シアトル周辺の高速道路を走っていると、左側に「ひし形のマーク」が描かれた車線を見かけることがあります。これが「カープール車線」。特定の条件を満たした車両だけが走れるレーンです。知らずに入ってしまうと罰金になることもあるので、基本のルールをしっかり押さえておきましょう。
そもそもカープール車線とは?
カープール車線(Carpool Lane)とは、特定の車両または特定の人数が乗っている車両のみが通行できる車線のことです。一般車線とは白の実線で区切られ、ひし形のマークがペイントされています。「HOV Lane」とも呼ばれ、HOVとは High Occupancy Vehicle(高乗車率車両)の略です。
「carpool」とは自動車の相乗りのことで、交通渋滞を緩和する目的で始まった相乗り通勤の仕組みを指します。バンで相乗りすることは「vanpool」と呼ばれています。
走れる車両と人数
カープール車線を利用できるのは、指定の人数以上が乗っている車両のほか、バスとモーターサイクル(バイク)です。バスとモーターサイクルは1人でも走行できます。なお、ペットは人数にカウントされません。
必要な人数は路線によって異なります。多くの車線は2人以上が条件ですが、シアトルとベルビューを結ぶ520号線は3人以上が必要です。同じ520号線でも区間によって条件が違うこともあるため、車線脇の標識を必ず確認してください。
また、時間帯によって条件が変わる路線もあります。これも表示をきちんと読む必要があります。
取り締まりと罰則
ワシントン州警備隊や市の警察官が、違反車両がいないか監視しています。違反が見つかった場合は口頭での警告で済むこともありますが、チケット(罰金)を切られるケースもあります。
罰金額は以下のとおりです。
- 初回違反:$186
- 2年以内の2回目:$336
- 人形やダミーを使った違反:上記に加え $200 が追加
HOV違反は「移動中の違反(Moving Violation)」として扱われます。違反歴は3年間、運転記録に残ります。保険料に影響が出ることもあり、繰り返すと免許停止になる可能性もあるため、罰金だけの問題ではありません。
運転する前に確認しておきたいこと
カープール車線に入る前に、まず乗車人数を確認しましょう。路線ごとに必要人数が違い、同じ路線でも区間によって異なる場合があります。標識は車線の左右に設置されているので、走り始める前に確認する習慣をつけると安心です。
罰金だけでなく、保険料や免許への影響も考えると、ルールを守って走ることが結局はいちばん安上がりです。
標識の表示
標識の表示には次のようなものがあります。
CAROOL IS 2 OR MORE PERSONS PER VEHICLE.
(カープールは1台の車両につき2人以上)
CARPOOLS. 2 OR MORE ONLY.
(カープールは2人以上乗った車両のみ通行可)
また、信号付き(metered)の高速道路の入り口に設置してある標識に “CARPOOLS. 2 OR MORE ONLY. WHEN METERED, MOTORCYCLES OK.” と書かれていることがあります。朝や渋滞時には信号で車両の交通をコントロールします。この標識は「2人以上乗った車とオートバイは赤の時でも通行可」という意味です。

