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タラ (漢字名:鱈、分類:タラ目タラ科、英名:Pacific Cod)

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「スケトウダラ」と区別して「マダラ」と呼びますが、一般的に「タラ」と言えば本種を指します。

分布と生息環境

寒冷性の魚で、北日本、オホーツク海、ベーリング海などに多く棲息します。

  • 太平洋側:相模湾以南には分布しません。
  • 日本海側:南では水深150〜200mの深場に生息し、北に行くほど浅い場所にも生息。樺太周辺では水深約20mの場所にも生息。
  • 北米側:カリフォルニア沖までの沿岸に分布。

漁法は底曳き網、延縄(はえなわ)、刺し網などが用いられます。

行動特性

通常は群れを作って回遊しますが、海底の岩場に定着して移動しない個体もいます。

  • 高齢で太ったもの:根ダラ/磯ダラ
  • 回遊性で体形がスマートなもの:沖ダラ

体長は1m以上に達し、灰褐色の体色に淡色の腹部、不定形の斑紋が背側にあります。

歴史的・国際的な重要性

古くから水産資源として重要で、特にヨーロッパでは大西洋マダラがニシンと並んで漁業を支えてきました。北大西洋では資源をめぐってアイスランドとイギリスの間でタラ戦争が起きた歴史もあります。

宇和島屋での取り扱い

宇和島屋ではアラスカで延縄漁法により漁獲された生鮮マダラを販売。マダラの不漁期やシーズン外には、船上で急速冷凍した高鮮度マダラも販売しています。鍋料理にも最適です。

食文化と加工品

マダラは鍋、煮付け、ムニエル、粕漬けなどで美味。昔から乾燥魚としての利用も盛んで、素干しの「干しダラ」や「棒ダラ」は保存性が高く全国に流通しました。

  • 韓国:鍋やキムチに利用され、ホールでの輸出が好まれる。
  • ヨーロッパ:以前はアラスカで水揚げ後、洋上・陸上で塩漬けしたフィレを輸出。現在は頭と内臓を除去した冷凍品が主流。
  • ポルトガル・ブラジル:頭・内臓を除去した冷凍マダラや、冷凍マダラをノルウェーで塩漬けにしたフィレ「バカラオ(bacalhau)」が有名。水で戻し、約500gのバカラオにジャガイモ1.5kg、ニンニク1個、オリーブオイル、パセリを加えて煮る料理が伝統的。

「鱈腹食う」という俗語がありますが、これはタラは貪食性の魚でいろいろなものを多く食べ、そのため腹がふくれているところから出た言葉です。北日本では雪が降るころに獲れる魚なので、『鱈』 と書きます。

宇和島屋では、アラスカで延縄漁法で漁獲された生鮮マダラ(Pacific Cod、True cod)を販売しています。また、マダラの不漁時及びシーズン外では、延縄漁法で漁獲された生鮮マダラを船上で急速冷凍した鮮度抜群のマダラを販売します。ぜひ鍋にもご利用下さい。

『お魚豆知識』は、宇和島屋鮮魚部・沖良三さんが発行する『Seafood Newsletter』からの抜粋です。入荷情報やおすすめ商品など、鮮魚に関する最新情報が満載!購読をご希望の方は、seafoodnews@uwajimaya.com まで日本語でお申し込みください。

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