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シアトル留学生カフェ探訪 第63回 『Fulcrum Café』

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皆さん、こんにちは!真美です。

香織さんのご紹介の通り、先週の週末に日本で同じ大学に通うサークル友達2人がシアトルに遊びに来てくれました。2人はそれぞれバンクーバーとサンディエゴに留学中で、私と同じく大学3年生を休学して1年間の留学に臨んでいます。昨年9月に日本を出発して以来の再会だったので、終始テンションが上がりっぱなし。サークル時代の話や、お互いの近況、留学あるあるなどで盛り上がりました。

日帰りのマウント・レーニアのツアーに3人で参加したのですが、山中にはまだどっしりと雪が積もっていました。春らしい晴天とカラッとした空気、眩しいくらいの日差しで、雪があるにも関わらずあまり寒さは感じず、日中は半袖で快適。昨年の秋にも一度訪れたのですが、雪に覆われた春のマウント・レーニアも、自然豊かでとてもきれいでした。来月にもまた日本の友人と会う予定があるので、それまでまた気合いを入れ直してがんばります。

それでは、『シアトル留学生カフェ探訪』 第63回のスタートです。

Fulcrum Café

今回ご紹介するのは、スペース・ニードルの近くにある『Fulcrum Café』。

前回の記事で取り上げた『Preserve and Gather』が使用していた『Fulcrum Coffee』 のカフェです。『Fulcrum Coffee』 の焙煎所は、シアトルの南部、インダストリアル・ディストリクトにあるのですが、カフェとしてお店を構えるのはここが初めて。昨年12月に開店したばかりで、スタイリッシュな外観が目を引きます。

Fulcrum Café

店内に入って右側には、落ち着いた木製の壁に陶器のコーヒーカップ、コーヒー豆の入った袋などがきれいに陳列されていて、コンクリートの壁にはおしゃれなロゴがデザインされています。

Fulcrum Café

そして左側の壁一面に、パシフィック・ノースウエストと呼ばれる、主にワシントン州とオレゴン州からなる太平洋岸北西部をイメージしたという風景画が。

初めて来店した方にぜひ試してもらいたいという、お店でも人気のおすすめメニュー、「Snuggle Me, Sesame」というコーヒーメニューを注文してみることに。

Fulcrum Café

黒ごまが上にトッピングされた、可愛らしいハートのラテアート。

植物性のオートミルク、黒ごまのソースとブラウンシュガーのシロップが使われています。舌触りの良いきめ細やかなミルクフォームと、鼻から抜ける黒ごまの香ばしい香り、ブラウンシュガーのほのかな甘みが最高にマッチしていて絶品でした。

Fulcrum Café

一般的なカフェではあまり見慣れない陶器製のマグカップを使用している所に、新鮮さと温かさを感じました。こちらはオレゴン州ポートランドにある 『Pigeon Toe Ceramics』 という陶器ブランドから仕入れているそう。

Fulcrum Café

また、店内のドリンクメニューとフードメニューに使われている材料は、ワシントン州内のローカル産のもの、またはオレゴン州から仕入れたものにこだわっているそうです。メニューの表には、どこのお店から仕入れたものか、どこのブランドと提携しているかが記載されています。品質へのこだわりや、パートナーシップを大切にする努力が伺えます。

Fulcrum Café

こういった仕入れ先に対するこだわりには、パシフィック・ノースウエスト地域のものをできるだけ使用したいという思いが込められています。店内にある全ての家具も、シアトルの家具ブランド 『Memo Furniture』 が手掛けたものです。

Fulcrum Café

提携しているお店 『Ayako & Family』のジャムや、Fulcrum Coffee のコーヒー豆、お店で使われている陶器製のカップも購入することができます。

Fulcrum Café

店内を見渡してみると、2台の自転車がディスプレイとして置かれていました。
これらはロサンゼルスに拠点を置く自転車ブランド 『toykobike』 のデザイナーである、マーク・ビアード氏とのコラボで特別にデザインされたものだそう。コーヒーホルダーや傘が備えつけられていて、シアトルのライフスタイルに合わせた工夫が見られる限定品だそうです。

