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アメリカで使われる単位を完全ガイド|ファーレンハイト、フィート、パウンドなどの換算をわかりやすく解説!

Image by Alexandru Strujac from Pixabay
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アメリカに到着するとすぐに耳にするのが、ファーレンハイト(°F)やフィート(ft)、オンス(oz)、パウンド(lb)といった、なじみのない単位

旅行や出張、留学や駐在で初めてアメリカを訪れた方のなかには、毎日の天気予報、病院での検査や運転免許証の申請に必要な情報、食料品の買い物まで、異なる単位が使われていて戸惑った経験がある人も多いでしょう。

スマホのアプリを使えば瞬時に換算できますが、日常生活の中で自然に単位を使いこなせたりすると、ぐっと快適になります。

この記事では、アメリカの日常生活で使われる単位について、具体例を交えながらわかりやすくまとめました。覚えておくと便利な単位の換算方法も紹介していますので、ぜひ活用してください!

目次

温度(temperature)

Photo by Dan LeFebvre on Unsplash

アメリカでは気温や体温だけでなく、オーブンの温度やお湯の温度まで、温度(temperature)はすべて華氏(Fahrenheit:ファーレンハイト)で表します。世界で一般的な摂氏(Celsius:セルシウス)とは異なるため、はじめは戸惑うかもしれませんが、覚えておくとアメリカでの日常生活がずっとスムーズになります。

さっと換算

℃ = (℉ – 32) × 5/9
℉ = ℃ × 9/5 + 32

華氏14233241505968778695100105110
摂氏-10-5051015202530353840.543
華氏120150180200250300350400450500
摂氏49668293121149177204232302

長さ(length/width/distance)

Image by Arek Socha from Pixabay

アメリカでは長さや距離を表すのに、主にインチ(inch)、フィート(foot)、ヤード(yard)、マイル(mile)の4つの単位を使います。

具体的には、身長はフィートとインチ(例:5フィート8インチ)、道路の距離や移動距離はマイル、建物や深さはフィート、降水量はインチで表します。また、フットボールやゴルフのフィールドの距離、泳ぐ距離、手芸店で布を購入する時などはヤードが使われます。さらに、フライパンやテレビ、モニターのサイズといった製品の寸法はインチで示されます。

これらの単位に慣れておくと、アメリカでの日常生活や買い物がよりスムーズになります。

1インチ(inch)2.54cm
1フット(foot)30.48cm
1ヤード(yard)91.44cm
1マイル(mile)1.6km

よく使う場面

  • 自分の身長をフィートとインチでも覚えておくのがおすすめ。170cmなら、約5フィート6インチ。
  • ウエストのサイズは、58cmは約23インチ、70cmは約28インチ、100cmは約39インチ。
  • 降雨量はインチで量るのが一般的。例:”An inch of rainfall is expected in the next 24 hours”(これから24時間に1インチの雨が降ると予測されている)
  • 小学校では、yardstick という、1ヤードの長さの棒を授業で使ったりします。
  • 泳ぐ距離はヤードで表します。
  • 深さはフィートとインチで表すのが一般的ですが、地震の震源の深さや震源地の位置はメートル法でも表記するのが一般的です。

重さ(weight/mass)

病院での体重測定に使われる体重計
Photo by Kenny Eliason on Unsplash

アメリカでは重さを表す単位もさまざまです。体重はパウンド(pound、ポンドとも言います)で表し、日常会話でもよく使われます。また、スーパーでの食品の価格は、1パウンド(lb)あたりや、1オンス(oz)あたりの表示が一般的です。

量り売りのデリでは、パウンド当たりの価格表示が基本

例えば、野菜や肉、果物などはパウンド単位で価格が表示され、お菓子やスナック類、調味料などのパッケージにはオンス単位の表示が多く見られます。

こうした単位に慣れておくことで、買い物や料理など、アメリカでの日常生活がぐっと楽になります。

1オンス(ounce/oz)28.34g
1パウンド(pound/lb)454g
1パウンド(pound/lb)16oz
1オンス(ounce/oz)0.0625lb
1kg2.2lb

よく使う場面

  • 体重をパウンドでも覚えておくのがおすすめ。50kgは110パウンド、100kgは220パウンド。
  • 「あと5kgやせたい」と言いたい場合は、簡単に “I want to lose 10 lbs.” となります。

液量

アメリカの単位

液体の量(volume)は、少量なら液量オンス(fluid ounce, fl. oz)やカップ、パイント、大量ならガロン(gallon)で表します。液量オンスは単に oz と書いてある場合も多いですが、重さのオンスとは別物。ちょっと紛らわしいです。料理のレシピではカップ(250ml)、グラスで提供されるビールなどにはパイント(pint)、料理に使う鍋の容量はクォート(quart)、プラスチックバッグ(ビニール袋)や Ziploc の大きさにはガロンを使います。

