シアトル・タコマ国際空港(SEA)では、地元航空会社アラスカ航空による初の大陸間路線となる成田国際空港への直行便が、5月12日に華々しく就航しました。この新路線は、シアトルを拠点とするアラスカ航空にとって国際的なネットワーク拡大の第一歩となり、2030年までに合計12の国際路線を開設する計画の幕開けとなります。
今回の成田便は、アラスカ航空が今年買収を完了したハワイアン航空によって運航され、広々としたワイドボディ機材のエアバス330-200を使用。太平洋を横断するビジネスやレジャー旅行者に、より快適で利便性の高い選択肢を提供します。

この日、アラスカ航空のNコンコースのゲートでは特別なセレモニーが開催され、ハワイ伝統の祝福の言葉に始まり、アラスカ航空のベン・ミニクッチCEO、ハワイアン航空のジョー・スプレイグCEO、ポートオブシアトル・コミッショナーのサム・チョー氏らが就航を祝うスピーチを行いました。さらに、CHIKIRI/太鼓の学校による迫力のある和太鼓の演奏、リボンカットなど、国際線新時代の幕開けを祝うイベントが行われました。
アラスカ航空のミニクッチCEOは、シアトル発の東京直行便の就航について「アラスカ航空にとって歴史的な一歩であり、国際展開の拡大に向けた新たな第一歩です」と述べました。同社は、20年前は100機規模だった保有機材を現在は400機まで増やし、1日1,600便、140都市に就航しており、ハワイアン航空との統合により、アメリカで5番目、世界で13番目の規模の航空会社に成長。今後はさらに国際展開を強化し、5年以内にシアトル発の国際線を12路線まで拡大する計画で、来年にはヨーロッパ便も就航する予定です。

「シアトルはアラスカ航空グループにとって国際的なハブとしての役割を強めています。国際線は順次ボーイング787ドリームライナーに切り替え、より快適なサービスを提供していきます」
また、このフライトで成田に向かうというシアトルの日系スーパーマーケット・宇和島屋のデニース・モリグチ CEO は、「アラスカ航空は、私たちの “ホームタウン”、つまりアメリカ太平洋北西部(PNW)の航空会社です。宇和島屋と同じように、この地域と日本をつないでくれる存在ですから、この特別な瞬間をお祝いするために、このフライトで日本に行ってきます」と話してくれました。
シアトル・タコマ国際空港は、2024年に過去最高となる5,260万人の利用者を記録し、2025年はさらに利用者の増加が見込まれています。現在、37の航空会社が94のアメリカ国内線および34の国際線(カナダ、メキシコ、季節運航便を含む)を運航。2022年から3年連続で「北米ベスト空港」に選ばれ、世界的な格付け機関スカイトラックスからは4つ星の評価も受けています。

ハワイアン航空エアバス330-200
これにより、日本直行便を運航する航空会社は従来の3社から4社に増え、旅行者にとっては新たな選択肢が加わることに。利便性の向上に加え、今後はビジネスや文化交流のさらなる発展も期待されます。