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ワシントン州の予算赤字に対応:ファーガソン知事が増税なしの支出削減計画を発表

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ボブ・ファーガソン州知事は27日、ワシントン州の大規模な予算赤字を削減するための40億ドルの支出削減計画を発表しました

知事室の推計によると、今後4年間で州予算の赤字は約150億ドルに達すると見込まれています。ため、ファーガソン氏は1月15日の就任以来、各機関と協力して節約策を特定し、提案する取り組みを続けています。現時点では、予算赤字の解決策は新たな増税ではなく、さらに30億ドルの赤字削減を実現する計画となっており、インスリー前知事の提案に加えて合計70億ドルの支出を削減できる見込みです。

「私たちの州は、歴史的な予算赤字に直面しています」とファーガソン知事は述べました。「この課題には、思慮深いリーダーシップと財政責任へのコミットメントが必要です。私のチームと私は、節約と効率化のために州の支出を徹底的に見直しました。ワシントン州民の基本的なニーズを守りながら、優先順位をつける必要があります」

発表の要点をまとめました。

目次

維持される事柄

  • K-12教育投資の維持: すべてのK-12(幼稚園から高校)教育への投資を維持し、インスリー前知事の提案した年間150億ドル超の投資をすべて採用する。これにより、予算に占めるK-12教育予算の割合が増加。
  • 公共安全投資の維持: 現行の2年間予算のすべての公共安全投資を維持し、インスリー前知事の提案した予算のほぼすべての新規投資を採用する。
  • ホームレス対策と住宅支援の維持: 現行の2年間予算の投資を維持し、インスリー前知事の提案した予算の新規投資をほぼすべて採用する。これは2年間で12億ドル以上に相当する。
  • 労働協約の尊重: ワシントン州の公務員と交渉された労働協約を尊重し、維持する。
  • 現行の現金給付プログラムの維持: TANF(低所得家庭向け一時扶助)など、ワシントン州民を支援するすべての現行プログラムを維持する。
  • メディケイド資格の維持: ワシントン州民のメディケイド利用者には継続して州の医療保険が提供される。

具体的な節約策

  • 州職員の給与削減策: 多くの州職員に対し、今後2年間、月に1日の無給休暇(furlough)を求め、3億ドルの節約を見込んでいる。警察、刑務所、州立病院の職員は対象外。
  • 不要な契約やスペースの見直し: COVID-19対応の際に必要とされた保健局の倉庫契約を終了し、440万ドルを削減する。また、エコロジー局と州立公園局がオフィススペースを共有することで、240万ドルの節約を実現する。
  • 旅行経費と機器購入の削減: 州職員の州外出張を50%削減、州内出張を25%削減、機器やサービス購入費を10%削減する。
  • 新規プログラムや投資の見直し: 一例として、チャイルドケアセンターへの支払い増加を一度に行うのではなく、4年間で段階的に進めることで、1億4400万ドルを節約する。
  • 一時的な連邦資金の見直し: 農務省がフードバンク支援に充てていた一時的な連邦資金を見直し、次の2年間予算では8,200万ドルに抑える。

追加の節約案も議会へ提供

州機関からの追加提案により、さらに10億ドルの節約の可能性もありますが、ファーガソン知事は現時点では推奨していません。これらの情報は議会へ送付され、予算赤字解消に向けた検討材料となります。

州機関の運営においては、効率化と政府規模の適正化が求められています。これに加えて、まだ実施されていない予算案や支出についても慎重に見直しを行い、無駄を削減することが必要とされます。このため、過去に決定された支出であっても、現在の予算危機を踏まえて再評価を実施することになります。特に、COVID-19パンデミック時に一時的に提供された連邦資金に関しては、一般財源で恒久的に補填する必要があるのかを再検討し、持続可能な財政運営を目指すことが求められます。

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