シアトル・シーホークスが第60回スーパーボウルを制して優勝を果たしてからわずか10日。ファンの興奮冷めやらぬ2月18日、故ポール・アレン氏の遺産管理団体は、シーホークスの正式な売却プロセスを開始したと発表しました。
Estate of Paul G. Allen Begins Sale Process for Seattle Seahawks pic.twitter.com/Toj3CjClzP
— Seattle Seahawks (@Seahawks) February 18, 2026
シアトルで生まれ育ったポール・アレン氏の遺志
チームの公式声明によると、今回の売却は、1997年にシアトル・シーホークスを買収して移転の危機から救った故ポール・アレン氏の「スポーツ資産を売却し、収益の全額を慈善活動に充てる」という生前の指示に基づくものです。
シアトルで生まれ育ち、地元の文化を誰よりも愛したアレン氏は、当時1億9400万ドルでチームを買収して以来、四半世紀以上にわたりシアトルの誇りを守り続けてきました。
売却益の大部分は「ポール・G・アレン・ファミリー財団」を通じて、シアトルの科学・芸術・環境保護などの慈善活動へ還元されます。
歴史的な資産価値とビジネスの背景
今回の売却は、スポーツビジネスの観点からも過去最大規模の取引になると注目されています。スポーツ専門メディア のスポーツ・ビジネスジャーナルや、地元メディアのシアトルタイムズによる主な分析ポイントは以下の通りです。
- 推定価値: 公的な評価額は66億ドル〜70億ドルですが、近年の投資需要の高まりから、一部では100億ドルを超える可能性も指摘されています。
- 絶妙なタイミング: スーパーボウル優勝直後であることに加え、NFL全体の放送権料が今後大幅に増加する見込みであることが、資産価値をさらに押し上げています。
- 10%条項の失効: 州政府への売却益還元義務(10%)が2025年5月に終了したことが、この時期の発表を後押ししたと見られています。
チームのシアトル残留と次のオーナーへの期待
ファンの最大の懸念である「本拠地移転」については、複数の防壁が存在します。本拠地ルーメン・フィールドのリース契約は2032年(命名権は2033年)まで有効であり、さらに10年単位の延長オプションが3回分付随していることから、シアトルタイムズも「即座の移転リスクは低い」と報じています。
新オーナー候補にはアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏の名も挙がっていますが、単なるビジネス投資ではなく、地元出身のアレン氏が築き上げたレガシーを真に理解し、シーホークスの「シアトルの象徴」としてのブランド価値を継承することが期待されるのではないでしょうか。
この売却プロセスは投資銀行 Allen & Company が主導し、2026年のオフシーズンまで続くと見られ、最終的にはNFLオーナー会議の承認を経て、シーホークスの新しい時代が幕を開けることになります。

