
執筆者:川合由佳子さん
1年を通じてさまざまなアクティビティが楽しめるのはワシントン州ならでは。「何でもやってみよう!」という気持ちで、いろんなことにトライしています。
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それぞれイサクア・アート・ウォーク(左)、
パイオニア・スクエア・アート・ウォークでのひとコマ
すっかり夏めいてきましたね。
今までご紹介してきた、山を歩いて湖や滝まで行くハイキング。でも、仕事にも遊びにも忙しい都会派のシアトライトは、何時間もドライブして山まで行ってる時間がないですよね。
でも、アーバン・ハイクだったら、どうでしょう?
これは街中を歩いていろいろな新しい発見をするというものなので、山ではないですがハイキングになります。緯度の高いシアトルなら夏は日照時間がとても長いので、平日の夕方からだってたくさん歩けます。
ハイキング・シューズがなくても、履き心地の良いスニーカーがあれば大丈夫。
日曜日なら、ダウンタウン・シアトルでも路上駐車は無料なので、車を停めて自分の足でどんどん歩いてみましょう。
「アーバン・ハイクとただの散歩の違いは何?」と思った方!
私の意見としては
- 何の目的もなく歩き回るのだったら散歩。
- 目的をはっきり持って歩き出すのはアーバン・ハイク。たとえば、「ここからここまで歩く」と決めて歩きだすとか、万歩計をつけて今日は何万歩歩くぞと決めて歩くなど。
美しいシアトルの街には、アーバン・ハイクにぴったりのコースが数えきれないほどあります。10キロなんてとても歩けないと思っていても、周りの景色を楽しみながらだと自然と歩けたりします。
そこで、私のお勧めのコースをご紹介しましょう。
お勧めのアーバン・ハイク・コース

フリーモントのトロールとレーニン像
1) Burke-Gilman Trail: Gas Works Park to Fremont
バーク・ギルマン・トレイルだけだと端から端まで18マイル(28.8キロ)以上ありますが、ガス・ワークス・パークからフリーモントの間だけだったら片道2.8マイル(4.48キロ)。
参考: Trails.com – Burke-Gilman Trail
2) Cheshiahud Lake Union Loop
サウス・レイク・ユニオンを周るトレイルで、ループ1周6マイル(9.6キロ)。日曜日は路上駐車が無料です。
参考: WTA.org – Cheshiahud Lake Union Trail

ケリー・パークからの眺め
3) クイーン・アン&ケリー・パークのループ
ケリー・パーク近辺に駐車して、エリオット湾の見える方までぐるりとループを歩いてみると、景色もそうですが、立ち並ぶ家々の美しさにうっとりします。
その他にも
- グリーン・レイク(一周2.8マイル、4.48キロ)
- ダウンタウンのウォーターフロントからオリンピック・スカルプチャー・パーク、Myrtle Edwards Park へ
など、まだまだたくさんのコースが考えられますね。

オリンピック・スカルプチャー・パーク(彫刻公園)
アート・ウォーク
そして、「ただ歩くだけじゃなくて、もっと違った感じのアーバン・ハイクはない?」という方にお勧めなのが、地域のアート・ギャラリーやレストランなどが協賛してシアトル各地で行なわている Art Walk に参加してのアーバン・ハイクです。
事前に参加ギャラリーやお店を調べておいて、その日に見る予定の行きたい場所を決めて歩き出せば、ちゃんと目的を持ったアーバン・ハイクになりますよ。
さて、5月にアーティストのお友達、粥川由美子さんの展示会が Capitol Hill Art Walk であるというので行ってみました。

粥川由美子さんと
仕事を終えてからキャピトル・ヒルへ。シアトル・セントラル・コミュニティ・カレッジの駐車場は午後5時以降は5ドルで停められます。ギャラリーだけでなく、日用雑貨屋さんや、額縁屋さんでも、アートを飾ってあってとってもかわいい。私は行きませんでしたが、キャピトル・ヒルらしく参加店にはタトゥー・ショップなんてのもありました。由美子さんのギャラリーは大盛況で、彼女の人柄をうかがわせるように、たくさんの友達とファンで一杯でした。アートウォークの日はボランティア・パーク内のシアトル・アジア美術館も午後5時以降は無料で入場できます。
出発前に iPhone のアプリ 『RunKeeper』 を設定してみたところ、一晩で「5.50 miles 2:56:17 time 651 calories」という結果でした。歩いている時はギャラリーをはしごしているので気がつきませんが、結構歩いてますね。
実はこのアートウォーク、ワインやチーズ&クラッカー、チョコレートなどデザートを振舞ってくれるギャラリーも多いので、カロリー消費にはあんまり役に立ちませんが、運動にはなりますので健康にはいいはず・・・(笑)
せっかく有名なシアトルに住んでいるのに、毎日会社や学校と家の往復ばかりで、街のことをよく知らないなんて寂しいですよね。
知っていると思ってる人でも、いつもと違う道を歩いてみると、今まで気が付かなかった面白い発見がたくさんあるはずです!
飛行機に乗って空を飛ばなくてもスカイダイビングが体験できるiFlyや、高いお金を払わなくても世界中のゴルフコースでプレーできるバーチャル・ゴルフ・リーグなどが存在する今、「この新しい眼鏡をかけてアーバン・ハイクをするとエベレストの頂上に登った気分になれる・・・」なんてことが、近い将来実現するかもしれませんね。
Happy Exploring!
掲載:2015年6月