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第2回 秋のガーデニング (2)

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真知子・フォートさん

執筆者:真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスター・ガーデナーの資格を取得。園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。マスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。また、2021年7月から自宅の庭で生け花教室を開講しています。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。

草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー

10月も走り出して秋が深まり、曇りの日も多く、雨も頻繁に降るようになってきました。移植、植え付け、株分けをどんどん進めながら、冬越しの準備もあります。禿げた芝生の部分に、コンポストを混ぜ込んで芝生の種をまいて修理もしたりと、ガーデナーは忙しいです!

秋の象徴、紅葉がぼちぼち目立ってきましたね。今秋もまた広大に広がる紅葉が見たくて、ハイウェイ2をずーっとレブンワース(Leavenworth)の方へドライブしてきました。スティーブンズ・パス(Stevens Pass)を通過した頃から、赤、オレンジ、黄色と紅葉が広がって別世界。秋が一杯でした!

秋のガーデニング

ところで、葉は紅葉すると散って落ち葉になりますが、その落ち葉を集めて黒いビニール袋に入れてゴミに出すのは、もったいないことです。落ち葉はウッドチップと同じようにマルチングになるので、花壇のプラントたちの間にまけば越冬に役立ち、夏の乾燥や雑草防止にも再利用できます。そして、余った落ち葉は庭の目立たない場所に集めておけば、腐葉土・コンポストになります。自然の摂理に従ってリサイクルし、庭を自然に健康に維持することで ”Easy Care Garden”(手のかからない庭)にしていきましょう!

秋のガーデニング

さて、第一回の秋の花のご紹介に含めていなかった花で、今、我が家の庭で咲いている植物たちをご紹介します。

秋のガーデニング

Autum Joy Sedum

まずは、Autumn Joy Sedum。多肉植物で、8月頃ピンクの可愛い花が咲き始め、秋に入ると銅色に変わって11月頃まで咲きます。手が掛からないプラントで、ススキなどのOrnamental Grasses の傍に植えると合います。

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Goldenrod Solidago Fireworks

次は、Goldenrod (アキノキリンソウ)。キク科で、いろいろな種類がありますが、お薦めは Solidago Rugosa Fireworks で、名前のように黄色い花火のような花が咲きますが、3-6フィートの高さになるので、日当たりの良い花壇の後ろに植えるとよいでしょう。丈夫で増えやすいので、庭の中心でなく端が良いかも。

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Hardy Hibiscus ‘Luna Blush”

また、去年に植えたHardy Hibiscus ‘Luna Blush’(ハーデイハイビスカス)が9月中頃から白い大きな花を咲かせています。Monkshoodの株は去年の5月初旬の恒例マスター・ガーデナー・プラント・セールで購入、今やっと紫の花が咲き始めています。日当たりの良いところでも半日陰でもよく、2-4フィートになり、見た目がとても良いです。

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Monkshood

今春、我が家では陰になって家屋を脅していた大木をプロ(Arborist)に除去してもらい、今後2年ぐらいの暖炉用薪とウッドチップのストックができました。ウッドチップはプラントの周りにマルチングして、冬の寒さと夏の乾燥から守り、雑草防止に欠かせなく、そのまま土に溶け込んでコンポストなり健康な土になるので、自然の庭に大切なものです。それまで陰になりがちだった庭は日当たりが良くなったことで、新たなランドスケーピングが必要になりました。そこで、その条件に合う秋の花のリストをまとめて、早速に専門ナーサリーへ行ってきました。専門店の長所は、種類が豊富で、ほとんどその場で手に入ること。お店の人に知識があり、質問にも適切な答えをしてくれ、リストを渡すとすぐに見つけてくれるので大助かりです!ホーム・インプルーブメント・センターの植物は少々安いかもしれませんが、種類は豊富でなく、選択が限られ、欲しいものがない場合が多く、知識がない人がほとんどで助けになりません。カタログやウェブサイトでも注文できますが、この頃は以前に購入したことのある、信頼できるところ以外では注文しないようになりました。というのも、枯れたり、使い物にならない不良品を送ってきて、がっかりしたからです。皆さんもご注意下さい。

