米国国勢調査局が発表した最新の人口推計によると、2023年7月1日から2024年7月1日の1年間で米国の人口は約330万人増加して約3億4154万人となりました。増加率は約1%で、2001年以来最も高い増加率となりました。
この増加の84%を占めるのは外国からの移民(国際移民)で、約280万人の純増となりました。国際移民は継続的に増加しており、2022年には170万人、2023年には230万人の純増が記録されています。
自然増加も人口増加に貢献しており、2023年から2024年にかけて出生数が死亡数を上回りました。2021年の歴史的な低水準(自然増加は約14万6千人)を上回っていますが、過去の数十年の高水準には及びません。
「1.0%の年次成長率は、近年のデータよりも高いものの、歴史的な範囲内に収まっています」と、国勢調査局の人口部門の人口学者であるクリスティ・ワイルダー氏は述べています。「注目すべきは、ここ5年で自然増加の役割が縮小し、国際移民の純増が国の成長の主な原動力となっていることです」
また、米国の387の都市圏すべてで移民の人口が増加しました。都市圏の約320万人の人口増加の84%にあたる約270万人が移民で、2022年から2023年の移民による人口増加(220万人)を上回りました。
人口 | 人口増加率 | 増加数 | 自然増加 | 国際移民 | |
米国 | 約3億4154万人 | 1.0% | 約330万人 | 約60万人 | 約280万人(84%) |
都市圏(387) | 約2億9390万人 | 1.1% | 約320万人 | 約50万人 | 約270万人(84%) |
国際移民の純増(net international migration)とは、アメリカ合衆国の国境外からアメリカ合衆国内(50州と首都ワシントン D.C. を含む)への居住地の変更を意味しています。2024年の純増は約280万人で、2022年(約170万人)と2023年(約230万人)を上回りました。国政調査局によると、移民に関する連邦データ源の統合の改善により、最近の移民の増加が国の人口増加にどのように影響しているかをより良く理解できるようになっています。
来年1月20日に始動するトランプ政権の移民政策が、米国の人口動態に与える影響に注目です。
