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ワシントン州西部にこの冬一番の寒気到来 都市部でも初雪の可能性

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今週後半は北極からの寒気の到来により、ワシントン州西部ではこの冬一番の寒さが週明けまで続きそうです。 ナショナル・ウェザー・サービス(国立気象局)は、シアトルやベルビュー、タコマなどのあるシアトル大都市圏を含むワシントン州西部に雪や凍結の可能性があるとして注意を呼びかけています。

シアトル大都市圏は冬に大量に積雪のある積雪地帯ではないので、除雪車を配備してできるだけ影響を少なくする対応はなされるものの、雪や凍結が起こると移動や物流、公共サービスなどに影響が出てしまいます。なので、インターネット、テレビ、ラジオなどで天気予報をこまめにチェックし、雪や凍結の際は不必要な外出は控えるのが賢明です。

もくじ

予想最高気温は約-2.2℃〜0℃

今回の寒波の影響で気温が下がり始めると予想されるのは1月11日(木)

最も気温が低くなるのは12日(金)と14日(日)で、最高気温が20°F台後半から30°F台前半、夜間の最低気温は20°F程度になるとの予報です。摂氏にすると、今回の寒波による予想最高気温は約-2.2℃から0℃。夜間の予想最低気温は-6.7℃ぐらい

その後、週明けから少しずつ気温が上昇し始めると予測されています。

天気予報・交通情報

天気予報や交通情報は、テレビ、ラジオ、インターネットで入手します。

停電してしまった場合は、電力会社にレポートします。

雪の予報

ナショナル・ウェザー・サービス(国立気象局)によると、少なくとも少し雪が降る可能性がある時間帯は、木曜日の昼間から金曜日の昼間に変更されましたが、4インチ(約10cm)以上も積もる確率は現在非常に低いとのことです。

なお、荒れ模様の天気になると予想される地域が、南にシフトしています。現時点で、オリンピック半島北部と州都オリンピア南部の地域は、4インチ以上の積雪がある可能性が30〜40%で、最も高くなっています。ピュージェット湾沿岸の他の地域での積雪量は、雨によって影響されます。

気象注意報や警報に使われる英語

冬型の気圧配置になった時、注意報や警報が出されることがあります。ここでは、基本的な単語や言い回しをご紹介します。

  • watch: 注意報 例:winter storm watch: 冬季気象注意報
  • warning: 警報 例:winter storm warning: 冬季気象警報
  • winter storm: 冬季気象、冬の嵐
  • snowfall: 降雪
  • snowfall chances: 降雪確率
  • gust: 突風
  • freezing rain: 雨が地表や木の枝などに達した時点で凍結して氷になること
  • black ice: 夜間に氷点下となったことで、黒いアスファルト上の水分が凍結してしまうこと

寒波に備えるために

冬の寒波は、雪がちらつく程度から、吹雪や路面凍結まで、さまざまです。シアトル大都市圏では、2021年12月末は雪、2022年12月末は路面凍結と、強烈な寒波に見舞われ、事故や怪我もあり、多方面に大きな影響が出たことは記憶に新しいでしょう。

シアトル大都市圏は大量の雪が降る積雪地帯ではなく、雪は珍しいですが、市や郡は除雪車を増やし、準備をしています。でも、少しの雪でも移動、停電、物流に影響が出やすいので、テレビ、ラジオ、インターネットで天気予報や道路状況の情報を収集し、寒波に備えておくことが必要です。

ワシントン州保健局が紹介している「寒波に備える方法」の要点をまとめました。

  • 雪が降り始める前に、車のガソリンを満タンにしておくこと。
  • 防風窓(storm windows)を取り付ける。
  • 外壁、屋根裏、クロールスペース(床下や屋根裏の狭いスペース)を断熱する。特に、外壁の近くや屋根裏、クロールスペースにあるパイプをカバーする。
  • 屋根、ドアの周り、窓の隙間を塞ぐ。
  • 暖かい服を用意する。
  • 凍結した場合に備えて、塩化カルシウムや砂を用意しておくこと。

暖房器具を正しく使用すること

  • 暖炉がある場合は、ちゃんと機能するか確認しておくこと。
  • 灯油ヒーター(kerosene heater)を使用する場合は、屋外で給油し、可燃物から少なくとも3フィート(約1m)離しておくこと。
  • ガスや炭のグリル、火鉢、携帯用プロパンヒーターを、屋内での調理や暖房に使わないこと。
  • 発電機を屋内やガレージ、カーポートで使用しないこと。

寒波の最中には、屋内で炭のグリルなどを使い、一酸化炭素中毒(carbon monoxide poisoning)で亡くなる人がいます。そのため、キング郡では、一酸化炭素中毒について複数の言語で解説を用意しています

