MENU

シアトルの注目ニュース&話題:2025年8月11日(月)〜8月15日(金)

Photo by Felipe Galvan on Unsplash
  • URLをコピーしました!
目次

今年9月〜来年1月に弱いラニーニャ発生の可能性

現在、太平洋はENSO中立の状態が続いていますが、2025年の秋から初冬にかけて一時的に弱いラニーニャが発生する可能性が指摘されています。予測モデルでは、9月〜翌1月にかけてNiño-3.4指数が−0.5℃以下となる見込みがやや優勢ですが、長続きはせず再び中立に戻ると考えられます。ラニーニャ期はワシントン州など太平洋岸北西部で平年より涼しく湿りやすくなる傾向がある一方、南西部では乾燥が強まる傾向があります。ただし、今回は短期かつ弱いと見込まれるため典型的な影響は限定的で、不確実性も大きいとされています。次回の発表は9月11日の予定。詳細は NWS(国立気象局)の公式サイトでご覧ください。

T-Mobile、ベルビューなどで合計121人を解雇

T-Mobile(本社:ワシントン州ベルビュー)は15日、ベルビュー・ボセル・スノコルミーでの解雇を発表しました。ワシントン州雇用保障局(Employment Security Department, ESD)による企業人員整理に関する告知(WARN)によると、今回のレイオフの対象となるのは121人(10月13日開始)。GeekWire などによると、同社は U.S. Cellular(UScellular)の無線通信事業を買収し、従業員・資産を追加取得したことによる組織再編の一環で、ソフトウェアエンジニアリング、テクニカルサービス、サイバーセキュリティ、プロダクトマネジメントなどの IT 関連職が対象です。同社は2024年12月31日時点での雇用者数は約7万人で、シアトル地域では8,000人近くを雇用しています。

シアトル最大級のアートセンター、Cannonball がベルタウンにオープン

シアトルのベルタウンに、66,000平方フィートを誇る現代アートセンター「Cannonball Arts」がオープンしました。かつてのBed Bath & Beyond店舗(1930 3rd Avenue, Seattle)を再利用した同施設は、シアトル最大級のアートスペースとして注目を集めています。館内では、鏡を使った参加型展示「Mirror, Mirror」や巨大なスカルプチャー「Toxic Beauty」、半空中に浮かぶクジラの骨格など、体験型のインスタレーションが楽しめるほか、ローカルのアーティストや先住民族アーティストと協働する文化的表現の発信拠点としての役割も担います。美術館、アミューズメント、ナイトライフを融合させた独自の空間は、年間を通じて展示やイベントを開催予定。詳細は公式サイト参照。

シアトル観光、2025年は国際宿泊客が27%減少予測 完全回復は2028年に

経済分析会社 Tourism Economics(Oxford Economics 傘下) によると、2025年のシアトルへの国際宿泊観光客数は前年比27%減少すると予測されます。これは米国主要都市の中で最大の減少幅で、最大の要因はカナダからの旅行者が減少していること。2026年のワールドカップ開催が回復の後押しとなる見通しですが、完全な回復は2028年になる見込みです。

FIFAワールドカップ2026™ ボランティアの公募を開始

2026年6月から7月にかけて、アメリカ・カナダ・メキシコの3カ国で開催されるFIFAワールドカップ2026™。この世界最大級のサッカーイベントを支える公式ボランティアプログラムの募集がついに始まりました。大会史上最大規模となる約65,000人のボランティアは、スタジアムやファンフェスティバル、空港、ホテルなど、各地の会場運営や来場者サポートに配置されます。

シアトル・タコマ国際空港で逃走した収容者を再逮捕 DOCが再発防止策を検討

8月12日夜、ワシントン州更生局(DOC)の職員2人が移送していたジョン・ニノ容疑者(20)がシアトル・タコマ国際空港で逃走。シアトル・タイムズによると、手首は手錠をされていたものの足首はされておらず、駐車場4階からライトレール駅経由で逃げ、翌13日にタコマで再逮捕されました。ニノ容疑者は、2018年(当時13歳)にキング郡で2級強盗罪で有罪、2024年に銃器所持2件の令状が発行されており、電子監視下でGPS装置を外して逃走した経歴(2級脱走罪で起訴)があるほか、2024年にはサーストン郡での2級強盗罪で有罪となった後、担当更生官との面会を欠席して逃走、ニューメキシコ州で逮捕され、シアトルへ移送途中でした。

機内では足首拘束は禁止されていますが、空港内では移送機関の判断に委ねられています。DOC監督下での空港脱走は過去10年以上なく、全米でも脱走は連邦刑事事件の0.5%未満。KOMO は、今年同空港での脱走は3件目で、1件は民間業者、1件はICE職員による移送中に発生したことから、DOCは見直しを行い、再発防止策や空港への事前通知を検討していると報じています。

シアトル都市圏の物価動向 短期で急上昇、食品とエネルギーが大幅上昇

シアトル〜タコマ〜ベルビュー都市圏のインフレ率は2024年6月から2025年6月までで2.7%と全米平均並みでした。しかし、労働統計局(BLS)の7月15日付の発表によると、直近2ヶ月(4月〜6月)では1.4%上昇し、主要都市の中で最も急激な伸びを記録。特に、食品とエネルギーの値上がりが顕著で、食品全体では2ヶ月で1.5%、前年比で4.8%上昇しました。内訳を見ると、食料品(家庭用)は前年比5.3%、外食は3.9%上昇しています。エネルギーは2ヶ月で4.0%上昇し、そのうちガソリン価格は2.4%の上昇となりました。こうした短期的な急騰を背景に、調査会社 WalletHub は労働統計局の消費者物価指数(CPI)を基に、直近2ヶ月と過去1年の比較から算出した分析(8月12日発表)で、シアトル・タコマ・ベルビュー都市圏を「全米23都市圏で最もインフレ問題が大きい地域」と評価しました。年間の物価上昇は全国並みに抑えられているものの、短期間での食費・エネルギー費の負担が大きくなっています。

  • URLをコピーしました!
目次