ノードストロム トロント店
シアトル発の高級デパートのノードストロムは2日、カナダに展開している全13店舗を今年6月下旬までに閉店すると発表しました。
同日公表された第4四半期の業績不振を公表したリリースによると、1月28日に終了した第4四半期の売上高は4%減の42億ドルで、予想の3.5%減を上回りました（詳細）。
同社は、2014年にカルガリーのCFチヌークセンターに1号店をオープン。現在、カナダ国内でノードストロム6店舗と、ノードストロム・ラック7店舗を展開していますが、ノードストロム・カナダの売上高は全体の3%未満にとどまっています。
シアトル・タイムズによると、ノードストロームの最高経営責任者であるエリック・ノードストロム氏は、カナダ撤退の理由として、同国での事業の黒字化の見通しが見えないからと述べています。
CBC は、同社は今週、カナダの会社債権者整理法（Companies’ Creditors Arrangement Act）に基づき、債権者からの保護を申請したと報じています。この法律は、米国の連邦破産法11条（チャプター11）に似ており、できるだけ多くの資金が回収されるように規則を施行し、債権者にできるだけ公平に返済することが目的。
ノードストロムは、スウェーデンから米国に移住したジョン・ノードストロム氏が、1901年に靴職人のカール・ウォーリン氏と靴専門店をシアトルのダウンタウンに創業したのが始まり。両氏の引退後、株を購入したノードストロム氏の息子たちがビジネスを拡大し、現在、米国で335店舗を展開しています。カナダには2014年9月に進出し、カルガリーの CF チヌークセンターに1号店をオープンし、13店舗に増やしていました。
同社は、カナダ国内向けのウェブサイト nordstrom.ca を2日付けで閉鎖しています。
