue, Seattle)が登場します。観光と合わせて訪れたいスポットです。

ガス・ワークス・パーク(Gas Works Park, 3300 Meridian Avenue North)

レイク・ユニオンを望む人気の公園。映画ではキャラクターたちの日常シーンに登場し、シアトルらしい景観が切り取られています。
キャピトル・ヒルのアパート(1820 East Thomas Street)
スティーブやジャネットたちが住むアパートとして撮影に使用されました。現在も外観を見ることができます。
OK Hotel(パイオニア・スクエア)
登場人物が集まるカフェとして登場。実際にはライブハウス兼カフェで、1990年代のシアトル音楽シーンを象徴する場所でした。残念ながら2001年のニスカリー地震で損傷し閉店し、解体されました。
オクシデンタル・アベニュー

パイオニア・スクエア近くの通り。登場人物たちの会話シーンに使われています。今も両側にギャラリーやカフェ、ショップが並んでいます。
音楽とシアトルのカルチャー
この映画の大きな魅力は、実在のグランジバンドが登場することです。
- Alice in Chains、Soundgarden、そして Pearl Jam のライブシーンが挿入され、リアルな演奏が楽しめます。
- Pearl Jam のメンバー、ストーン・ゴッサード、ジェフ・アメント、エディー・ヴェダーらはカメオ出演し、短いセリフもあります。
- Pearl Jamの楽曲『State of Love and Trust』は、映画のサウンドトラックに収録されています。
その他の関連スポット
- グリーンウッド・メモリアルパーク(Greenwood Memorial Park and Cemetery:350 Monroe NE, Renton)
劇中でマット・ディロンがギターを手に横たわるシーンの背景となったのは、ジミ・ヘンドリックスの墓があるレントン市の墓地です。音楽ファンにとって聖地のひとつです。 - ピア48(Pier 48, Seattle)
Alice in Chains のコンサートシーンが撮影された倉庫。ただし一般公開はされていません。
まとめ
グランジ音楽と若者文化をリアルに映し出し、1990年代初期のシアトルを象徴する作品。映画に登場するパイク・プレース・マーケットやガス・ワークス・パークなどを訪れて、映画の世界をたどりながら街を歩いてみてください。

