アメリカでは、スポーツの試合やコンサート会場などに持ち込めるバッグ(カバン)のサイズや、物品の種類やサイズを規制しています。Bag Policy(バッグ・ポリシー)と呼ばれるこの規則、セキュリティ向上が目的なので、規定に従っていなければ会場に入れません。そこで、今回は、この Bag Policy についてご説明します。
バッグ・ポリシーとは
バッグ・ポリシーとは、試合やイベントを安全な状態で開催するために、たくさんの人が集まるスタジアムやアリーナなどのような大型施設、ライブ会場などで、持ち込み可能なバッグのサイズや種類を制限する規則のこと。
シアトルの球場やスタジアムの入場口にはスタッフが待機しており、金属探知機を通って検査を受けます。携帯電話、車の鍵、コインなどはポケットに入れたままで問題ありませんが、追加の検査が必要な場合は、ハンドヘルド型金属探知機を使った手動検査が行われます。医療上の理由で金属探知機の使用が困難な方には、手持ちの検査機による対応が行われます。
T-Mobile Park のバッグ・ポリシー

まず、たくさんの日本人が観戦に訪れるメジャーリーグの野球の試合での決まりをご紹介します。
持ち込めるサイズと種類
入口の警備員がバッグの中を見ることができ、バッグの底まで確認できる必要があります。
12インチ×6インチ×12インチ(30.48cm x 15.24cm x 30.48cm)以下の透明なプラスチックまたはビニール袋(clear plastic or vinyl bags)
1ガロンの透明プラスチック製ジップトップバッグ(one gallon clear plastic zip-top bags)
4.5インチ×6.5インチ(11.43cm x 16.51cm)以下の小さなクラッチバッグ(透明なプラスチックやビニール製である必要はありません)
持ち込めないサイズと種類
4.5インチ×6.5インチ(11.43cm x 16.51cm)を超えるサイズの財布やバッグ
バックパック、マルチコンパートメントバッグ、ダッフルバッグ、クーラー、ブリーフケース、ファニーパック(ウエストポーチ)、座席用クッション、スーツケース、カメラバッグ、双眼鏡のバッグ、コンピュータバッグなど、4.5インチx6.5インチ(11.43cm x 16.51cm)を超えるもの
※ただし、医療上必要なものや、コンパートメントが一つだけのダイパーバッグは例外です(お子様連れのみ)。
会場によって異なるバッグ・ポリシー
このバッグ・ポリシーは、会場やイベントによって異なります。自分が行く会場の公式サイトで、前もってバッグ・ポリシーを確認しましょう。
なお、どの会場でも警備スタッフが中身を底まで確認できる必要があります。規定サイズより大きいバッグ、バックパック、多収納バッグ、ダッフルバッグなどは持ち込めません。
会場 | 規則 |
T-Mobile Park シアトル・マリナーズの本拠地。コンサートなどにも使用される。 | 透明なプラスチックまたはビニール袋 12インチ×6インチ×12インチ以下のみ (30.48cm x 15.24cm x 30.48cm) 1ガロンサイズの透明プラスチック製ジップトップバッグ(one gallon clear plastic zip-top bags) 4.5インチ×6.5インチ(11.43cm x 16.51cm)以下の小型クラッチバッグ/ハンドバッグ/財布は透明でなくても持ち込み可 サイズ超過のバッグは、規定のクリアバッグに入れても持ち込み不可 医療上必要な物品や子ども連れの単一収納のダイパーバッグについては例外として持ち込み可 一人分サイズの外部の食べ物は持ち込み可 未開封の透明プラスチック製ウォーターボトル(最大32オンス/約950ml)、哺乳瓶、医療目的の飲料、ジュースボックス等のソフトサイド容器も持ち込み可 空の再利用可能なプラスチックボトル(32オンス以下)を1本まで持ち込み可 ブランケットは持ち込み可 ストローラー、車椅子、その他の移動補助器具の持ち込みは可 炭酸飲料、コーヒー、その他の飲み物、開封済みのボトル、金属製・アルミ・ガラス製のボトル、32オンスを超えるボトルは持ち込み禁止です。 🔗 禁止アイテム一覧はこちら(英語) |
