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第15回 子どものメンタルヘルス

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クラスルーム

ワシントン州では、メンタルヘルスに関わる症状を理由に学校を欠席できると正式に定義され、2022−2023年度から各種学校で採用されることになりました。

これは、心の健康が体の健康と同じように取り扱われるべきであるという考えに基づいており、学生本人や法的に責任のある家族などの精神障害、心の健康状態が良くない場合、また、それらに関わるカウンセリングやセラピーに通うため通学が困難な場合にも適用されます。

もくじ

対面授業の再開と心の不安

対面授業が再開してしばらくは、「やっと友達に会えた」「集中して勉強できるようになった」というポジティブな声を聞くことが多かったのですが、しばらくすると、集団生活でのストレスやコロナ禍での不安定な状態を教室や学校外の活動で感じ取り、心の不安を訴えるお子さんが増えました。

また、夏休み直前になると、クラスでの人間関係がうまくいかないという悩みが増加し、その悩みが原因で勉強に集中できない中で課題やテストに追われ、さらに不安が募るという悪循環が起こっているようでした。

多くのお子さんが、「せっかく学校に行くんだから、お友達をたくさん作って楽しみたい」という期待を胸に通学したものの、その期待が「楽しまなければならない」というプレッシャーになり、そのプレッシャーが無意識にお互いに影響し合い、コミュニケーションがうまくいかない原因となりました。

ですが、自分ではどうしてぎくしゃくしてしまうのかわからないので、「嫌われていた」「失敗した」「仲間に入れない」と悲観的になり、言葉にならない悲しみや自己嫌悪、無力感や絶望感が生まれてしまいました。

家族の理解とサポートは必須

ワシントン州では13歳以上のお子さんは基本的に保護者の承諾なしにカウンセリングを受けることができ、守秘義務もいくつかの例外を除き、尊重されます。

そのため、専門家に任せているご家族が多いかもしれませんが、お子さんのメンタルヘルスにはご家族の理解とサポートは必須です。ご家族が「うちの子は自分には何も話してくれない」と嘆かれたり、ご自分を責めたりされることがあるのですが、辛い時は「話さない」のではなく「話せない」のかもしれません。

例えば、お子さんは心の不快感を体調不良として訴えることが多くあります。心の状態が原因で本当にお腹や頭が痛くなることもあれば、感情を的確に表現する言葉が見当たらず、どんよりとした気持ちを「吐き気がする」とか「疲れた」と言うこともあります。

また、自分で何とかしようと手探りの状態の時には、それに集中し無口になりがちです。

「メンタルヘルスの不調は身体の不調と同じように、誰もが経験すること」と家族みんなが認識することが、お子さんの大きな支えとなります。

ワシントン州の新しい規定

現在の規定によると、メンタルヘルスが理由で学校を欠席する場合、専門家の診断やメンタルヘルスに関わる症状名を提示することは必要とされていません。

また、子どもの頃に診断されたメンタルヘルスの症状名、例えば「不安障害」などを大人になっても抱えたままの方は、症状名そのものが不安な状態を引き起こすこともあります。

そのため、原因や医学的な診断に言及することよりも、大人であっても特定することが難しい「今、何を必要としているのか」をお子さんが見つけるサポートを最優先に考えることが大切です。

佐野圭子 Ph.D., LMHC, NCC, SAS
メンタルヘルス&キャリアカウンセリング
CCC Counseling & Consulting
843 6th Street, Bremerton, WA 98337
電話:(360) 328-1233
【お問い合わせ】info@cccplace.com
【ウェブサイト】cccplace.com

当コラムを通して提供している情報は、一般的、及び教育的情報であり、読者個人に対する解決策や法的アドバイスではありません。読者個人の具体的な状況に関するご質問は、直接ご相談ください。

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