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第7回 マインドフルネス

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マインドフルネスという言葉を聞かれると、どんなことを想像されますか。

マインドフルネスとは、今その瞬間に起こっているひとつのことに意図的に、評価や判断をすることなく、意識を集中させることです。例えば、海を眺めているときに、波の形だけ、もしくは音だけに意識を向けます。波がどのような形状を創り上げているか、もしくは、どのような音を立てているのかだけを、固定概念や以前の経験、理想やイメージなどにとらわれることなく、「ありのまま」感じ取り、受け入れます。最初はさまざまな感情や考えにとらわれ、うまく集中できないかもしれませんが、次第に、ありのままをとらえ、受け入れることができるようになります。

日常、私たちの感情や考えは、過去の経験や将来に対する期待や不安、さらには周囲の人の意見や世間体などに左右されがちです。でも、マインドフルネスの方法を習得することによって、今実際に起こっていることや、経験している気持ちや感情などを、フィルタを通すことなく感じ取り、ありのまま受け入れることが可能になります。そうすることによって、「私は本当は何がしたいんだろう」という疑問に対する答えが浮かんだり、漠然と悩んでいたことが明確になってきたり、楽しい瞬間を心から楽しむことができるようになります。

簡単なマインドフルネスのエクササイズをご紹介しますので、試してみてください。まずは2、3数秒から始め、数秒間でもマインドフルな時間ができれば大成功です。最初はうまくいかないかもしれませんが、練習を重ねるにつれ、簡単にマインドフルネスの状態に意識の切り替えができるようになっていきます。

(1)食事中
食事をするとき、例えばご飯をひとつぶだけお箸に取ります(どんな食材でも構いませんが、一種類の素材だけに集中することが肝心です)。取ったご飯粒を口に運ぶ前に色や形、つやなどをじっくりと観察します。重要なのは、「どうしてこんな形なんだろう」というような疑問を抱くのではなく、「ありのままを認識する」ことです。口の中に入れたら、噛まずに、味や舌ざわりなどをしっかりと感じて下さい。しっかりと味わったら、今度は噛みながら同じことをします。疑問や考えが浮かんで来たら、「あ、疑問が浮かんできたな」ということだけを認識し、答えを探すことなく、再び食材に意識を戻してください。

(2)歩きながら
木のそばを通った時に、木全体や枝を見るのではなく、一枚の葉だけを見ます。色や形をじっくりと観察してください。葉全体の色は全て同じですか?匂いはどうでしょう。表面はどうなっていますか?

(3)お店のレジでの待ち時間
お支払いの時に会計が混んでいるとイライラしがちですが、その時間をマインドフルネスの練習の時間にしましょう。並んでいる間、どんな音が聞こえますか?どちらの耳から聞こえてきますか?感じのいい声や音はありますか?同時に、嫌な声や音はどうでしょう。誰が何を話しているかではなく、聞こえてくる音そのものに集中してみてください。

佐野圭子 Ph.D., LMHC, NCC, SAS
メンタルヘルス&キャリアカウンセリング
CCC Counseling & Consulting
843 6th Street, Bremerton, WA 98337
電話:(360) 328-1233
【お問い合わせ】info@cccplace.com
【ウェブサイト】cccplace.com

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関するご質問は、直接ご相談ください。

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