デルタ航空は24日、シアトル・タコマ国際空港(SEA)からヨーロッパの人気都市ローマとバルセロナへの直行便を2026年5月に新たに就航すると発表しました。
ローマ便は週4便(5月6日開始)、バルセロナ便は週3便(5月7日開始)で、いずれも10月までの季節運航です。機材は最新のエアバスA330-900neoで、デルタ・ワンやデルタ・プレミアムセレクトなど上級キャビンの快適さが注目されています。
アラスカ航空との競争が激化
今回の新規就航は、デルタがシアトルをグローバルな拠点として位置づけ、アラスカ航空との競争が激化する中で市場シェア拡大を図る一環と、シアトル・タイムズは報じています。同紙によると、デルタ航空は2015年以降にSEAでの座席供給数を60%増加させており、現在ではSEA 全体の乗客の約24%を占める第二の航空会社になっています。
一方、SEA で最大手のアラスカ航空(本社:ワシントン州シータック)は約52%のシェアを維持しており、今月にはシアトル〜ローマの直行便の2026年5月就航を発表。両社の競争は国際線でも加速し始めています。
2つの新ラウンジがシアトル空港に登場

©︎ Delta Air Lines
デルタ航空は、シアトル空港のA11ゲート付近に、2フロア・総面積24,000平方フィートを誇るプレミアムラウンジを新設。デルタ・ワン・ラウンジとデルタ・スカイクラブが隣接する形で展開され、合計300席以上を備えています。
- デルタ・ワン・ラウンジ:149席+テラス72席、高級ダイニングやコンシェルジュチェックインなど上級顧客向けの専用空間
- デルタ・スカイクラブ:183席、地元ブランドとの提携による飲食提供(Ivar’sのクラムチャウダー、スターバックスコーヒーなど)

オープンキッチン、地元産の海産物をふんだんに使用した料理が並びます。
©︎ Delta Air Lines
インテリアにはシアトルの自然や文化への敬意が込められており、ワシントン州のアーティストによる作品や地元食材を使った料理、カフェ・ウンブリアのコーヒー、シアトルをテーマにしたカクテルも楽しめます。
さらに環境への配慮も徹底されており、スマートウィンドウ、電動設備、再利用可能な食器類を導入。ニュースリリーズによると、デルタはSEAにおける機材の87%と地上支援機器の70%を電動化しており、ポート・オブ・シアトルから持続可能性に関する表彰も受けています。
地元への深い関わりと今後の展望
デルタ航空はワシントン州内に約2,700人の従業員を抱え、スターバックスや T-Mobile との提携、シーホークスやサウンダーズFCのスポンサー活動、地域団体との連携など、地元コミュニティとのつながりも強化しています。
「デルタのシアトルに対するコミットメントは揺るぎない」と語るのはデルタ航空社長のグレン・ハウエンシュタイン氏。「新たな国際路線とラウンジ開設は、顧客に最高の体験を提供し、デルタがシアトル最大のグローバルキャリアであることを裏付けるものです」