「シアトルで一番」の声もある、有名シェフ経営ベーカリーのドーナツ 『Dahlia Bakery』

ドーナツ専門店ではないが、ドーナツ好きの間では「シアトルで一番」という声も多いのが、シアトルを代表するシェフ＆レストラン経営者の一人トム・ダグラスが2001年にダウンタウンにオープンした 『ダリア・ベーカリー』 のドーナツ（6個入り6ドル）。

その最も大きな理由は、揚げたてのドーナツが楽しめるからだろう。注文してから揚げ始め、5分ほど待つと袋に入ったアツアツのドーナツを渡される。「当店のドーナツはイーストで膨らませているので、ふわっと軽い食感が味わえます」と話すのは、マネジャーのモリー・メルコニアンさん。揚げた後によく油を切り、たっぷりのシナモンと砂糖を袋の中で振り合わせているので、油でベタつかないのも嬉しい。そのまま食べたり、一緒に渡される2種類のジャムとソースにつけたり、さまざまな食べ方で楽しめる。

「ジャムとソースは自家製で、ジャムは旬の食材を使っているので日によって変わります」と、ペイストリー・スー・シェフのキャサリン・ライトさん。この日のジャムはストロベリー & ルバーブで、果肉がたっぷり入っている上、ほんのり酸味があってさわやか。一方、イタリアのマスカルポーネ・チーズにバニラ・ビーンズとバニラ・エッセンスを加えたクリーム・ソースは、チーズ独特の臭みがなく、まろやかな味わいだ。ジャムとソースの重ねづけもおすすめ。

同店のドーナツはトム・ダグラスの系列店である 『ローラ』 と 『ダリア・ラウンジ』 でも注文できるほか、系列店の他の店でも忙しくなければ注文に応じてくれるという。気軽に食べられるため、天気の良い日や人通りの多い土曜日には売り切れることも多い。買ってから数時間はおいしさが保たれるが、なるべく早く食べるようにしよう。

掲載：2012年7月