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会社主催のパーティーで人事が注意すべき点

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もくじ

社員への事前通知

会社主催のパーティとわかっていても、限度を超えた行動をしてしまう社員はいます。これをできる限り防ぐためにも、事前に注意事項を伝えることを奨励します。社員にはドレスコードだけでなく、会社の反差別、反ハラスメントのポリシーを再読してもらい、パーティであっても会社の規則に反する場合は懲戒の対象となることを再確認させます。

また、二次会は会社と関係がないことも事前に伝え、管理職には規則違反の社員への対処方法も伝えておきます。

人事は、会社主催のパーティが保険適用対象であるか確認しておくことも忘れずに。

パーティは自主参加

社員全員が出席することが望ましいですが、パーティへの出席を強制してはいけません。職務の一環とすれば、拘束時間の給与支払いや労災などの問題とも関連する可能性があるからです。

また、社員の中にはすでに他の予定がある人もいるでしょう。パーティはある程度前もって通達し、スケジュールや注意事項のほか、社長から日ごろの仕事に対し、感謝のメッセージなどを添えると良いでしょう。

あまり宗教色を出さない

アメリカではキリスト教徒が大半を占めるため、「クリスマス・パーティ」という名称で開催する企業もあるかもしれませんが、会社が主催する以上は一つの宗教行事として行うことは好ましくありません。

みんなが歓迎されていると感じるよう、音楽、飾りつけ、アクティビティは、民族や宗教の色合いが濃いものはできるだけ避けるようにします。日本では何気なく使われている「クリスマス」という言葉も、宗教に関連することは覚えておきましょう。

職場以外の場所での開催

職場を離れ、どこか別の場所でパーティを行えば、準備や後片付けをしなくても良いというメリットだけでなく、仕事の延長と感じずにコミュニケーションを促進しやすくなります。

また、担当者を決めて予約から進行まで任せることで、社員主体のパーティという意識を持って運営することができるほか、ローカルの社員は好みや予算に合った人気の場所を知っていることも多いです。

ただし、治安や駐車スペースなどは、あらかじめ人事が再確認する必要があります。

飲酒のコントロール

パーティでアルコールを提供することは一般的ですが、飲みすぎる社員が出ないようにコントロールする必要があります。また、空腹のまま飲酒して深酔いしないよう、オードブルや前菜などを最初から提供することも重要です。

役員や人事担当、パーティの責任者などは、できるだけアルコールの摂取を控えたほうが良いでしょう。これは問題が起こらないよう注意し、万一問題が起きた場合に対処する必要があるからです。

また、参加者が摂取できるアルコールの量をあらかじめ制限することを推奨します。アルコールはチケット制で提供する、アルコール度数の高い飲料は避けてビールやワインのみ提供する、アルコール飲料は購入制にするなどが一般的です。パーティ後半はアルコールの提供をやめ、代わりにデザートやコーヒーを提供し、スピーチの時間に充てるなどの工夫も必要です。

車社会のアメリカでは1杯程度のアルコール摂取であれば(州により規定は異なる)運転しても違反とならないことになっていますが、社員が酒気帯び運転や飲酒運転をしないよう十分に注意する必要があります。

社員への注意喚起はもちろんのこと、万一、飲みすぎた社員がいる場合は、重大な問題の発生を事前に回避するために、会社負担でタクシーやライドシェアを手配する、または近くのホテルに宿泊させるなどの方法を取るべきです。

ソーシャルメディアに注意

従業員が会社のイベントを SNS にアップすることが増えているため、これらがハラスメントなど予期せぬネガティブな事件に発展する可能性があります。

このようなイベントでの出来事や写真を面白おかしくアップしたことで会社のイメージを損なわないよう、人事から事前に SNS ポリシーを確認させ注意しておくことも重要です。

夜遅くまで行わない

多くのホリデー・パーティは就業時間後に行われ、週末であっても夜間になることが多いですが、就業時間内の実施も検討に値します。子どもがいる社員はベビーシッターを手配する必要がなくなり、誰もがちょっとした休憩を取っているように感じられ、仕事に疲れた後にパーティに出席することもありません。さらに、混雑する時間帯より前に会場を借りる方が安いというメリットもあるでしょう。

また、どんなにパーティが盛り上がっていても、最後まで残るプレッシャーを社員に感じさせないことが必要です。なぜなら、ホリデー・シーズンは誰もが皆忙しいからです。

以上のような点に注意しつつ、ともすると仕事に身が入りづらいこの時期に、社員のモチベーションを上げるようなホリデー・パーティを行えるよう工夫しましょう。

総合人事商社クレオコンサルティング
経営・人事コンサルタント 永岡卓さん

2004年、オハイオ州シンシナティで創業。北米での人事に関わる情報をお伝えします。企業の人事コンサルティング、人材派遣、人材教育、通訳・翻訳、北米進出企業のサポートに関しては、直接ご相談ください。
【公式サイト】 creo-usa.com
【メール】 info@creo-usa.com

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