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アラスカ産の天然紅鮭の流通

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天然紅鮭(sockeye:ソッカイ)は、多くの日本人が大好きな魚です。5月15日頃のアラスカのカッパー・リバーにおける初漁から、9月上旬頃のワシントン州ピュージェット湾での漁まで、約5ヶ月にわたりアラスカからワシントン州で漁獲されます。

カッパー・リバー(Copper River)は、アラスカ州南中央部を流れ、アラスカ湾の北にある、大変風光明媚なプリンス・ウイリアム・サウンド(通称PWS)近くへと注ぐ大きな川です。

この川で漁獲される紅鮭、キング・サーモン、銀鮭(coho:コーホー)は、脂が乗って大変美味しい鮭として知られています。

カッパー・リバーの紅鮭及びキングサーモンは、漁場から宇和島屋まで次のようにして運ばれて来ます。

  1. カッパー・リバーの河口付近に、カッパー・リバー・フラットと呼ばれる漁場がある。約300隻の刺し網漁船(gillnet fishing boat:年により隻数は異なる)が解禁まで待機し、解禁と同時に刺し網を流して、カッパー・リバーへ遡上中の紅鮭を漁獲する。
  2. 漁獲された紅鮭を水氷を循環させた運搬船(tender boat)に移し替え、水産基地のコルドバ(Cordova)市あるいはバルディーズ(Valdez)市まで運搬(アラスカ最大の都市アンカレッジから飛行機で約30~40分の距離)する。
  3. 岸壁にある水産加工会社の専用ドックで水揚げと同時に頭・内臓を除去して洗浄し、箱に詰める。
  4. 各水産会社は箱詰めした生鮮紅鮭をコルドバまたはバルデイーズ空港までトラックで運搬する。
  5. チャーター便等でシアトルまで空輸する。
  6. シアトル・タコマ国際空港で宇和島屋のトラックが箱を受け取り、同社水産物物流センターのカスタム・フーズまで運び、各店舗向けに仕分けして配送します。その後、各店鮮魚部で販売されます。

これまでの状況から判断すると、漁獲した魚の運搬、昼前後の水揚げ、頭内臓の除去、箱詰めから空港に運搬されるまでに約12時間、各空港からシアトル・タコマ国際空港まで待ち時間を入れて約12時間。つまり、漁獲から約24時間後の翌日夕方には、漁場からシアトルに到着することになります。到着次第、宇和島屋では各店舗に翌日に出荷し、販売を開始します。

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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