ハリケーン「ドリアン」(Hurricane Dorian)がプエルトリコを北西に向かって進んでいることが報じられています。現時点では、これからカテゴリ「4」(最大風速130-156mph、209-251kmh)に発達し、レーバー・デーの祝日にあたる9月2日(月)にフロリダ州に上陸すると予想されています。
フロリダ州のロン・デサンティス知事はドリアンの進路にあたる26郡に非常事態宣言を出しました。日本の外務省もハリケーン「ドリアン」の接近に伴う注意喚起を出しています。
熱帯低気圧が来ることのないシアトルとは無縁のニュースのようですが、旅行や出張で熱帯低気圧の来る地域にシアトルから行く人も少なくありません。航空会社はフライト時間の変更やキャンセルの可能性があることを発表しており、中にはカリブ海地域とのフライトの変更にかかる手数料を今回は無料にするところも出てきています。クルーズ利用する航空会社の公式サイトを確認しましょう。また、宿泊先のキャンセルに関する規約も確認するのがおすすめです。
ハリケーンは、サファ・シンプソン・ハリケーン・ウィンド・スケール(The Saffir-Simpson Hurricane Wind Scale)で5つのカテゴリに分類されます。
カテゴリ1:74-95mph、119-153km/h
カテゴリ2:96-110mph、154-177km/h
カテゴリ3:111-129mph、178-208km/h
カテゴリ4:130-156mph、209-251km/h
カテゴリ5:157mph 以上、252km/h 以上
また、大西洋で発生するハリケーン(大西洋熱帯低気圧)の名前は、1953年以来、ナショナル・ハリケーン・センターが作成したリストにもとづいて名づけられています。ひとつのリストには21個の名前があります。
2019年の名前の一覧は次のとおり。
Andrea
Barry
Chantal
Dorian
Erin
Fernand
Gabrielle
Humberto
Imelda
Jerry
Karen
Lorenzo
Melissa
Nestor
Olga
Pablo
Rebekah
Sebastien
Tanya
Van
Wendy
現在は、世界気象機関が厳格な手順で維持・更新されていますが、この名前には6つのリストが用意されていて、ローテーションで使われるため、6年ごとに再使用されることになります。つまり、今年のリストは2025年に再使用されるので、「2019年のドリアン」と「2025年のドリアン」が存在することになります。
壊滅的な打撃をもたらした大西洋熱帯低気圧の場合、「再使用は不適切」と判断されれば、リストからはずされて別の名前が追加されることがあるそう。たとえば、2005年のカトリーナ(Katrina)、2017年のイルマ(Irma)やマリア(Maria)などがそれです。すべてのリストはこちらで見ることができます。その他のイレギュラーなものは、シーズンオフの発生、1シーズンに21個以上発生した場合で、ギリシャ語のアルファベット(Greek Alphabet)から名前が選ばれることが決まっています。
なお、太平洋北東部(Eastern North Pacific)と太平洋北中部(Central North Pacific)で発生した太平洋熱帯低気圧には、別の名前のリストがあります。