執筆者：粥川由美子（かゆかわゆみこ）
北海道出身、画家。2005年よりシアトルに在住。シアトルで初めて飼ったペットは、動物保護施設から引き取ったパピヨン犬のキット。キットとの暮らしの中で、シアトルの動物愛護の精神や、犬にやさしいこの街の一面を知り、ブログ 『キットと歩こ、シアトル "いろいろ" ストリート。』 を開始。
【公式サイト】 sweetyumiko.com
【著書】 『Japanese Wolf』
愛犬キット
あなたにはペットがいますか？シアトルには動物保護施設やペットのためのビジネスがたくさんあり、動物を愛する人がとても多いですよね。私が愛犬・キットを地元の動物保護施設から引き取ったのは、今から3年半前。犬の一生は短いですから、なるべくひとりぼっちでお留守番はさせたくないと思い、キットと一緒に行ける場所を探すうち、シアトルが実はとても犬にやさしい街だということに気づきました。バスにだって犬と一緒に乗れるのです。犬とできることは散歩以外にも、もっといろいろありますよ！
犬と一緒にお買い物に行こう
Nordstrom でお買い物
ドラッグストアや個人経営のお店で、犬を見かけることがあると思います。あるドラッグストアで尋ねてみると「公式に歓迎しているわけではないけれど、私達は犬を追い出したりしませんよ」とのこと。こういった親切なお店が結構ありますよね。でも実は、大きなデパートなどの店舗でも、犬を歓迎しているところがあるのをご存知ですか？例えば、Nordstrom と Nordstrom Rack は、犬の入店を許可しています。オンラインチャットで問い合わせたところ、非常に対応が速く、「どうぞ犬と一緒にご来店ください」とお返事をもらいました。キットは化粧品売場できれいな店員さんたちにチヤホヤされるのが大好きです。レジのそばにおすわりをして「ビスケットください」するのが、ちょっと恥ずかしいのですが・・・。
その他には、ダウンタウン・シアトルにあるショッピング・モールの Pacific Place も犬を歓迎しています。ただし、モール内の各店舗への入店に関しては、それぞれに問い合わせてくださいとのこと。The Body Shop では、犬好きの店員さんがいつもキットを暖かく歓迎してくれます。
「Dogs Welcome」犬と一緒に入店OKのサイン
私のイチオシは、犬のいるファミリーの心強い味方、ユニバーシティ・ビレッジ。サンドポイントにあるマグナソン・ドッグパークに近いのも便利です。店舗の入口に犬の顔のステッカーが貼られていたら、「犬と一緒に入店してもオッケー！」のサイン（たいてい、ドア付近の下の方に貼ってあります）。このステッカーのおかげで、いちいち犬との入店について尋ねる必要がなく、気楽です。多くの店にこのサインがあり、飲食店でもパティオなら犬と同席させてくれるところも多いので、お店に聞いてみましょう。特に Veggie Grill は、パティオに屋根と暖房設備があり、お天気の悪い時は大変助かります。犬のための桶が付いた水飲み場や、店先に水の入ったボウルを置いているお店もあります。そして定期的に Seattle Humane Society の出張里親探しバス「MaxMobile」 が訪れますよ。新しいペットとの出会いが待っているかも！
出張里親探しバス「MaxMobile」
よーし、はりきって行ってみよう！～犬とのお買い物ひとくちメモ
ドッグ・フレンドリーなユニバーシティ・ビレッジ
でもちょっと待って！あなたの犬は、人ごみが平気ですか？犬を歓迎している場所では、他の犬と出会うこともあります。幼い子供が叫びながら走り回っているかもしれません。いつもと違う環境に突然置かれると、興奮したりストレスを感じ、普段はしないような反応をしたり、おもらしや嘔吐をしてしまうということもあり得ます。これでは連れて行かれた犬もかわいそう。まずは混んだ道を歩かせたりして、様子を見てみましょう。そして、最初から大きな予定を立てず、手短かな場所から慣らすのがおススメです。また、お店が犬を歓迎しているといっても、そこに来るのは犬好きな人だけではなく、犬にアレルギーや恐怖心のある人もいるので、犬が勝手に人に近づかないようにしましょう。また、尻尾の大きな犬の場合は、商品を棚から落としてしまわないように、気をつけて！
私がキットと買い物に行く時は、バックパックと、体に巻いたりひっかけられるタイプのリードを使っています。これなら、両手が空くので、買い物が楽ですよ。
マナーを守って、犬と楽しいお買い物を！
注）犬に関するポリシーは、店の事情で変わることがあります。お出かけ前に各店にご確認ください。
掲載：2015年4月