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Eastern Star Aster

さて、ナーサリーで買ってきたのは、日光を好み、夏の下旬から秋の下旬、または、冬の初旬頃まで咲き続ける丈夫で手のかからない花々です。Eastern Star Aster(宿根アスターの一種)は、白い小花に黒っぽい茎の小ぶりの株で、寒さや乾燥にも強く、半日陰でもOK。カリガネソウ属のシソ科で青紫の匂いの良い花を咲かせるCaryopteris(ハナシブキ)は2-4フィートになるので、花壇の後ろが適しています。Helianthus ‘Lemon Queen’ (宿根ヒマワリ)は、レモン色の元気な花を見せてくれ、すごく背が高くなるので、ボーダーに向いています。Russian Sage(Perovskia ‘Little Spire’:ロシアンセージ)はラベンダ―ブルーの花が咲き、ロシアという名の通りに、寒さに強いです。

もう一つ、秋のガーデニングで欠かせないプロセスは、早春から咲き始める球根たちを、今、植え込んであげることです。丈夫で頻繁に掘り起こしたりしないでよい、手がかからない春咲球根たちをご紹介します。
早春に咲く Snowdrops(スノウドロップス)、Crocus(クロッカス)、Muscari(ムスカリ)、Hyachinths(ヒヤシンス)、Scilla (シラー)などがそうです。Muscari(ムスカリ)と Scilla (シラー)は似ているので間違いやすいですが、ムスカリはグレープヒヤシンスと呼ばれるように青いブドウのような花がついていて、シラーは青っぽい小花が一杯ついています。また、春の中頃に咲き出すチューリップ、水仙(Daffodils、またはNarchissi)、春の後半から初夏にかけて咲き始める華やかなユリ類の球根も忘れず植え込んで下さい。

残念ながら、我が家では、チューリップはリスが掘り起こして食べたり、一年で消滅してしまうので止めました。スイセンは問題なく年々増えていくので、4年ぐらい毎に掘り起こして、増えた分を他の場所に植えたりしてみると、春の曇り空に、黄色や白の水仙の花々が映えて美しい限り!半日陰でもいいですし、手がかかりません。球根によって植える深さが違ってくるので、そのパッケージの説明書をよく読んで、植え込んで下さい。穴を掘ったら、ボーンミール(Bone meal)を少々穴底に入れてから球根を植えこんで、マルチングして、一回だけお水をあげて終わりです。冬の間にこのボーンミールが根に栄養を与えて、春に大きな花を咲かせてくれます。球根は一か所にまとめて沢山植え込んでおくと、見た目の良いスポットになります!また、玄関先のポットにさまざまな球根を植え込んでおくと、春が来たと楽しいです!今、春咲きの球根が店々に出ていますが、そのうちに割引が始まるので、それからでも遅くありませんが、霜が始まる前には終えて下さい。

夏から霜が降りる前まで咲き続けるダリアは、霜が始まる前に地上近くまで切って、花を咲かせてくれたお礼の肥料(ボーンミールやコンポスト)を施してから、ウッドチップや落ち葉を厚く施して冬の厳しい寒さから守るプロセスをしてあげて下さい。茎が寒さや霜に当たると凍傷になって根が死んでしまい、翌夏に花が咲きません。また、何年も掘り起こさないでいると、球根が増え詰まって、花が咲かなくなってきます。霜が降りる前に堀り起こして、さっと水洗いし、乾いたら新聞紙に包んで、ボール箱に入れてガレージに保管してください。そして、春になって霜が終わった頃に日当たりの良い場所に植え込みます。夏にはまた、派手な花々を咲かせ、庭が華やかになります。

Happy Gardening!

掲載:2014年10月

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