【さっと換算】

1液量オンス(fluid ounce/fl. oz)28.41ml
1パイント(pint/pt)473ml
1ガロン(gallon)3.785L
1クォート(quart)0.25ガロン/2パイント/4カップ/946ml
1カップ(cup)237ml
16液量オンス(ounce/oz)473ml
100ml3.3oz
1000ml33oz

ガソリンの価格表示は1ガロン当たりの価格です

よく使う場面

  • 牛乳は1ガロンまたはハーフガロンで売られていることが多いです。
  • ガソリンもガロンを使います。ガスステーションで表記されている価格は、1ガロンあたりの価格です。
  • 飛行機の機内に持ち込める液量は3オンスまでで、約88mlです。
  • 日本の1人用ペットボトル(500ml入り)に近いサイズのものは、16オンス入り(473ml)のものになります。

豆知識:エスプレッソドリンクを買う場合:

  • Small/Short(ショート):8オンス 約237ml
  • Medium/Tall(トール):12オンス 約355ml
  • Large/Grande(グランデ):16オンス 約473ml

ショートやトールという言い方はスターバックスが使い始めたものなので、他の店舗ではオンスで注文することが多いです。

スターバックスではその他に Venti(ヴェンティ)20オンス(約591ml)、Trenta(トレンタ)30オンス (約887ml)もあります。

アメリカの単位

マヨネーズやドレッシングなどにも液量オンスが使われます。

面積

アメリカでは、住宅や商用物件、庭など、比較的小さい面積(area)を表す時は平方フィート(square feet)、広大な土地や野球場など大きなものにはエーカー(acre)を使うことが多いです。

【さっと換算】

1平方フィート(1 Square foot)0.09平方メートル
1エーカー(1 acre)約4046平方メートル
1畳約20平方フィート

速度

速度(speed)の単位は、1時間あたりの距離をマイルで表した数を使います(Mile Per Hour: MPH)。

日常では、時速、道路の制限時速の標識、車の速度メーター、風速の単位に使います。暴風の速度もマイルでの時速で表します。

メーターをマイルとキロの両方で表示している車は便利。お隣のカナダは速度や距離の表示がkmなので、車で入国する場合は、特に便利に感じます。

その他の単位

K
金額をあらわす場合は、「千」(thousand)を “K” に置き換えて言うことが多いです。
例えば、75K は75,000、つまり7万5千を意味します。

M
100万は million なので、M や mil.と言います。10M は、1千万です。

figure(桁:ケタ)
たとえば “7 figure” は「7ケタ」、つまり100万単位という意味です。
“They have launched a seven-figure renovation.” なら「7ケタ台」、つまり、「700万ドル台の総工費をかけた改装工事を始動した」となります。

メートル法を一般的に公式採用していないのは、わずか3カ国

世界のほとんどの国では、メートル法(国際単位系:SI)が公式な単位として使われています。10進法に基づいた合理的な仕組みで、単位間の換算が直感的(1km = 1000m、1m = 100cmなど)なことから、合理的で使いやすいと認識され、科学・教育・ビジネスの現場で広く採用されています。

でも、アメリカ、リベリア、ミャンマーの3カ国は、一般的にメートル法を公式採用していません。アメリカでは今でもヤード・ポンド法(インペリアル単位系)が日常生活の基本です。気温は華氏(°F)、身長はフィートとインチ、体重はパウンド、距離はマイルやフィート、食品の重さや価格はオンスやパウンドなどで表されます。ヤード・ポンド法は、もともと人の身体や生活実感をもとに生まれたもので、単位間の換算が複雑(1マイル=5280フィート、1フィート=12インチなど)である一方、長年の慣習として受け継がれています。

とはいえ、アメリカですべてがヤード・ポンド法というわけではありません。科学や医療、エンジニアリング、建築、スポーツ競技、地震観測など、正確さや国際的な整合性が求められる分野ではメートル法が広く使われているのが実情です。たとえば科学者や医療従事者は、研究や医療処置、薬の投与量をメートル法で表しますし、エンジニアや建築家も、特に国際プロジェクトや精密さが求められる場面ではメートル法を利用しています。地震の観測・発表などでは震源地の位置や震源の深さには標準としてメートル法を使用しています。また、スポーツ競技では、オリンピックをはじめとする国際大会に準じる場合、距離をメートル法で表します。

つまり、アメリカでは「日常生活はヤード・ポンド法」「専門分野はメートル法」と、使い分けがされているのが現状です。戸惑う場面もありますが、基本的な単位の変換や違いを知っておくことで、生活のハードルを下げることができます。

アメリカでメートル法採用を目標とする活動をしている非営利団体もあります。1916年に設立されたとのことですが、それから100年以上たった今のアメリカでメートル法が公式採用される可能性は…?

まとめ

いかがでしたか?メートル法の世界から来ると、「なぜこんなにややこしいことが続いているのか」と思うかもしれませんが、その単位に接する機会が多いと、感覚でなんとなくわかるようになる面もあります。今は簡単に換算できるアプリなどもできて、便利になりました。

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