アマゾン(本社:シアトル)は4日、シアトルの約10マイル(約16km)東にあるベルビュー市で新たに10,000人の雇用を創出すると発表しました。
同社は今年2月に15,000人をベルビュー市で採用すると発表しており、イーストサイド最大の都市での従業員数が最大25,000人になる見込みです。
同社の公式ブログによると、新たな採用計画に従い、ベルビューのダウンタウンにある Vulcan:555 Tower と West Main に200万平方フィートのオフィススペースを確保したとのこと。
「既に開発中のこれらのプロジェクトは、我々のチームに最先端のオフィススペースを提供し、コミュニティには、公園や小売スペースなどの新しいアメニティを提供することで、活気があり、アクセスしやすく、歩行者に優しいビジネス街という同市のビジョンを実現することになる。どちらの建物も2023年に開通が予定されているサウンド・トランジットのイーストリンク拡張の一環として開設される予定のベルビュー・ダウンタウン駅から徒歩圏内にある」
さらに、同社はシアトルの NBBJ 社が設計した27階建てのオフィスタワー、Bellevue 600プロジェクトの第2フェーズの開発プロセスを数週間以内に開始する予定で、完成時には新しい小売施設や、誰でも利用できるグリーンスペースも作るとのこと。持続可能性への取り組みの一環として、少なくとも LEED のゴールド認証を目指しており、2025年までに完成する予定です。
「ベルビュー市への投資を続ける中で、私たちは良き隣人であることを約束し、地域社会への継続的な支援を拡大している。同市の Human Services Fund に100万ドルの助成金を提供し、地域の困窮家庭を支援する保健医療および福祉サービスの提供者を支援する。フレキシブルなリソースを通じて、COVID-19によって不均等に影響を受けているコミュニティも支援するため、同市がイーストサイドの40以上の団体に分配する。この助成金は、Bellevue Lifespring を通じ、パンデミックの中でベルビュー学区の世帯に食料品・健康関連品・パーソナルケア商品を提供する」
ベルビュー市のリン・ロビンソン市長はアマゾンの公式ブログに掲載された声明で、「アマゾンのベルビュー市への継続的な投資は、今日の1万人の高給職の追加と Humans Services Fund への100万ドルの助成金を含め、このコミュニティと地域にとって大きな勝利」と述べています。「景気回復期に重要なサービスを惜しみなく提供してくれたことに感謝したい。アマゾンとのパートナーシップを拡大し、全てのベルビュー市民に新たな機会を提供することを楽しみにしている」
MyNorthwest は、この10,000人の雇用創出がシアトルの本社キャンパスからの異動なのか、新たな人員の採用なのかは明確ではないと報じました。また、シアトル市議会が8月に 『JumpStart Seattle』と呼ばれる大企業税を可決した後、Windermere のチーフエコノミストがアマゾンによるイーストサイドでの雇用拡大という直接的な影響が生じる可能性があると警告していたことを紹介しています。GeekWire も、シアトル市内近郊で5万人以上を雇用するアマゾンとシアトル市議会の対立と、同社がワールドワイド・オペレーションを2023年までにシアトルからベルビューに移す計画を発表したことについても触れています。
この『JumpStart Seattle』と呼ばれる大企業税は、従業員の給与の合金額が700万ドルを超える企業に税金を課すことで、年間2億ドル以上を調達するというもの。対象となる企業は、年収が15万ドル以上の従業員1人当たり0.7%、50万ドル以上の従業員1人当たり1.4%を課税されることになります。