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ナマコ (海鼠:Sea Cucumber、分類:ナマコ綱)

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黒色と茶褐色のものがあるナマコは、その姿形がキュウリに似ているためか、英語では "sea cucumber" と呼ばれています。

全身がやわらかいので、軟体動物と思われがちですが、ウニやヒトデと同じく棘皮動物です。体長は長くて40cmにもなり、左右相称形で、前端に口、後端に肛門があります。日本各地の浅瀬に産し、主産地は北海道、青森、神奈川、小豆島などです。

ぶつ切りし、二杯酢または三杯酢で食べるとおいしく、煮物や吸い物の種にもなります。煮て干したものをイリコ(海参)と言い、中国料理には欠かせません。海参は、すなわち陸の人参に等しく、滋養補血に効果があると言われ、連食すれば癌腫を解消するとも言われます。

以前、青森県の水産加工会社を訪れた際、炭の様に黒く乾燥したものを見せられましたが、その乾燥したものがぶつかりあう音が一瞬炭のそれとあまりにも似ていましたので、それがナマコを乾燥させたものとは想像もつきませんでした。言われてからよく見てみると、とげがあり、確かにナマコでした。天日干しで完全に乾燥させたものの長さは約5~6cmで、高値で香港向けに輸出していました。ナマコの内臓の塩辛はコノワタ(海鼠腸)と言い、酒の肴として喜ばれます。

当地のナマコのシーズンは5月から10月頃まですが、ネイティブ・アメリカンには年中を通して漁獲できる特権があるようです。当地のネイティブ・アメリカンは、グイダック(ミル貝)と同じで、ダイバーが海中に潜り素手で捕獲します。

従いまして、宇和島屋でも年中を通して活ナマコ(長さは約30cm、重さ約900g)を入荷することができますが、入荷の状況は常に変更するため、入荷いたしましたらこの 『お魚豆知識』 でお知らせいたします。

掲載:2006年9月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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