寒波の最中にできること

  • 厚手の服一枚よりも、ゆったりとした軽量で暖かい服を重ね着することが望ましい。手袋ではなくミトンを着用し、暖かいウール製の帽子をかぶること。
  • 必要でない運転を控えること。
  • 室内の設定温度を下げ、燃料を節約すること。
  • 使用しているエリアのみ暖房を使うこと。ドアやカーテンを閉めること。窓やドアに毛布をかけること。
  • ガスや炭のグリル、火鉢、携帯用プロパンヒーターを屋内で調理や暖房に使わないこと。
  • 発電機を屋内やガレージ、カーポートで使用しないこと。
  • 雪かきをする際には注意して行うこと。無理をしないこと。
  • 定期的に食事をとること。食べ物で必要なカロリーを摂り、体温を保つことができます。
  • 凍傷(frostbite)や低体温症(hypothermia)の兆候に注意すること。呂律がまわらない、方向感覚がない、震えが止まらない、つまずく、眠気がある、体温が95°F(35℃)以下になっていないか注意。
  • 屋内に入ることができない状況になった場合は、風を避けて乾燥した場所にとどまること。他に選択肢がなければ、風よけや雪の洞窟を作ること。雪を食べると体温が下がるので、避けること。
  • 犬や猫を室内に入れること。
  • 自分の家の前の歩道の雪を除雪し、通りやすくすること。これは法律で決まっています。
Don’t Snow Us In: Shovel your sidewalk so everyone can get around safely

車で外出する場合

  • 車で外出する場合、行き先を誰かに伝えておくこと。脇道ではなく、主要道路を走ること。
  • 停車しないといけない状態になった場合は、車内に留まり、明るい色の救助フラグやハザードライトを使用して、誰かの目に留まるようにすること。
  • 吹雪で立ち往生した場合は、排気管(tail pipe)が汚れていない状態にし、エンジンとヒーターを毎時10分間つけること。その際、窓を少し開けること。
  • 夜間は車内のライトを点灯させておき、救助隊が見つけやすいようにすること。

車に積んでおくべきアイテム

冬場の悪天候の時や、積雪地帯、標高の高い山脈の峠などを通る時は、予想外の事故や通行止めなどの緊急事態に備えておく必要があります。でも、何を用意していけばいいのかわからない人も少なくないはず。ワシントン州運輸局が、車に積んでおくべきアイテムをまとめています。

  • ガソリンを満タンにしておくこと
  • ファーストエイドキット(救急処置)
  • 携帯機器の充電器
  • 懐中電灯
  • 飲料水
  • スナック(保存食)
  • アイス・スクレーパー(氷をこすって取る)
  • スノーブラシ(雪を取り除くブラシ)
  • ブーツ、手袋、防寒着
  • 音楽やゲーム
  • ジャンパーケーブル
  • フレア(発煙筒)
  • タイヤのチェーン
冬場に車に積んでおくべきアイテム

こちらのチェックリストには、さらに詳しい内容が掲載されています。

  • 携帯電話
  • 予備のバッテリー
  • 毛布
  • 保存食やスナック
  • 小型のショベル
  • 三角表示板(warning triangle)
  • 袋入りの砂または猫砂(雪でタイヤが滑って動かない時、トラクションに使える)
  • 笛(救助を呼ぶため)
車に積んでおくべきアイテムのチェックリスト

また、ワシントン州保健局は、次のアイテムも積んでおくことを勧めています

  • 3日分の飲料水
  • 自分と同乗者それぞれの毛布や寝袋
  • スノーショベル
  • 蓋付きの缶コーヒー
  • トイレットペーパー

地域のサポートシステム

市や郡は、寒波によって影響を受ける可能性のある人々のための避難所(英語では、シェルター、ウォーミング・センターなど)や緊急支援サービスを提供しています。

キング郡:kcrha.org/resources/severe-weather-shelter
スノホミッシュ郡:snohomish-county-public-safety-hub-snoco-gis.hub.arcgis.com/pages/cold-weather-shelters
ピアス郡:www.cityoftacoma.org/inclement_weather/inclement_weather_resources
キットサップ郡:www.kitsapgov.com/hs/Pages/HH-Severe-Weather-Shelters.aspx

旅行者向けのアドバイス

寒波で雪が積もったり、道路が凍結したりする場合、飛行機やライトレールなどの交通機関や観光地にも影響が出る可能性があります。宿泊先のフロントデスクに確認するか、交通機関や観光地のソーシャルメディアで最新情報を確認してください。

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