今年もアメリカの大多数の州でデイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time、夏時間)が始まります。2026年は3月8日(日) からのスタートです。
スマートフォンやコンピュータは自動で切り替わりますが、炊飯器や壁掛け時計など、手動調整が必要なものは3月7日(土)の寝る前に1時間進めておきましょう。
デイライト・セービング・タイムとは
日本では「サマータイム」として知られていますが、米国ではデイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time / DST)と呼びます。
- 開始:3月第2日曜日 午前2時(時計を1時間進める)
- 終了:11月第1日曜日 午前2時(時計を1時間戻す)
| 年 | 開始日時(Spring Forward) | 終了日時(Fall Back) |
| 2026年 | 3月8日(日)午前2時 | 11月1日(日)午前2時 |
春に時間を進め、秋に時間を戻すことを、英語では “Spring Forward, Fall Back”(前に跳び、後ろに倒れる = 春は針を前に進め、秋は後ろに戻す)と覚えます。
日本でなぜ「サマータイム」というのか理由はわかりませんが、UK では “British Summer Time(BST)または “Summer Time” ということから来ているのかもしれません。ちなみに、UK のサマータイムの期間は、アメリカのデイライト・セービング・タイムの期間とは異なります。
採用されている地域と注意点
デイライト・セービング・タイムはアメリカのほとんどの州で導入されていますが、ハワイ州、アリゾナ州の大部分(ナバホ・ネイションを除く)、およびアメリカ合衆国の海外領土(グアム、プエルトリコ等)は年間を通じて 標準時(Standard Time) を維持しています。
また、ビジネスで欧州など他国とやり取りがある方は注意が必要です。例えばイギリスや欧州諸国の夏時間開始は3月最終日曜日(2026年は3月29日)なので、アメリカの開始日とは約3週間のズレが生じます。この期間、一時的に国際会議の時間が変わるため確認が欠かせません。
日本との時差も変更
日本の国土の約26倍の広大な国土を持つアメリカは国内も時差があります。デイライト・セービング・タイムの期間中、採用している主な地域と日本との時差は下記の通りです。
| 地域(タイムゾーン) | 主要都市 | 日本との時差(夏時間) |
| 太平洋標準時(PT) | シアトル、ロサンゼルス | 日本より16時間遅れ |
| 山岳部標準時(MT) | デンバー | 日本より15時間遅れ |
| 中部標準時(CT) | シカゴ | 日本より14時間遅れ |
| 東部標準時(ET) | ニューヨーク | 日本より13時間遅れ |
デイライト・セービング・タイムは賛否両論
かつて夏時間は「照明エネルギーの節約」を目的として導入されましたが、現代ではその効果は疑問視されています。冷房の使用が増えることにより、むしろ電力消費が増えるという研究結果もあり、節電効果は限定的との見方が強まっています。
アメリカでは通年で夏時間を固定する『日照保護法(Sunshine Protection Act)』が議論されてきましたが、2026年現在も連邦レベルでの法改正には至っていません。
なぜ専門家は「標準時」を支持するのか
アメリカ睡眠学会(American Academy of Sleep Medicine / AASM)は、時間を変更せず、一年を通して体に自然な標準時(Standard Time)を採用することを強く推奨しています。
「一年を通じて時間のシステムが固定されていることは、睡眠の健康を優先し、私たちの日常のスケジュールを体の自然なリズムと一致させるのに役立ちますが、その時間は標準時でなければなりません」
(AASMの会長ジェームズ・A・ローリー博士)
学会が懸念しているのは、夏時間を固定した場合の「冬の朝の暗さ」です。冬に夏時間を適用すると、場所によっては午前8時過ぎまで日が昇りません。朝に日光を浴びられないことは、人間の概日リズム(Circadian Rhythm / 体内時計) を著しく乱し、睡眠障害や心血管疾患、朝の通勤・通学時の事故リスクを高めると警告されています。
体調を崩さないための対策
時間の切り替わり直後は、睡眠不足による疲れを感じやすくなります。以下のステップで備えましょう。
- 数日前から調整: 3月5日あたりから、就寝・起床時間を毎日15分ずつ早める。
- 朝日を浴びる: 3月8日の朝は意識的に外に出て日光を浴び、脳に「朝」を認識させる。
- 食事の時間を守る: 体内時計を整えるため、食事の時間も新時刻に素早く合わせる。


