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ロシアのカムチャツカ半島沖を震源とするM8.8の地震 北米の太平洋沿岸に津波注意報(Tsunami Advisory)

津波が発生した時の避難経路を示す青と白の標識
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米国太平洋時間の2025年7月30日午前10時20分、ワシントン州沿岸地域に出されていた津波注意報(Tsunami Advisory)が解除されました。

米国太平洋時間の7月29日午後4時24分(現地時間7月30日午前11時24分)、ロシアのカムチャツカ半島ペトロパブロフスク南東約80マイル(128km)でM8.8の地震が観測されました。震源の深さは20.7km。

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USGS(米国地質調査所)の発表

USGS(米国地質調査所)によると、今回の地震は、2011年の東北地方太平洋沖地震以来、世界最大の地震であり、1900年以降で世界でも最大級の10件の地震の一つです。また、この地震は7月20日のM7.4地震やM6.6の地震3回を含む、M5.0以上の地震50回を伴う地震活動の延長上にあるもので、7月30日午前4時(UTC)までに、M5.0以上の余震は24回観測されており、その中にはM6.9および6.3の地震が含まれているということです。

  • 現地時間2025年7月30日午前11時24分 ロシア・ペトロパブロフスク・カムチャツキー東約128kmで発生
  • 規模はM8.8、浅い逆断層型地震(Reverse faulting)
  • 太平洋プレート(Pacific Plate)が北米プレート(North America Plate)の下に西方向へ沈み込み(Subduction)
  • 2011年の東北地方太平洋沖地震(M9.0)以来、世界最大の地震
  • 千島・カムチャツカ沈み込み帯(Kuril-Kamchatka Subduction Zone)は世界でも最速級の収束境界
  • 1990年以降、M5.0以上の地震が約700回発生
  • 過去の大地震
    • 1923年 M8.4(今回震源の北150km)
    • 1952年 M9.0(今回震源から30km以内、600 kmの断層が破壊)

北米西海岸の大部分に津波注意報(Tsunami Advisory)

この地震の影響で、ワシントン州の太平洋沿岸部を含む北米西海岸の大部分に津波注意報(Tsunami Advisory)が出されています。

在シアトル日本国総領事館は、「今後も余震が継続して発生することが懸念され、アメリカ西海岸を含め、その影響で津波警報・注意報等が発出される可能性もあります」として、「アメリカ西海岸及びその周辺国・地域などに渡航・滞在を予定している方及び既に滞在中の方は、現地報道等を通じて津波警報・注意報などに注意しつつ、状況に応じ、現地当局の指示に従い出来るだけ早く高台へ避難するなど、ご自身の安全確保に努めてください」と呼びかけています。

津波注意報(Tsunami Advisory)の要点

地震が発生した時は高台や内陸に避難するよう呼びかける張り紙
  • 沿岸部にいる方は海に入らず、岸辺から離れてください。港やマリーナも含まれます。
  • 強い潮流や危険な波が数時間続く可能性があります。陸上で大規模な浸水は予想されません。
  • 危険な波は沿岸部、湾、マリーナ、港に強く影響します。高台など内陸へ避難してください。
  • 最初の波が最大とは限りません。 津波の間は岸辺に近づかないでください。
  • 津波を見にビーチやマリーナへ行かないでください。自分自身と救助者の命を危険にさらすことになります。

詳細は連邦政府の津波監視センターの公式サイト Tsunami.gov でご覧ください。ワシントン州への影響の詳細はナショナル・ウェザー・サービスの公式サイトで確認できます。

ワシントン州は地震多発地域にあり、沿岸地域は地震の発生時に津波の被害を受ける可能性があります。ワシントン州沿岸に津波の危険を知らせる津波警報サイレン122台を設置し、津波サイレンネットワークを運営しています。

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