夜空にぽっかりと浮かぶ満月。
その姿をただ「きれい」と見上げるだけでは、少しもったいないかもしれません。
アメリカでは、1年12か月それぞれの満月に名前がつけられています。これらはネイティブ・アメリカンの部族や、初期のヨーロッパ系入植者たちが使っていた呼び名がもとになっており、自然とともに生きてきた人々の知恵や、季節を感じ取る感性が色濃く反映されています。
2026年は、そんな満月を13回楽しめる年となります。
自然と文化が息づく満月の名前

月は約29.5日の周期で満ち欠けを繰り返し、このサイクルは「月齢」と呼ばれます。世界各地の人々は、この月のリズムを農作業や祭事、生活の指標として活用してきました。
広大なアメリカでは、地域ごとの気候や自然環境の違いから、満月にさまざまな呼び名が付けられました。例えば、1月の満月は、北西部太平洋側に暮らすトリンギット族(Tlingit)が「Goose Moon(ガチョウの月)」と呼び、現在のオレゴン州に住んでいたカラプヤ族(Kalapuya)は「Stay Inside(外に出るな)」と名付けていたと伝えられています。
それぞれの呼び名には、その土地の自然環境や動物の行動、そして農作物の収穫時期が反映されています。こうした月の名前は、自然と共に暮らしてきた人々の知恵と文化を今に伝える大切な遺産でもあるのです。
2026年は満月が13回ある特別な年

2026年には、通常の12回より1回多い13回の満月が観測されます。
最初の満月は、2026年1月3日。この満月は1月の満月であることから、ウルフムーン(Wolf Moon)と呼ばれます。
さらに注目したいのが、5月に満月が2回起こること。1か月に2回満月が起こる現象は毎年起きるわけではないことから、2回目の満月は「ブルームーン(Blue Moon)」と呼ばれます。
「once in a blue moon」とは?英語で使われる満月由来の言い回し
英語には、満月に由来する有名な言い回しとして once in a blue moon があります。
満月は通常、月に1回しか起こらないため、1か月に2回満月があること自体が珍しく、そこから「めったにないこと」を意味する言い回しが生まれました。
たとえば、
“I go out at night once in a blue moon.”
といった形で、「ほとんど外出しない」というニュアンスを伝えることができます。
「ブルームーン」という名前から、月が青く見えると誤解されがちですが、通常は色が変わるわけではありません。
大規模な火山噴火や山火事などで大気中に微粒子が増えた場合、ごくまれに青っぽく見えることがありますが、once in a blue moon の意味とは直接関係はありません。
12か月の満月の名前とその由来
| 月 | 2026年の満月 | 満月の名前 | 意味・由来 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 1月3日 | ウルフムーン(Wolf Moon) | 厳冬の夜、狼の遠吠えが響くことから |
| 2月 | 2月1日 | スノームーン(Snow Moon) | 雪深い季節を象徴する月 |
| 3月 | 3月3日 | ワームムーン(Worm Moon) | 地面が緩み、ミミズが姿を見せ始める頃 |
| 4月 | 4月2日 | ピンクムーン(Pink Moon) | フロックス(Phlox)というピンクの花が咲く季節 |
| 5月 | 5月1日 | フラワームーン(Flower Moon) | 花が一斉に咲き誇る季節 |
| 5月 | 5月31日 | ブルームーン(Blue Moon) | 1ヶ月の2度目の満月 |
| 6月 | 6月29日 | ストロベリームーン(Strawberry Moon) | イチゴの収穫時期 |
| 7月 | 7月29日 | バックムーン(Buck Moon) | 雄ジカの角が生え変わる時期 |
| 8月 | 8月28日 | スタージャンムーン(Sturgeon Moon) | 川や湖でチョウザメが豊漁となる季節 |
| 9月 | 9月26日 | コーンムーン(Corn Moon)/ハーベストムーン(Harvest Moon) | とうもろこしを収穫する頃/秋分に最も近い収穫の満月 |
| 10月 | 10月26日 | ハンターズムーン(Hunter’s Moon) | 狩りに適した明るい月 |
| 11月 | 11月24日 | ビーバームーン(Beaver Moon) | ビーバーが冬支度を始める時期 |
| 12月 | 12月24日 | コールドムーン(Cold Moon) | 本格的な寒さが訪れる頃 |
まとめ
満月を見上げるだけでなく、その背後にある季節の物語を知ることで、月夜の楽しみ方がぐっと広がります。
どこにいても、澄んだ夜空に浮かんだ満月を見つけたら、こうした名前の由来を思い出し、日々の自然とのつながりをより身近に感じたいですね。