Lumen Field ルーメン・フィールド。シアトル・サウンダーズ、シアトル・レイン、シアトル・シーホークスの本拠地。コンサートなどにも使用される。 | 透明なプラスチックまたはビニール袋 12インチ×6インチ×12インチ以下のみ (30.48cm x 15.24cm x 30.48cm) ポケットは2個まで 4.5インチ×6.5インチ(11.43cm x 16.51cm)以下の小さな小型クラッチバッグ/ハンドバッグ/財布は透明でなくても持ち込み可 ソフトタイプのクッションは持ち込み可(以下の仕様は禁止:ポケット付き、ファスナー付きの収納、金属フレーム、追加ストラップ) サイズ超過のバッグは、規定のクリアバッグに入れても持ち込み不可 医療上必要なアイテム(ダイパーバッグなど)については、適切な検査のうえで以下の入口にて例外的に持ち込み許可:Cascade VIPゲート、Olympic VIPゲート、Rainier VIPゲート、クラブ入口(駐車場5階)、スイート入口(駐車場6階 スタジアムに持ち込む外部の食べ物も、クリアバッグポリシーとサイズ制限に準拠する必要あり 公式の荷物預かりサービス Walker’s Lockers スタジアムの北側および南側入口付近に設置 |
Climate Pledge Arena クライメット・プレッジ・アリーナ。シアトル・クラーケン、シアトル・ストームの本拠地。コンサートなどにも使用される。 | 透明なプラスチックまたはビニール袋 14インチx14インチx6インチ(35.5cm × 35.5cm x 15cm)を超えない透明バッグ(クリアバッグ)1個 サイズが4インチx6インチx1.5インチ(10cm x 15cm x 3.8cmを超えない小型クラッチバッグ/ハンドバッグ/財布 医療用バッグおよびダイパーバッグは持ち込み可能ですが、必要最低限のものにとどめていただくことを推奨します。これらのバッグはすべて手荷物検査の対象となります。 |
球場・スタジアムのそばで荷物を預けられるところ
会場 | 規則 |
T-Mobile Park | ベビーカー、車椅子、その他の移動補助器具は、球場内のセクション128、または329にあるゲストサービスセンターで預けることができる。(ゲストエクスペリエンス担当スタッフが発行する引換証を保管すること) その他の手荷物や上着の預かりサービスは提供されていない。 公式のロッカーの設置はなし。 |
Lumen Field | 試合やイベント開催日のみ 公式の荷物預かりサービス Walker’s Lockers スタジアムの北側および南側入口付近に設置 |
Climate Pledge Arena | 公式のロッカーの設置はなし。 |
デザインの展開も豊富!球場・スタジアムに持ち込み可能な透明バッグ
こうした規則の採用を受けて、実にいろいろなデザインの透明なバッグが販売されています。チームストアにもあるので、ぜひチェックしてみてください。オンラインで販売されているものには、次のようなものがあります。


カラーバリエーションがあるものは、応援するチームのカラーとあわせてみても楽しいですね。
いろいろな会場に行くなら、共通したサイズのものを用意しておくと、「この会場では、どのバッグ?」と悩まなくて済みそうです。
購入できる場所は、オンライン、チームショップ、スポーツ用品店、大型チェーン店のスポーツ用品コーナーなど。シーズン中は、スーパーマーケットなどで売っていることもあります。
その他の注意事項
- シアトルの球場やスタジアムでは、入口で金属探知機を通過し、バッグの中身を職員が確認するようになっています。
- 場内は禁煙です。
- 一度退場した場合、再入場は原則できません。
- ただし、緊急時のみイベントセキュリティ責任者またはゲート責任者の許可により再入場が認められる場合があります。
- 再入場が許可された場合も、再びセキュリティチェックを受ける必要があります。