シアトルの人気カフェ&ベーカリーと言えば、必ず名前が挙がる 『マクリナ・ベーカリー&カフェ』。「地域に根ざした、小さくてかわいらしいベーカリー」を目指して、1993年の夏に1号店をオープンしたオーナーのレスリーさんは、いまやローカルの間ではカリスマ的存在のベイカーだ。メトロポリタン・マーケットなどのグルメ・スーパーでパンが販売されているので、カフェに行ったことはなくても味を知っている人は多いだろう。レスリーさんはさまざまな慈善事業にも取り組むなど幅広く活動し、最近では料理本も出版されている。
スープは毎日1種類。ほとんどの材料はオーガニックで、塩分を控えめにするなど、体によいスープを心がけているという。取材当日のスープは、スパイシー・ラスティック・トマト・スープ。トマトとタマネギの塊が入ったサラサラのスープに、少し泡立てた甘みのない生クリーム(Creme Fraiche)とほうれん草の細切りをかけたものだ。アツアツのスープとクリームをまぜるとトマトの酸味やスパイスの風味が抑えられ、まろやかな味わいになる。
スープには数種類のパンがあわせて4切れついており、バターかオリーブ・オイルをつけて食べる。パンの種類も日によって違うのでどのパンに当たるかはわからないが、クルミが入ったパンやゴマがついたパンなど、やはりベーカリーだけあってその味はすばらしい。外側が固めのラスティック・ブレッドが中心なので、硬い殻のような外側部分にオリーブ・オイルを少ししみ込ませてから食べると、口の中で内側のしんなりした部分と混ざってさらに食が進む。
パンやスープの他に、デザートやサラダなどが楽しめる。「うちの店はバランスのいい味を心がけているので、甘過ぎることなく、日本人のお客さんにもおすすめ」とレスリーさん。小腹が空いた時に頼りになるランチ・スポットだ。
Macrina Bakery & Cafe
ベルタウン店 ※その他の店舗情報は公式サイト参照
【住所】 2408 1st Avenue, Seattle (地図)
【電話】 (206) 448-4032
【公式サイト】 www.macrinabakery.com
(掲載:2010年11月)