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パシフィック・ノースウェスト・バレエ ホリデー公演 『くるみ割り人形』 開幕

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PNB

シアトルのバレエ団、パシフィック・ノースウェスト・バレエ(PNB)のホリデー公演 『Nutcracker (くるみ割り人形)』 が、11月28日に開幕した。少女クララがくるみ割り人形に加勢してねずみの王様を退治し、王子の姿に戻ったくるみ割り人形とともにお菓子の国を旅する夢を見るという物語はさまざまなバリエーションがあるが、同バレエ団の公演は前芸術監督のケント・ストウェル氏が絵本作家モーリス・センダックと創り上げたオリジナル版。2年がかりで完成させ、1983年の初演で大好評を博して以来、シアトルのホリデー・シーズンを彩る舞台として上演されてきた。

しかし、同バレエ団の収益の25%を占めてきたこのオリジナル版は2007年に絶頂期を迎えた後、観客動員数が減少。今年2月、現芸術監督のピーター・ボール氏は、このオリジナル版を今シーズンで終了し、来年からは絵本作家イアン・ファルコナーが舞台美術とコスチュームを手がけ、20世紀を代表する振付家の一人であるジョージ・バランシンが振り付けた舞台を上演することを発表した。1954年に初演されたこの舞台は、ニューヨークシティ・バレエ(NYCB)でバランシンが手がけた初めての全幕もの。NYCB 出身で、『George Balanchine’s The Nutcracker』 に幼少の頃から30年にわたり出演したボール氏はシアトル・タイムズ紙の取材に対し、バランシン作品に馴染み深い PNB で上演することは一つの夢だったと述べている。(なお、ボール氏は今年の12月13日の NYCB のマチネー公演でドロッセルマイヤー役で出演する

PNB のオリジナル版が観られるのは今年が最後とあってか、初日の公演は満席。これまでと変わらない、夢の世界を楽しませてくれた。

掲載:2014年11月

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