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第2回 アメリカのオンライン診療(Telemedicine)

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新型コロナウイルスによって医療現場もいろいろ変化しています。医療機関に出向いて医師に対面で相談したり診察を受けたりするのではなく、インターネット上で対面するオンライン診療(telemedicine/telehealth)もその一つです。

もくじ

オンライン診療

オンライン診療は、最初は使い勝手が分かりにくかったり、億劫なことがあるかもしれません。でも、こちらの方が予約を取りやすかったりすること、家族も簡単に同席できること、クリニックに出向く必要がないことなどから、意外と便利です。そのため、パンデミックが終わってからも続くと予想されます。

最近では、大きな医療機関の関連クリニックでは患者ポータル(patient portal)で患者のアカウントを作ることができるようになっています。そのポータルを通して診察の予約をしたり、医者や医療チームにメッセージを送ったり、診療の記録や検査の結果、予防接種の記録などにアクセスすることができるので便利です。

オンライン診療は、医療機関が使用しているソフトウェアによって若干使い勝手が異なるかもしれませんが、患者用のポータル(patient portal)がある場合は、それを通して診察を始めることができます。多くの場合、ズーム(Zoom)のようなビデオ通話サービスを使って行っています。

インターネットに繋がりにくい場合、電話診療(phone visit)に切り替えることも可能です。また、通訳が必要な場合、予約する時にその要旨を伝えれば用意してもらうこともできます。これは対面受診(in-person visit)でも同様です。

オンライン診療でも電話診療でも、通訳は無料です。医療システムはそれを提供する義務があり、負担することになっているためです。

通常、オンライン診療の請求は対面診療と同じように請求されます。

オンライン診療の前に準備するもの

  • コンピュータ、タブレットあるいはスマートフォン(カメラとマイクが機能していることを確認)
  • 良好なインターネット接続
  • 静かでプライバシーがある場所

オンライン診療により適切な受診例

  • 特に身体の診察を要さない主訴(例:メンタルヘルス関連、アレルギー、不眠、生活習慣に関するカウンセリング)
  • カメラ越しに軽い診察を行えるもの(例:ニキビやアトピー等、痛風)
  • 家でデータを回収できるような疾患(例:高血圧や糖尿病で受診し、血圧や血糖値を自己測定、受診前か診療中にそれを報告する)
  • コロナウイルスを疑うような感冒症状がある時
  • 診察が必要かもしれないと思う状態でも、とりあえずアドバイスをもらいたい時(その後、対面受診を別に予約するように指導されるかもしれません)
  • 体の不自由があるため、なかなか医療機関まで出向くことができない場合

オンライン診療に相応しくない例

  • 緊急性のあるような主訴(例:心筋梗塞、脳卒中を疑っている)
  • 診察が必要な主訴(例:腹痛、皮疹)
  • 検査(採血やレントゲンを同時に行いたい時)
    ※ただし、オンライン診療で担当の医療従事者がオーダーを出し、同日または後日クリニックで行うことも可能な場合がある。

執筆:西連寺智子先生(さいれんじ・ともこ)
University of Washington Department of Family Medicine, Associate Professor
Family doctor at UW Primary Care at Northgate Clinic and Northwest Hospital
米国マサチューセッツ州で幼少時代を過ごし、12歳で日本に帰国。国際基督大学卒業後、岡山大学に学士編入。卒業後、福岡県にある飯塚病院での2年間にわたる初期研修を経て、ピッツバーグ大学メディカルセンターで家庭医のレジデンシーとチーフレジデントを行う。同大学で医学教育修士課程とファカルティデベロップメントフェローシップを終え、現在はワシントン大学医学部(University of Washingon School of Medicine)で家庭医療の准教授として医学生の指導を行いながら、UW Medicine のノースゲート・クリニックと Northwest Hospital で家庭医として勤務している。

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や医療アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関するご質問は、直接ご相談ください。

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