講演会:『将軍』をイッキ見:歴史ドラマは歴史理解に役立つか?
12月8日(月) @ 06:00 PM – 08:00 PM
昨年 Hulu で配信が始まったドラマ『将軍』は、豪華なキャスト、圧倒的な映像美、そして心をつかむ物語が大きな話題となりました。公開直後の商業的な成功に加え、数々の賞にも輝きました。
その一方で、歴史学者たちが当然のように憂慮し始めたことがあります。彼らは、16世紀の日本が、まるで『Game of Throne(邦題:ゲーム・オブ・スローンズ)』のように描かれてしまったこと(忍者は多く、ドラゴンは少ないですが)に懸念を抱いたのでしょうか?確かに、そういった声も一部にはありました。しかし、学者たちが本当に不安を感じたのは、むしろこのドラマが今後何年にもわたって一般の人々の日本文化や歴史に対するイメージに大きな影響を与えると理解していたからです。
とりわけ、この作品が日本の歴史上極めて重要な一幕を、壮大なスケールと生き生きとした描写で捉えているからこそ、その影響は大きいのです。
本講演では、この時代の複雑さに注目し、なぜこの瞬間がこれほど重要であったのかを掘り下げ、さらにドラマ『将軍』がその理解にどれほど貢献しているのか(あるいはしていないのか)を考察します。
デイヴィッド・スパフォード准教授 略歴
ローマで生まれ育ち、博士号取得のために渡米。現在、ペンシルベニア大学東アジア言語文明学部で近世日本史を専門とする准教授として、武士と「武士道」の創出、近世初期の都市化、法と暴力などの講義を行なっています。著書『A Sense of Place: The Political Landscape in Late Medieval Japan』(2013年)では、戦国初期における地域的アイデンティティと文化的地理の持続性を探究しました。近年は、1450年から1650年にかけての武士社会における親族関係の役割と境界について執筆しました。現在は、16世紀に武士領を統治した唯一の女性として知られる寿桂尼(じゅけいに:?〜1568)の著作に関する短いモノグラフの執筆を進めています。
チケット
$10 – $35
会場
共催
Washin Kai
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