6月19日は『Juneteenth』(ジューンティーンス)。アフリカから現在の米国に連れてこられて奴隷にされた人々が解放された日です。
2021年6月17日にバイデン大統領がこの日を連邦の祝日とする法案に署名し、新たな祝日となりました。
Tune in as I sign the Juneteenth National Independence Day Act into law. https://t.co/Xq8AYa76if
— President Biden (@POTUS) June 17, 2021
連邦政府人事管理局(OPM)は、今年は6月19日が土曜日にあたるため、大半の連邦職員は明日6月18日が休日となるとツイートしています。
Today @POTUS will sign the Juneteenth National Independence Day Act, establishing June 19th as a federal holiday. As the 19th falls on a Saturday, most federal employees will observe the holiday tomorrow, June 18th.
— U.S. Office of Personnel Management (@USOPM) June 17, 2021
現在の米国に最初にアフリカの人が奴隷として連れてこられたのは、一般的に約400年前の1600年代と言われています。アメリカに来るまでの船の中でも多数の人たちが亡くなりましたが、アメリカに着いてからは物のように売買され、過酷な労働を強制されました。
そして、1861年に奴隷制度に反対する北部の州と、奴隷制度の存続を主張する南部11州の戦争が勃発(American Civil War:南北戦争)。リンカーン大統領は、戦局が北軍に有利になった1862年9月に奴隷解放宣言を発し、1863年1月1日に Emancipation Proclamation(奴隷解放宣言)に署名しました。
1865年4月に奴隷制度反対の北軍が勝利して、南北戦争が終結。その年の6月19日に北軍のゴードン・グレンジャー将軍がテキサス州ガルベストンに入り、同州でまだ奴隷として使われていた人々に南北戦争の終結と奴隷制度の廃止を告げました。奴隷解放宣言が出されてから約2年半が経過していました。
これにより、6月19日は Juneteenth(ジュンティーンス)、「自由の日」(Emancipation Day)、「解放の日」(Freedom Day)、「ジューンティーンス独立記念日」(Juneteenth Independence Day)などと呼ばれ、アフリカ系アメリカ人のコミュニティを中心に155年間祝われてきました。その後、全米50州のほぼすべての州とワシントン D.C. で祝日に指定されるまでになりましたが、長年にわたり連邦祝日にすることを求める運動も続いていました。
一例として、ワシントン州がこの日を州の祝日としたのは2007年。その後、2021年になってようやく州職員の有給休日とすることが決定しました。