今年も夏の夜空を彩るペルセウス座流星群(Perseid meteor shower)の季節がやってきました。
ペルセウス座流星群は、スウィフト=タトル彗星が残した氷や岩石、塵からなる「雪の塊」で、133年周期で太陽の周りを回り、毎年7月中旬から8月下旬にかけて見られるもの。数ある流星群の中でも特に人気が高く、多くの天体観測ファンが注目しています。スウィフト=タトル彗星が最後に観測されたのは1992年が最後で、次に観測されるのは2125年です。
2025年のピーク
American Meteor Society によると、2025年のペルセウス座流星群は7月17日から8月23日にかけて活発化します。
ピークは8月12日〜13日で、1時間に最大100個の流れ星が観測できる可能性も!中には火球(fireball)と呼ばれる、ひときわ明るく輝く流星も出現します。
今年の夜空
NASA によると、今年は月が満月に近いものの、大きな流星はその明るさを突き抜けて見えると予想されています。
観測に最適な時間帯は、深夜から明け方前まで。できるだけ街明かりの少ない場所で、目が暗さに慣れるまでゆったり空を見上げるのがコツです。
夜空に雲がなく、晴れているようであれば、都市部の光から離れたところで、夜空を見上げてみてはいかがでしょうか?全米各地の天体観測クラブや観測イベントに参加してみるのもよさそうです。
さらに今回は、「やぎ座α流星群(Alpha Capricornids)」と「みずがめ座δ流星群(Delta Aquariids)」の流星群も同時期に見られるそうです。
シアトルで流星群・星空観察におすすめの場所まとめ
街明かりの多いシアトルの都市部でも、比較的観察に適したスポットがあります。ここでは市内近郊で気軽に楽しめる場所から、本格的な観測におすすめの郊外スポットまでご紹介します。
シアトル市内でおすすめの観察スポット
リンカーン・パーク(Lincoln Park/ウェスト・シアトル)
・海に面した公園で、比較的暗く広々としている
・家族連れにも人気
ソルスティス・パーク(Solstice Park/ウェスト・シアトル)
・夏至・冬至の日の出や日の入りに合わせた設計の公園
・星の動きを観察するのにもぴったり
グリーン・レイク(Green Lake)
・市内でも比較的星が見えるスポット
・アクセスも良く、初心者におすすめ
マカティオのライトハウス・パーク(Lighthouse Park in Mukilteo)
・比較的暗く、海のそばで開放的
・写真家や天文ファンにも人気のスポット
ワシントン州内の国立公園
ワシントン州には天体観測にぴったりな国立公園があります。光害が少なく、晴天率が高いエリアを選べば、流星群や天の川まで楽しめます。以下に、天体観測におすすめのエリアをご紹介します。
オリンピック国立公園(Olympic National Park)
- ハリケーンリッジ(Hurricane Ridge)
高地にあり、晴れていれば満天の星空が広がります。駐車場が広く、初心者にも安心。
➤ 注意:夏の週末は混雑しがち。天候が急変するので防寒対策必須。 - カラロッジ(Kalaloch Lodge)〜リアルト・ビーチ(Rialto Beach)周辺
太平洋沿いの海岸は、海と星空のコントラストが幻想的。満潮や波に注意。シアトルから車でも日帰りにはきつい距離なので、少なくとも一泊するのがおすすめ。

ノース・カスケード国立公園(North Cascades National Park)
- ディアブロ・レイク(Diablo Lake Overlook)
州内でも屈指の星空スポット。空気が澄んでいて、晴天率も高い。車でアクセスしやすく、トイレもあり。 - ワシントン・パス展望台(Washington Pass Overlook)
ハイウェイ20沿い。空が開けていて、天の川がはっきり見えることも。 - おすすめキャンプ場:Newhalem、Colonial Creek、Klipchuck、Early Winters

マウント・レーニア国立公園(Mount Rainier National Park)
- パラダイス(Paradise)
晴れていれば、標高約1,600mの展望台から天の川や流星群が観察可能。月明かりのない夜がベスト。 - サンライズ(Sunrise)
パーク内で最も高い車道到達点(標高1,950m)。空気が澄んでおり、星がくっきり。シーズン中(7月~9月)のみ開通。夜間は予約不要。

その他のおすすめ
ゴールデンデール天文台州立公園(Goldendale Observatory State Park)
ワシントン州南東部にある天文台州立公園。望遠鏡を使った観測イベントが充実しています。天文好きなら一度は行ってみたい場所かもしれません。
観察のポイント
- 新月前後が最適(2025年は8月12日前後がピーク)
- 標高が高く、木や山に視界を遮られない場所が理想
- 防寒対策・懐中電灯(赤ライト推奨)・虫除けを準備
- 国立公園では許可されたエリアでの駐車・宿泊を守ること
流星群の時期には特に混雑することもあるので、宿泊予約や天気予報のチェックをお忘れなく!