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第1回「賃貸vs. 購入」高騰するシアトルの不動産市場ではどっちがトク?

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みつこ・ミラーさん

みつこ・ミラー(NMLS 107855)
シニア・モーゲージ・スペシャリスト

ディレクターズ・モーゲージ(NMLS 3240)

11400 SE 8th Street, #400, Bellevue
直通:(206) 679-3371
メール:mitsuko.miller
公式サイト:www.directorsmortgage.com

以前にもジャングルシティでモーゲージについて連載させていただきました。それからこの業界もいろいろ変わり、根本的には同じことでも、さまざまな証明に必要な書類が以前より増えたことは間違いありません。これから毎月一つのテーマに沿って、Q&Aも含めたご説明をしていきたいと思います。この情報が皆様のお役に立てば幸いです。

第1回は、高騰が続くシアトルの不動産市場で、賃貸と購入のどちらがトクかということをご説明します。

モーゲージ

最近、賃貸も驚くほど高くなってきているので、将来が不安になってくる方もあると思います。賃貸か購入か考える時、まず、次の5項目を検討し、ローン・オフィサー(貸出担当者)に相談することをおすすめします。クレジットヒストリー、収入、貯蓄額、どんな借金があるかによって借入額が違ってきますので、早めにプランを立てることが必要です。どの借金から先に完済するか、貯蓄を後どのぐらいまで増やすなども検討しましょう。借金の返済や貯蓄をしている間にもクレジットスコアも上げることができます。

1. 購入した後、どのくらいそこに住む?
日本人は、「購入したら、一生そこにに住む」と考える方が多いですが、初めて購入する家はドリームホームとは程遠いものである場合が多いので、3年~5年ぐらいが良いと思います。家を売買する際はいろいろと経費がかかりますから、あまり頻繁な引越しは無駄が出ます。また、2年以下しか住まない場合は、キャピタルゲインの税金を支払わされる場合もあります。リスクを少なくするためには、やはり長く住んで、その間に値上がりする分、またローンの払い下げる分で、純資産を増やすことがおすすめです。

2. 家の価格はいつも上昇する?
アメリカで2007年から2009年にかけて株価が大暴落したのは皆様もご存知と思います。いわゆるリーマンショックなどを含む一連の世界金融危機です。地域の経済状況はさまざまですが、それなりに考慮に入れなければなりません。なぜなら、家は住むために買うわけですが、投資であることも忘れてはいけないからです。必要以上に大きな家を買って、貯蓄できるお金を全部家につぎ込むようなことになってはいけません(その場合、家の値段が下がった時に売らなければならないとすると、つぎ込んだお金をすべて失うことになります)。やはり、もしもの時の費用、子供の大学の学費、老後の積み立てなども考慮に入れて、住宅ローンの支払いがスムーズにいくよう予算を立てて下さい。

3. アパートの家賃は無駄遣い?
「家賃は人のために払っているから、自分のためにはならない」とも言われます。確かに、資産を増やすという意味ではその通りですが、アパートの家賃と住宅ローンの支払額を比べてはいけません。住宅を購入すると、見えないところにお金がかかってくるのがわかります(メンテナンス、モーゲージ保険、ホーム・オーナーズ・アソシエーションへの支払いなど)。クレジットスコアが悪いと住宅ローンの利子も高くなります。こうした支出を含めると、資産をどのくらい早く作り上げられるかに影響します。 

4. 不動産を購入すると節税になる?
新しく家を購入する方は「家を買うと同時に節税できる」と思いがちですが、今は利子が低いので(5%以下)、住宅ローンの額が200,000ドル以下だと標準税額控除(Standard Deduction)と変わりないことになります。でも、だからと言って、多額のローンを借りる必要はありません。

5. 賃貸と購入、正しい比較の仕方は?
例えば、上記のことすべてを考慮して計算し、住宅を購入する場合、毎月の支払いが2,000ドルになったとします。そして、アパートの家賃が毎月1,800ドルだったとします。毎月200ドルの違いですが、この200ドルをどのように貯蓄するかによって、アパートの家賃を支払う方がトクとは一概には言えなくなります。なぜなら、アパートの家賃は、長い目で見れば必ず上がると思われますし、購入する物件とアパートの条件をまったく一致させるのは難しいと思われるからです。さらに、お金の面ばかりでなく、それぞれのライフスタイルによって重点を置く部分も違ってくるでしょう。例えば、庭がある、庭が欲しい、庭はなくていいといったことも物件の違いにつながります。

ここまでお読みいただいて、賃貸と購入の本当の違いの比較は、ただ毎月の支払額を比べるものではないことはわかっていただけたでしょうか。

私個人の経験は、「不動産を持っていてよかった」。長い間には値段の上がり下がりもありますが、長い目で見れば値段は上がっていっていますので、今住んでいるアパートに代わるだけの住宅しか購入できないにしても、将来のためにも不動産を含めた投資を欠かすことはできないと思います。私のお客様の中には購入するまでに1年近くかかった方もいらっしゃいますが、購入することでホームオーナーになる第一歩は始まります。早めにローン・オフィサーに相談して購入を検討されることをおすすめします。

掲載:2018年4月

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。

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