「まわりに恩返ししていけるビジネスにしたい」 アーティスト　桜子・ブライアントさん

きっかけは友人からの手描きのプレゼント

インテリアデザインの勉強をするためにニューヨークへ留学する前、お別れ会をしてくれた友人が絵を手描きした靴をくれたことが、今の仕事のきっかけとなりました。留学後、日本のインテリア系の仕事に就くことはできず、別の業界に入りましたが、「友人が作ってくれたような作品を自分も作りたい」と、作品を頼まれては描いていました。

その後、現在の夫と知り合って結婚。ワシントン州のウィッビー・アイランドを拠点に、アーティストとして今年3月に正式に起業しました。

自然に近い、静かな環境がお気に入り

基本的にカスタムメイドのアート作品を作っていますが、7月から毎月1回、作品を展示販売するイベントに参加しています。

この地域に引っ越してきて思ったのは、豊かな自然が生活の一部になっているということ。本格的なアウトドア・アクティビティも手軽にできますが、週末や休みの日などに気軽にトレイルなどに出かけてウォーキングやハイキングが楽しめるのが気に入っています。とても落ち着きますし、私の作品にも自然のものを入れたりしています。

その他にインスピレーションを得るのは、いろいろなタトゥー・アーティストやイラストレーターの作品。何度も模写をし、YouTube のチュートリアルなどを見ながら技術をつけていくしかないと考えています。

これまで作った作品で思い入れがあるのは、日本のコラムニストでラジオパーソナリティなどとして活躍しているジェーン・スーさんにご注文を受けて作成した作品。スーさんの番組のスタッフをしている友人を通じてですが、ご注文くださったことにとても感激しました。

ネットの便利なツールを使った、効果的なマーケティングを模索中

今のチャレンジのひとつは、マーケティングですね。今は、インスタグラムと Facebook が主なツール。インスタグラムはビジュアルを重視したもの、Facebook は情報提供を重視したものと使い分けています。簡単に更新できるので便利ですし、Facebook は好きなページを LIKE したり、グループに入ったりできるので、イベントへの参加を簡単に告知できます。それを見て来てくれる方もいらっしゃり、手ごたえを感じます。

その他のチャレンジとしては、値段の設定の仕方です。手作業なので時間がかかりますが、時給で考えていてはお値段がとても高くなってしまいます。ですので、アプローチする客層の見極めも重要ですね。

これからしてみたいこととしては、来年は毎月ショーに出店すること。長い目標としては、売り上げの一部を私が応援したい団体に寄付するといった形で、まわりに恩返ししていけるビジネスにしたいと思っています。

掲載：2017年11月