レドモンドに、ちょっとユニークな料理が並ぶ居酒屋『supa banana 超バナナ』がオープンしました。オーナーシェフのウィングさんは、香港生まれアメリカ育ち。25年以上の飲食業界のキャリアを経て、同じルーツを持つ二人の仲間と共に、自分たちらしい店を形にしました。

日本の居酒屋文化への深い敬意と、ウィングさん自身の自由な発想が融合したメニューは、どれも個性豊か。まずいただいたのは、トリュフや味噌、柚子胡椒を添えた「トリュフカンパチ」、フォアグラと自家製スパムを黒ニンニクや照り焼きソースで仕上げた「フォアグラむすび」、グリルしたタコやモッツァレラを自家製たこ焼きソースで楽しむ「たこ焼き」など、見た目も味も遊び心にあふれた握り。日本から取り寄せた会津のミネラルウォーターに、自家製ジュースや韓国焼酎ソジュを合わせたオリジナルドリンクで喉を潤しながらいただきました。

アペタイザーの「Wagyu Gyoza」は、赤唐辛子の皮に和牛、キャベツ、ニラを包んで焼いたもの。自家製チリソースとの相性が抜群で、これだけでもかなりの満足感があります。
しっかり食べたい場合は丼ものを。「Gyu-Chirashi」は、炭火で焼いた牛の塊肉と刺身を白ご飯に盛りつけた迫力のある一品。「キムチ肉じゃが」は、香ばしい骨付きリブと豆腐、水菜、さつま芋を、キムチ味噌スープで豪快に味わうユニークな逸品です。全体的に味が濃いめなので、口の中をさっぱりさせたいなら、トマトサラダをぜひ。
調味料へのこだわりも徹底しており、醤油、七味、味噌、チリペーストなどはすべて自家ブレンド。スパムまで一から手作りと、妥協したくないという姿勢が伝わってきます。

食後には、ふわふわのチーズケーキ、きな粉と抹茶をまぶした葛餅、豊富なフレーバーのボバティーなど、甘味もあり。カフェ感覚での利用もいいかもしれません。

店名『supa banana』は、ウィングさんが「外見はアジア人でも中身はアメリカ人だ」と言われてきた過去に由来するもの。かつては心に引っかかった言葉も、今では「それが自分らしさ」と前向きに受け止めているそうで、「”自分たちらしく、でも誰にでも開かれた居酒屋” という三人の共同経営者の思いを込めて、ロゴには三本のバナナをあしらった」と、笑いながら話してくれました。