Q:大学留学のため渡米してから10年になります。職場で知り合った白人のアメリカ人と結婚し、今、4歳の娘がおり、共働きです。夫はいつも娘を甘やかして好きなことばかりさせ、躾けをしようとしている私が悪者になってしまいます。共働きでも、いつの間にか私が家事をすることが多くなり、不満がたまって夫婦喧嘩がたえません。
A:がむしゃらにがんばってこられたようですよね。自分一人ががんばって、まわりは何もやってないように思えるかもしれませんが、今はまず周りを責める前に、自己診断をする時期かもしれません。
ご相談の内容から察しますと、ご自分のやり方がハッキリしていて、「こうしなければならない」といった固定概念が強くありませんか?
たとえば、家はピカピカできれいでなければならない。洗濯物はためないで、ほとんど毎日しなければならない。食事は必ず数品作って外食は避けるのが当たり前。まだまだあるかもしれません。この固定概念に対して、アメリカ人の家は汚い、食事は美味しくない、アメリカ人の配偶者には任せていられない、と続くので、自分が全部することにしておいたにもかかわらず、「何もしてくれない」と、後から文句を言うケースをよく見かけます。アメリカ人の配偶者にして見れば、家事をやってもらえるなら気楽ですし、後で文句を言われると、自分の擁護策を立てることになります。
アメリカ人といっても、人種や出身地域によっても風習が異なるため、「これがアメリカ人だ」と決め付けることはできません。
しかし、日米の風習の違いがあります。ベットに入るまで靴を履き、朝にシャワーを浴びる習慣。ハグをしたり、キスをしていつも “I love you” と言う家族関係。「私は日本人だから、そんなことはできないわ」といった声が聞こえてきそうです。
ここで考える必要があるのは、だとしたら、アメリカ人の配偶者や子供はあなたの態度をどう感じているかです。
私は、異文化が共存する家庭は、どちらか一方の文化風習に合わせるのではなく、その家庭、そのメンバーにあった文化を作り上げていくのが大切だと思います。
一例として、共働きなのですから、家事は分担し、両方が順番に夕食の用意をすることにし、たとえ美味しくないものが出てきたとしても、「ありがとう」と言って食べる。あなたの美味しい料理に慣れていて、作った本人も、「う~ん、いまいちだ」と思っているようなら、「こうしてみたらどう?」と、子供も一緒に料理教室を開いてみることだってできます。
「アメリカ式対日本式」の対決ではなく、「○○家の文化風習」を作るためには、まず、役割分担やルールを決めてみましょう。
たとえば、子供を迎えに行く順番。料理をする順番。子供の躾けの役割(子育てには、愛としつけの両方が必要)などを話し合ってみて、お互いの性格にあった役割を持つようにしてみましょう。いつもやさしく、あまり競争心のないような性格の配偶者に、突然子供に厳しくするのは難しいことはよくあります。配偶者にもう少し子供の躾をする努力をしてもらう一方で、あなた自身も子供に愛情が伝わるよう努力することが必要です。スキンシップが難しく、”I love you” が言えなくても、アメリカ人が10回するところを1回するように心がけたり、子供にあなたが「愛しているよ」といったメッセージが伝わる方法を考えてみましょう。子供を批判するよりも、夫婦が楽しい時間を増やすことはとても大切です。
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高田 Dill 峰子さん
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