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第9回 アメリカでのキャリアチェンジ

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キャリアチェンジとは、一般的に、これまでに培ったスキルや経験を生かしたり、新たにスキルを修得したりして、今までとは異なる業種や職種に就いたり、未経験の仕事にチャレンジしたりするこを言います。

就職・再就職・転職は、人生における大きな転機です。職種選びから職場選び、またその条件や適性などに至るまで、検討する内容は私たちの今までの経験や人生設計、今置かれている現状によって異なります。

もくじ

日本とアメリカで異なる就職の条件

日本では、卒業した大学名やこれまでの経歴が就職時に重要視されることがありますが、アメリカでは、職種や業務内容に沿った専門的スキルを取得していることが重要な条件となる傾向にあります。一定の職種での経験というより、そのポジションに必要な専門分野においてエキスパートであるかどうかということです。

なので、アメリカでは「これまで人事部で働いていた」という経歴ではなく、「その経験の中で何を専門性としてスポットライトを当てることができるか」を検討することが大切です。人事部において新入社員教育の経験があれば、その企画やプレゼンテーションを通して修得したスキルを活かし、企業のPR担当やカレッジでの講師となることが可能かもしれません。その際に必要な資格や補足したい特別なスキルがあればオンラインで取得したり、新しい就職先でトレーニングを受けてスキルアップを目指すことが可能です。

「できること」「やりたいこと」の区別

キャリアチェンジを本格的に検討する前に再確認したいのが、自分が「できること」と「やりたいこと」をしっかり区別できているかどうかです。

「できること」が多ければ多いほど、また、価値観や世界観がフレキシブルな人ほど、「やりたいこと」と混乱しがちなようです。例えば、数字に強い人が周りからそのような評価を受けることによって、それが自分の得意分野や天職であると考え、本来やってみたかったデザイン関係の仕事を早くから選択肢から外してしまい、年月が経つにつれ、ますますその存在が遠く感じられることがあるようです。

アメリカの教育・機会・企業の多様性

アメリカだから日本よりも転職やキャリアチェンジをしやすいという訳ではありませんが、アメリカでは学生の年齢層が幅広く、社会人向けの専門分野のトレーニングや専門資格が豊富に用意されています。また、ボランティアやインターンシップの機会も豊富で、それらのポジションから正規の社員として採用される場合も珍しくありません。

仕事を通して自己啓発を目指したり、さらなるキャリアアップを期待するという面でも、さまざまな工夫や福利厚生を準備する企業も増えてきています。自分の能力を知らず知らずのうちに自分で制限してしまうことのないように、まずは客観的に自分の価値観、キャリアチェンジの動機、できること、やりたいこと(やりたかったこと)、これまでに得たスキル、これから修得したいスキルなどを、人生設計と合わせて再検討してみてください。キャリアチェンジを成功させるためには、十分な内的・外的な情報収集とそれらの総合的なアセスメントが必須です。

ワシントン州政府の「Career Bridge」では、簡単な質問に回答することで、「できること」「やりたいこと」を区別し、興味のある分野や職種、業務に必要なスキルや資格などを知り、職種別の将来の見通し、平均賃金などを知ることができます。ぜひ参考にしてください。

佐野圭子 Ph.D., LMHC, NCC, SAS
メンタルヘルス&キャリアカウンセリング
CCC Counseling & Consulting
843 6th Street, Bremerton, WA 98337
電話:(360) 328-1233
【お問い合わせ】info@cccplace.com
【ウェブサイト】cccplace.com

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関するご質問は、直接ご相談ください。

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