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シアトル留学生カフェ探訪 第53回 『Rococo Coffee Roasting』

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みなさん、こんにちは!伸君のご紹介の通り、ようやく帰国日が決まり、日本にいる家族や友人たちに会えることが楽しみな一方で、シアトルの地を離れたくない気持ちが溢れ出てきている、美紗です。

留学前は、「スターバックス」「マイクロソフト」「雨が多い」というイメージしかなかったシアトル。約10ヶ月前に来て生活するうち、ガイドブックには載っていないその素晴らしさにたくさん気付くことができました。

この『シアトル留学生カフェ探報』は、その素晴らしさに気付かせてくれた、一つの大きなきっかけでした。記事を書くために、何度もお店に通い、執筆のために何時間も店内にいることもありました。ボストンキャリアフォーラムでの就職活動や大学内のイベント『Japan Week』の運営などに追われる時期もあり、時間を作るのは簡単ではありませんでしたが、ふらっと訪れるだけではわからない「カフェに込められた思い」をこの企画から学ばせていただくことができました。半年間のカフェ探報を振り返り、本当に貴重な機会を頂いたと感謝しています。

それでは、『シアトル留学生カフェ探報』第53回のスタートです。

Rococo Coffee Roasting

今回ご紹介するのは、私のお気に入りの場所、カークランドにある『Rococo Coffee Roasting』です。2010年9月1日に開業したカフェで、オープンから約8年半を迎えます。

Rococo Coffee Roasting

リテール・マネジャーのクラッグさん(左)

インタビューに応じてくださったのは、オープンからその経営に携わっている、リテール・マネジャーのクラッグさん。1985年に働き始め、休職期間を差し引いても約20年間にわたり勤務されているそうで、「もう20年間もコーヒーを淹れているのか!」と、ご自身もびっくりするほどのバリスタ歴をお持ちの方です。

今回、お店の名前に「Roaster(焙煎)」という文字が書いてあったので、まずは焙煎について伺いました。なんと、お店の裏側にある1台の焙煎機でコーヒー豆を焙煎しています。

Rococo Coffee Roasting

3ヶ月前に新調したばかりというこの焙煎機のおかげで、温度調節がしやすくなり、さらにおいしく焙煎できるようになったそうです。お店の好みと、お客様の好みにより、基本的にミディアム・ローストで、フレッシュなコーヒーを味わえます。

焙煎を担当するのはオーナーのアダムさんで、リテール部門をクラッグさんが支えます。

焙煎について聞くはずが、ついつい開業当時の話へ。アダムさんもクラッグさんも、シアトル市内にあるロースターカフェで働いていたそうですが、アダムさんが一念発起し、長年住んでいるカークランドで起業しました。

Rococo Coffee Roasting

開業当時の写真がこちら。なんだか幸せに溢れていますね。私自身が将来やりたい仕事は何なのかと、考えさせられました。

Rococo Coffee Roasting

今回のインタビューで初めて知ったのですが、アメリカでビジネスを始める際は、サインをした1ドル札を壁に飾るのが伝統だそうです。

焙煎したてのコーヒーが飲めるということで、ラテをオーダーしました。今回は、お礼にということで、一杯ごちそうになりました。

Rococo Coffee Roasting

焙煎機の前でお話を伺ったおかげで、『Rococo Coffee Roasting』で働く方々の思いを感じることができました。

続いて、私が一番気になった、店内に飾られた肖像画について伺いました。

Rococo Coffee Roasting

写真のように見えますが、これらは実は肖像画なのです。この人たちは誰なのですかと尋ねてみると、なんと「常連さん」とのこと。オープン6か月後から、常連さんの肖像画を飾り始めたそうで、来店する人の大半を占める常連さんが何を注文するかほとんど把握しているそうです。写真を見ながら、何名かの常連さんの紹介をしていただいたのですが、自慢の友達のように話すクラッグさんを見て、この人柄が人々に愛されるお店の秘訣なんだろうなとしみじみと感じました。

他にも、地域のお客様をこよなく愛する同店ならではのメニューがありました。それは、ドリップコーヒーの飲み放題です。シアトルに来て初めて、コーヒー飲み放題のメニューを発見しました。それだけでも驚きですが、ここでは、一度お店を離れても同じ日であればコーヒーのおかわりが可能なのです。そのため、「仕事の前にコーヒーを買いに来て、お昼休みにまたコーヒーを淹れて、職場に戻る」というサイクルを日課としている常連さんもいらっしゃるそうです。実際に、私も夕日を見に近くの公園に行くため、一度、カフェを離れたのですが、「ただいま」と言ってしまいそうな、気軽に帰ってこられる雰囲気がありました。

今回は、「常連さん」を大切にしているとのことなので、約6年間、毎日通っているという常連さん、アンディさんにもお話を伺いました。

Rococo Coffee Roasting

アンディさんは、平日は10時間ほどセキュリティ関連のお仕事をされた後、家から近い同店に来てゆったりと過ごし、休日はその前でバイオリンを弾いてリフレッシュするのが日課だそうです。弾き始めてもう8年目というバイオリンの素敵な音色が店内にいても聞こえるので、おかげで私も「コーヒー×バイオリン」でリフレッシュすることができました。

今回の記事を書いていて改めて思いましたが、私は「コーヒー」の味の違いより、「人」でカフェを好む傾向があります。シアトル市内近郊のどこのカフェに行ってもお店の方がフレンドリーに話しかけてくれるので、「また行きたい!」と思えるところばかりです。

その中でも、最もアットホームでおすすめなカフェ、『 Rococo Coffee Roasting』。ぜひ 常連さんの一人になりに訪れてみてはいかがでしょうか。

Rococo Coffee Roasting

『Rococo Coffee Roasting』 の近くのマリーナ・パーク

カークランドのダウンタウンはレイク・ワシントンに面しているので、夕日を見るにもとてもおすすめですよ。

Thank you for a great time and coffee!

次回は、帰国まで1ヶ月となり、焦り始めている成くんです。

Rococo Coffee Roasting
136 Park Ln, Kirkland(地図
【席数】約80
【公式サイト】rocococoffee.com
【Wi-Fi】 あり
【電源】 席によってはあり

小柳美紗

小柳美紗(Misa Koyanagi)
法政大学法学部法律学科を1年間休学し、シアトルに留学中の大学生。日本では大学で留学生向けの日本語授業アシスタントのボランティアに尽力し、アルバイトで貯めたお金でフィリピン、アメリカ(シカゴ)、中国での短期留学を経験。また、ある外資系ブランド企業の法務部で1年3ヶ月にわたりインターンシップをしたことから、街ですれ違う人のバックをついつい見てしまい、購買意欲が高まっているのが最近の悩み。

掲載:2019年2月

このコラムの内容は執筆者の個人的な意見・見解に基づいたものであり、junglecity.com の公式見解を表明しているものではありません。





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