Fulcrum Café

『toykobike』 というブランド名から想像できるように、元々は日本の東京郊外で2002年に立ち上げられ、2014年にアメリカに拠点を移したブランド。

シンプルで、美しく、かつ機能的なデザイン、熱心に働く人々や創造的な活動を大切にするという、「Fulcrum Café」と同じ価値観を持っています。美しいものに対する共通認識や似たような世界観が、こういった「カフェ×自転車」という斬新な空間を作り上げたのですね。

店内で飾られている自転車は、同店のウェブサイトで実際に購入できるようになっています

Fulcrum Café

なぜ自転車のブランドをあえて選んだのか、という疑問に「面白い話があるんだよ」と言って笑顔で答えてくれたバリスタのブライアンさん。

Fulcrum Café

ブライアンさんによると、幼い時に自転車を買える経済的な余裕がなかったオーナーのブラスさんは、自転車の部品のみを買い、自ら組み立てて一台の自転車を完成させたことがあるそう。

「僕たちがただ自転車好きっていうのもあるけど、ブラスさんの自転車に対する特別な思いもあって、オリジナルの自転車を作ろうということになったんだ」。

Fulcrum Café

焙煎を担当するオーナーのブラスさんは、長く続くコスタリカのコーヒー農家で育ち、人一倍コーヒー豆の焙煎に情熱を持っています。実は同店の豆の一部は、このブラスさんの実家であるコーヒー農園から仕入れられているそう。

他にも、環境に配慮し、持続可能性を大事にするため、生産効率の高い栽培形式を採用した農園や、ケニアの貧しい地域を経済的に支援している農園からコーヒー豆を仕入れています。

一杯のコーヒーに込められた思いや人々の努力、さまざまなストーリーを大切にし、確かな品質を保証するために、ブラスさん自ら焙煎の工程を手掛け、コーヒー豆の選別にも決して手を抜かないとのことです。

Fulcrum Café

ちなみに、『Fulcrum Coffee』 は、2012年にシアトルの北のエベレット市にある 『Silver Cup Coffee Roasters』 と、リンウッド市にある 『Urban City Coffee』 が共に作り上げたブランド。

当初はこの2つのブランドを完全に合体させて一つのブランドにしようという計画だったのですが、それぞれのブランドがそれまでに築いてきた顧客との関係や、それぞれが持つ固有のコーヒー文化を大事にしようということになり、それぞれが従来のスタイルを維持しつつ、『Fulcrum Coffee』 という一つのブランドが生まれました。

『Fulcrum Coffee』 のウェブサイトで 『Silver Cup Coffee』 と 『Urban City Coffee』 のコーヒー豆も購入することができます。

Fulcrum Café

今回も「インスタ映え」記事の締めに、お気に入りの写真を加工してみました。大理石のテーブルが、まさに「映える」感じですね。

Fulcrum Café

Thank you for a good time and coffee!

次回は、シアトルのバラードにあるゴールデン・ガーデン・ビーチで友達の誕生日会も兼ねてバーベキューをした際に、シアトルの夏の始まりを感じたという小百合さんです。

Fulcrum Café
590 Bell Street, Seattle(地図
【席数】店内約26席
【公式サイト】fulcrumcoffee.com
【Wi-Fi】あり
【電源】席によってはあり

北村真美

北村真美(Mami Kitamura)
滋賀県出身。大学進学後、京都で2年半の一人暮らしを経験。現在大学3年生を休学し、2018年9月からシアトルのベルビュー・カレッジにて1年間のビジネス留学プログラムに参加中。ビジネスと主にデジタル・マーケティングを勉強中。趣味はカフェ巡り、ジム、インスタグラム。

掲載:2019年5月

このコラムの内容は執筆者の個人的な意見・見解に基づいたものであり、junglecity.com の公式見解を表明しているものではありません。



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