ブラック・フライデー(Black Friday)は、アメリカの感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日にあたる金曜日に開催される大規模なセールイベントで、年末商戦の開始を告げる重要な日です。
その名称の由来は、商店が「赤字」(red)から「黒字」(black)に転じることから来ており、店側にとっては最も重要な売上日となっています。
ブラック・フライデーの歴史
ブラック・フライデーは1960年代にアメリカで始まり、初めは都市部で主に商業施設が大規模なセールを行う日として定着しました。
大幅な割引が特徴で、家電製品、衣類、ゲーム、化粧品など、さまざまな商品をより安く購入できる絶好の機会とされています。
今は、感謝祭の翌日の金曜日の前からブラック・フライデーのセールを行うところも増えているほか、アメリカ以外でも「ブラック・フライデー」を称した大規模なセールが行われるようになっています。
オンラインショッピングの増加
従来、ブラック・フライデーは、感謝祭のディナーもそこそこにショッピングモールや小売店まで出かけて長時間にわたり行列し、店舗が大混雑するのが普通とされてきました。
でも、オンラインショッピングが普及している今は、わざわざ混雑するところに出かけることはせず、オンラインでショッピングで買い物を済ませる人が増え続けています。
Capital One によると、2023年のブラック・フライデーでは、アメリカで1億3900万人がホリデーギフトを購入し、最大で1億6600万人が小売商品を購入しました。オンラインショッピングをした人は9060万人、売上高は合計約100億ドルで、小売店での売上高を加えると、ブラック・フライデーの売上高は200億ドルを超えました。2022年と比較すると7.46%増加しています。
これらのデータは、消費者の行動が変化していることを示しており、便利さとオンラインでのショッピングの魅力が、従来の店舗での買い物よりも好まれる傾向にあります。
ただし、オンラインショッピングが圧倒的な人気を集める一方で、実店舗でのショッピングも依然として重要な役割を果たしています。特に、ブラック・フライデーの翌日に小規模ビジネスでの買い物を奨励するスモール・ビジネス・サタデーのような日には、顧客が実際に店舗を訪れる傾向が見られます。