路面電車に乗って、19世紀のアメリカにタイムスリップ!わずか20分ほどの冒険ですが、なんだか不思議に楽しいですよ。
※2022年3月現在、運行が中止されています。
シアトルの約15マイル(約24キロ)東に位置するイサクア市。もともとは炭鉱の町として始まりましたが、1890年代後半から林業が盛んになり、1887年に鉄道が開通すると木材や石炭をシアトルに運べるようになって経済が発展し、1892年に市となりました。今では有名な Costco 社(コストコ)の本社があり、カスケード山脈のふもとの風光明媚なベッドタウンとして開発が進んでいますが、そのダウンタウンのフロント・ストリート(Front Street)周辺は、今も100年以上前に建てられた建物を保存して使用しており、雰囲気を残しています。
イサクア・バレー・トローリーの出発点は、そのダウンタウンにあるイサクア・トレイン・ディーポ。米国の史跡に登録されている貴重な建物で、建物内はミュージアムになっており、内部の展示から当時のトローリーの運行の様子やイサクア市の発展の様子がわかります。
レトロな制服を着た車掌さん・運転手さんにチケットを見せて乗車します。トローリーは24人乗りで、ベンチの座席がついています。1887年から1992年まで乗客も乗せてシアトルとイサクアの間を運行していましたが、今はそのほとんどがサイクリングやウォーキングのためのトレイルになってしまったので、今トローリーが運行しているのはわずか0.5マイル(800メートル)のみ。この短い路線を運行しているトローリー・カー 519番は、発電機を搭載したビンテージの電動トローリー・カーで、1925年にフィラデルフィアの J.G. Brill Company で製造されたものだそうです。
ディーポを出発すると、小川を越え、乳製品で有名な Darigold 社の工場裏のあたりで停車し、ユーターン。あっという間ですが、トローリーを降りると、現代に戻ってきたような不思議な気持ちに。今後は路線を延長する計画もあるそうです。ぜひこの夏に親子で楽しんでみてください。
www.issaquahhistory.org
※2022年3月現在、運行が中止されています。
掲載:2015年7月 更新:2022年3月